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第1章④選ばれた!市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIALその8〜農業支援と福祉の融合編

Hello,Note!
毎週金曜日にお届けする泉北ニュータウン物語。ゆるくときに隔週になりつつ更新しております。
一般財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団 の代表をつとめる宝楽と申します。

泉北ニュータウン物語の全体像はこちらから

ここ数回は2018年1月に公募が行われた50周年を実施するにあたり市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIAL(市民委員)は、11名が選ばれた事例とその後の取り組みを紹介しています。

SENBOKU TRIALとは

50周年から51年目へ、そしてその先の未来へつなぐため、泉北を面白くする市民企画プロジェクト「SENBOKU TRIAL」。「SENBOKU TRIAL」とは公募で選ばれた市民提案の暮らしのアイデアを、市民と泉北に関わる企業・自治体等がパートナーになって実現するプロジェクトです。これから、まちのあちこちで動きだすTRIALを応援し、参加し、みんなで泉北ニュータウンを楽しむきっかけとして、泉北ニュータウンまちびらき50周年事業の一環で実施されました。

農と人をつなぐ収穫体験や駅前マルシェを開催「“泉北・ファーム”プロジェクト」

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退職後に仲間と共に、NPO法人ASUの会を立ち上げられ、その後南区畑にある圃場(畑の専門的な言い方)で准農家を育てる「みないき農業塾」を始められたバイタリティあふれる柴田 美治さんのプロジェクトをご紹介します。

50周年当時のプロジェクトは、こちら

泉北ニュータウンは、緑豊かな南区にあります。ここには様々な緑の資源と素晴らしい人材があり、それを再認識できるイベントを二つ行います。 一つは、南区畑にある「みないき農業塾」圃場で、野菜の栽培や収穫の体験会を実施します。 二つ目は、8月に、いずみがおか広場で、他の市民委員4人(または市民委員)と協働して、マルシェを開催します。 南区で採れた野菜を是非味わい、身近な食材のおいしさを感じて貰いたいです。 私は、泉北のまちが、多様な人が集い、自然豊かな環境のなかで豊かな生活を楽しめるようなまちになればと願っています。 今日から始まります泉北ニュータウンまちびらき50周年記念事業を、若い市民委員とともに、熱い思いで進めます。 市民の皆様のご来場・ご参加を、心からお待ちしています!!
http://senbokunewtown50th.com/project/234/

です。

NPO法人ASUの会ってなに?

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写真はFacebookよりお借りしました。(2021/03/12時点)

平成17年3月に大阪府シルバーアドバイザー養成講座を修了した仲間があつまり、6月に任意団体として「NPO法人ASUの会」設立準備委員会を発足し、活動企画について議論を始められました。

その秋には「シニアのためのサロン7」と「地球に優しい植物エネルギー」をつくりながら、働く場を提供するCBの立上げ」を目ざして、活動を開始しされました。
その後、仲間は堺市生涯学習指導者養成講座、大阪府老人大学、いきいき堺市民大学の各修了者に順次、輪が広がっていった活動です。

環境活動では支援いただくサポーターも100数十人と広がり、回収地域も増加し、回収量は順調に推移してきました。ASUの会のようなシニアの活動を支援する事業として「高齢者就労的生きがいづくり活動実施支援事業」を受託し、多くの団体の相談を受けられてます。

現在の事務所は、堺市南区にある槇塚台の近隣センターの中に、「まちかどステーション」という場を設けています。

みないき農業塾とは?

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写真は50周年Facebookページから。

豊かな自然環境の中で約3,000平米にハウスも設置された農場で農業実習を行い、経験豊富な指導者の元、塾生と卒業生で楽しくいきいき活動し、土作りから販売まで農業技術の向上をトータルで応援する農業塾です。

大阪府のシニア世代の活躍の場として、「大阪ええまちプロジェクト」として支援も受けています。

2021年度も塾生を募集されていますよ!
詳細はFacebookページから情報を得てくださいね!

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50周年で加速した「“泉北・ファーム”プロジェクト」

すでにみないき農業塾で、たくさんの卒業生を支えてきた柴田さんには、逆に応援いただいたという形でありますが、50周ね事業では、「加速した」と私は感じています。

というのも、泉北ニュータウンはニュータウンを取り囲む豊かな農園があります。逆に言うと山に位置するため少し交通の便が悪く、また駅前で新鮮な農作物を買いにくいという課題もあります。

そこで、本プログラムでは、農業体験だけでなく、駅前に新鮮なお野菜を届けよう!という取組みになっています。


収穫体験

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南海バスさんの臨時バスをお借りし特別路線として駅前と圃場が繋がりました。

例えばこんなプログラムがありました。

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茄子の生育に害になる、てんとう虫だましを駆除したり、葉を剪定したり、専門家ならではの知恵を実習しながらの農業体験。

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今回は出荷の規格サイズや、価格についての講義と、規格外の収穫、トマトの枝先の手入れと、野菜の袋つめなどを学びました。
皆さん回を重ねて、畑の歩き方も慣れ、茄子やキュウリをさくさく収穫。濃いトマトとバジルの香りでいっぱいのビニールハウスの中ではトマトの枝の先の手入れを実習しました。

ちゃんと座学もあり、きそをみっちり仕込んでいただきました。

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そして駅前に!「泉北ファーマーズマルシェ」

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当時、いずみがおか広場では飲食イベントや物産展などのイベントは開催さえていました。

日時
8月 26日(土曜日) 8時00分~13時00分(飲食 9時~)

場所
いずみがおか広場 (堺市南区茶山台1丁2−1)

しかし、市民中心のイベントは実ははじめての試みでした。柴田さんはじめ、50周年の市民委員のみなさん、レモンの街のストーリー苅谷さん、ひとつむぎ小林さん、Skyalishのケンケンと、地域密着いただきますプロジェクト山口さん、みんなでチカラを寄せて開催されました。

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内容も多岐にわたります。

泉北レモンの街ストーリー(8時-11時)/レモン鉢植え植樹(11時)

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ギャラリーみなみかぜ(9時-13時)

Skylish

あそびでつなげる“ひとつむぎ”

地域密着いただきますプロジェクト

◆野菜販売(8時-13時)
①みないき農業塾による販売
②地元農家による販売

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◆物販出店
③泉北レモンの街ストーリー(8時-11時)/レモン鉢植え植樹(11時)
 出店名:泉北レモンの街ストーリー
 品名:泉北レモンラッキーチャーム、泉北レモンマーマレード、泉北レモンシロップ、泉北レモンフロマージュ、泉北レモンスカッシュ、泉北レモンの草木染め商品(堺和晒手ぬぐい、A4バッグ、巾着袋、レースコースター)

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④地域密着いただきますプロジェクト(9時-13時)
 出店名:地域密着いただきますプロジェクト
 品名:上神谷米を使った泉北レモンシフォンケーキ、泉北レモンクッキー、スモモゼリードリンク

◆ワークショップ出店
 ⑤あそびでつなげる“ひとつむぎ”(8時30分~10時)
 出店名:あつまれ Early Bird(はやおきさん)
 ひろばで描く「メガらくがき」(参加費200円/人:保険代)

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⑥Skylish
 内容)打楽器演奏が突然はじまる!?

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⑦地元野菜を使ったピクルス作りのワークショップ(9時-13時)
 内容)地元野菜を使ったピクルス作りワークショップ(参加費500円/人)

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◆飲食出店

⑧ギャラリーみなみかぜ(9時-13時)

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 内容)地元産トマトのかき氷(他レモン味・マンゴー味)、泉北野菜たっぷりスープ

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と、新しいマーケットが生まれました。

イベントは、わかりやすさと、泉北ニュータウンを感じるメッセージとしてとても有効です。

じつは、この後の物語が重要だと私は感じてます。

まちかどステーション八百萬屋(ヤオヨロズヤ)

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写真はHPよりお借りしました。

上記イベントでは、実は福祉✕農の取組の面もあります。ギャラリーみなみかぜとは、地域の作業所の連合体です。

柴田さんは、シニア世代の居場所だけでなく、子どもから大人までが集える場、暮らしの場の実現を考えられており、ファーマーズマルシェでつながった増田靖さんと一緒に、大きな事業転換を行いました。

当時の柴田さんの言葉です

これまでの運営姿勢を引継ながら、活動はこれまでの「環境保護」、「高齢者支援」の領域に「子どもから大人まで全ての人」を対象に広げるように定款を改定しました。この実践に取り組んで参ります
まちかどステーションHPより

そう、イベントから生まれた取組は、就労継続B型事業という福祉事業に転換し、

就労継続B型事業

写真はチラシをお借りしました。

また、就労移行支援事業として、

就労移行支援事業

企業の現場にはいって、伝統産業や農家のサポートなどのしごとを生み出しています。

地域のお困りごとに寄り添う「よぞす相談」はじめました

みんな住みよい地域になるように、誰もがちょっとした日常のしんどいことを出し合って、ご近所でさりげなく助け合いができるような仕組みづくりを目指している「よろず相談ネットワーク レインボー槇塚台」。

柴田さん増田さんの活動が合流し、槇塚台の他の福祉にかんする動き、自治会、子ども食堂のボランティアがあつまり、次の動きが生まれています。

泉北ニュータウンの槙塚台エリアで活躍する住民ボランティア・専門職の皆さん(連合自治会長、子ども食堂運営者、就労継続支援B型作業所、介護福祉士、ケアマネジャーなど)が集まり、地域で生活する人々の困りごと・悩みごとを一緒に考えています。これまでに制度の間の出来事なども、住民さんの意思を尊重する形で協力し合って解決を進めています。
普段の仕事や地域住民との意見交換会の中で地域の声を聞き、困りごとを伝えてくれるひとりの向こうには、何人も同じようなことで困っている人がいると考え、2019年12月から暮らしの困りごと受付をスタートしています。

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私達泉北のまちと暮らしを考える財団も「協力」という形でコーディネート約として参加しています。

つながる場としてのイベント、つながってからの事業につなげる

一連の芝田さん→増田さんのつながりは、出会いから始まっています。出会う機会をたくさん持てることはまちづくりの基本だと思います。

ですが、出会う機会ばかりでは、次の動きにつながりません。

私達、まちづくりを行う上で大事にしていることは

「イベントが明日も来よう」って思える場になるかです。

50周年という取組は大きな打ち上げ花火ではありますが、今回のように暮らす人の生活を豊かなにすることに変化していく。

このプロセスの醍醐味を感じる取組でした。

今後の槇塚台にも注目!!

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本連載は、一般財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団が地域情報をコーディネートしながらお届けしています。

過去の記事はこちらから。


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