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私のはじまり

私は小学5年生の時、突然夜が怖いと感じ始めた。
すべてはそれがきっかけだったと今思う。
就寝前、真っ暗な部屋の中に一人きりの自分、とても怖い悪夢をみているような気がした。

私は、印象的な場面を一つの絵として覚えている。
それ以外のことはあまり覚えていない。現在も一年から半年ぐらいのことはぼんやりと覚えているが二年前、三年前とそれ以前のことはどこかに忘れてきたような感覚であまり思い出せない。(もちろん印象的な場面、気になった言葉などはちらちらと覚えており、完全に記憶がないというわけではない)

これが精神障碍、自閉スペクトラム症に関わっているのかはわからない。
ただ主治医には日々が忙しくて、脳の記憶を保存する場所がキャパオーバーしていると説明されたが、本当にそれだけなのだろうか。私にはただそれだけとは思えずに今もいる。

話を戻そう、夜が怖いと始めた日から謎の行動をとり始めた。自分は嫌われているのではないか、迷惑ではないかと気になり始め、夜親の部屋の前で耳を澄ませ、自分のことをなんといっているのだろうかと探っていた。

自分は小学5年生の頃、いじめとまではいかないだろうが、ちょっかいをかけてくる男子共がいた。それが怖くて、とても嫌で、辛かった。(今では本当に大したことがなかったなと思うが、当時はあまりの怖さに母に〇〇君に蹴られた、こかされた、どつかれたと話していた)

そのせいもあってか、精神的ストレスは日常的に多々あり、腹痛を主にした心身症の症状があらわれていった。そして親の会話にその状況は反映され、私の話がよくあがっていたのをこっそりと聞いていた。

結果的にそれは私にとってとても良くなく、自分自身を責めるきっかけになったのではないかと考えている。

ある日、私は突然母に向かって「死にたい」とつぶやいたのだ。

母はこの時のことを、「とても覚えている、ショックであったし、本当に突然言われたので忘れることができない」と話していた。

母はすぐに動き始め、「身体になにか異常があるのかもしれない、一緒に病院へ行こうね」と適切な対処をした。

まっすぐに大きな病院へ向かい、小児科でその旨を話した母、運がいいのか小児科の部長であった先生はすぐに内線で精神科の医師とコンタクトをとったのだ。それが今の主治医との出会いであった。

私はこの時のことをほとんど覚えていないが、母からこの話を聞くたびに母の的確な対処と行動力には驚かされ、運がいいことに今の主治医と出会えた奇跡だと思っている。

だが、それが更なる苦しみの始まりだった。

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