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マッチングアプリでマッチしない理由はビジネスモデルの欠陥にもある

マッチングアプリは、スマートフォンの普及とともに急速に広まり、利用者数も増加傾向にあります。統計によると、現在交際中のカップルや結婚したカップルの半数が、マッチングアプリを通じて出会ったというデータもあるほどです。

しかし、マッチングアプリを利用しても、理想の相手とマッチングできないユーザーも少なくありません。マッチングアプリを効果的に活用できる人や、マッチングの仕組みを理解し優位に立てる人にとっては、アプリの有効性を実感できるでしょう。

一方で、マッチングアプリのビジネスモデル自体に、カップル成立によってユーザーを失うという欠陥があることも事実です。これは個人の利用方法の問題ではなく、マッチングアプリのビジネスモデルに内在する構造的な欠陥であり、認識しておくべき重要なポイントです。

以下、この問題点について詳しく解説していきますが、これを知ることで状況が変わるわけではありません。しかし、理解した上でアプリを活用することと、知らずに利用することでは大きな違いがあるため、こうした欠陥について知っておくことをおすすめします。

①マッチングアプリのパラドックス

多くのマッチングアプリは基本的に無料で利用できますが、一部の機能は有料で提供されています。ユーザーがマッチングに成功してアプリを退会すると、運営者は収益源であるユーザーを失ってしまうため、マッチングを成功させるインセンティブが働きにくいのです。

マッチングアプリ運営者の主な収益源は、男性ユーザーの課金です。したがって、男性ユーザーには長期的にアプリを使い続けてもらいたいと考えるのは自然でしょう。

仮に、マッチングアプリが理想的なシステムを構築し、希望するカップルが次々と誕生するような仕組みを作ってしまったら、カップル成立後にアプリを退会されてしまい、課金が止まってしまいます。つまり、運営者にとってユーザーのマッチング成功は必ずしも望ましいことではないのです。

言い換えれば、ユーザーがマッチングせずにアプリを使い続けてくれる方が、運営者には利益となるわけです。

これは、整体や整骨院のビジネスモデルに似ています。もし施術で患者の不調を完治させてしまったら、その後は収益が見込めません。そのため、完全に治癒させるのではなく、少し楽になる程度の状態にとどめておくことで、定期的に通院してもらい収益を上げ続けることができるのです。特に保険診療を取り入れている場合、患者を治さない方が経営的には有利になります。

マッチングアプリも同様の仕組みであり、ユーザーにマッチングの成功体験を提供するよりも、問題を解決せずに課金を継続してもらう方が、運営者の利益になってしまうのです。これがマッチングアプリの第一の欠陥であり、運営者とユーザーの利害が一致していないことが根本的な問題なのです。

②マッチングアプリで質の低い人・プロフィールが溢れる理由

マッチングアプリを利用していると、魅力に欠けるプロフィールや、パートナーにしたくないような質の低いユーザーが目立つと感じる人も多いでしょう。単にスペックが低いだけでなく、プロフィールに嘘を書いたり、誇大広告のように誇張して自己アピールするユーザーが増えてきているのです。

なぜこのような現象が起きるのでしょうか。以下のような悪循環が生まれているからです。

当初は優良なユーザーもいる→他のユーザーが不正確な情報を提供→アプリの信頼性が損なわれる→優良なユーザーが離れていく→悪質なユーザーだけが残る→さらに悪化していく

結果として、良質なマッチングが成立しにくい状況に陥ってしまうのです。

これは中古車市場でも見られる現象と似ています。中古品を売る際、多少の欠点を隠したり、実際よりも良く見せるために写真を加工したりすることがよくあります。

そうした不正行為によって利益を得られるとなれば、他のユーザーも同じような行動を取るようになり、正直に情報を開示していては損をしてしまうというインセンティブが働いてしまいます。本来誠実だったユーザーも、不正直な方向に流されていくのです。

そうなると、真に優良なユーザーはそのようなプラットフォームから離れていき、良質な商品やサービスを提供する人ほどその場から姿を消していきます。

フリマアプリ「メルカリ」でも同様の問題が起きています。悪質なユーザーが増えると、自分も嘘をつかざるを得なくなり、詐欺の被害者になりやすくなります。このような悪循環によって、プラットフォーム全体の環境が悪化していくのです。

当初は善意の利用者が集まるものの、悪意のあるユーザーが増えるにつれ、疑心暗鬼になり、皆が「性悪説」に基づいて行動せざるを得なくなるのです。

この問題を解決するには、中古車市場における第三者評価制度のような仕組みをマッチングアプリにも導入する必要があります。しかし、マッチングアプリでは1対1のコミュニケーションが基本であり、第三者が口を挟む余地がないため、根本的な解決は難しいのが現状です。

まとめ

以上の2つの欠陥が、マッチングアプリにおけるパラドックス(矛盾)を生んでいます。マッチングアプリがこのような性質を持つビジネスモデルであることを理解した上で、うまく付き合っていくことが重要です。アプリの特性を把握し、適切に活用することで、マッチングアプリをより効果的に利用できるでしょう。

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