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サマソニ2024のヘッドライナーを本気で予想する

Summer Sonic 2024のHPに掲載されている、主催クリエイティブマン代表の清水さんのコメントによれば、

待望のサマーソニックのアーティストの発表は1月下旬から2月の予定です。

https://www.summersonic.com/

とのこと。

毎年ヘッドライナーの予想はしているのだが、楽しみすぎるので今回は自分ができる全力の予想をしてみたい。


これまでの傾向

私はデータ分析のプロではないのだが、おそらくこういった予想をするにあたっての第一歩として、ひとまずこれまでの傾向を掴むことから始めるべきだろう。
過去10年のサマソニのヘッドライナー(ジャンル、ソロorグループ、主な所属年代)は以下の通りである。

2014年
Arctic Monkeys(ロック、グループ、00年代)
Queen + Adam Lambert(ロック、グループ、70-80年代)
2015年
The Chemical Brothers(エレクトロニカ、グループ、90年代)
Pharrell Williams(ポップ、ソロ、00-10年代)
2016年
Underworld(エレクトロニカ、グループ、90年代)
Radiohead(ロック、グループ、90年代)
2017年
Calvin Harris(EDM、ソロ、00-10年代)
Foo Fighters(ロック、グループ、90年代)
2018年
Noel Gallagher's High Flying Birds(ロック、ソロ、10年代)
Beck(ロック、ソロ、90年代)
2019年
B'z(ロック、グループ、90年代)
Red Hot Chili Peppers(ロック、グループ、90年代)
The Chainsmokers(EDM、グループ、10年代)
2022年
The 1975(ロック、グループ、10年代)
Post Malone(ポップ・ヒップホップ、ソロ、10年代)
2023年
blur(ロック、グループ、90年代)
Kendrick Lamar(ヒップホップ、ソロ、10年代)

こうみると、やはり目立つのはロックアクトであり
ロック系のアーティストがヘッドライナーを務めていないのは2015年のみである。
一方で、2日ともロック系で固めたのは2014年、2018年のみであり、基本的にはロック+他ジャンルという組み合わせとなることが多いのは、既に何度かサマソニに足を運んでいる方々もご承知の通りである。

また(あまり括りで分けづらいが)主な所属年代も無理やり分けてみると、90年代と10年代を代表するようなアーティストがここ10年では多い。

以上より、これまでの傾向のみをみると

  • ロック系

  • 90年代or10年代

のアーティストがヘッドライナーを務めることが予想されるだろう。

2024年の海外フェスの動向

多くのアーティスト(特にヘッドライナー級)は演奏やステージ演出など大規模な準備を行った上でライブをおこなうため、その年の活動がサマソニのみとなることは滅多になく、通常は同じ年に他の海外フェスでもヘッドライナーまたはそれに準ずるスロットで出演することが多い。
そこで現状発表されている、主な海外フェスのラインナップを確認しよう。

Glastonbery Festival(※未発表につき噂レベル)
Madonna, Coldplay, Dua Lipa
Coachella
Lana Del Rey, Tyler, The Creator, Doja Cat
Primavera Sound
Pulp, Vampire Weekend, Justice, Lana Del Rey, The National, Disclosure,
SZA, Mitski, FKA Twigs, Charli XCX
Reading/ Leeds
Fred Again…, Lana Del Rey, Blink 182,
Catfish and The Bottlemen, Liam Gallagher, Gerry Cinnamon
Mad Cool Festival
Dua Lipa, Pearl Jam他
The Governors Ball
Post Malone, Rauw Alejandro, The Killers, 21 Savages, SZA, Peso Pluna
Sziget
Fred Again…, Martin Garrix, Sam Smith, Stormzy
Bonnaroo Music Festival
Post Malone, Red Hot Chili Peppers, Fred Again…
Boston Calling
Ed Sheeran, Tyler Childers ,The Killers他
Roskilde Festival
Foo Fighters, Aurora, Gilli, Kali Uchis, PJ Harvey, Skrillex
Isle of Wight Festival
The Prodigy, Pet Shop Boys, Green Day
Latitude
Duran Duran, Kasabian, Keane, London Grammar

ざっと見ての印象として気になったのは、かなり各フェスのヘッドライナーが多彩であり、複数フェスで共通するヘッドライナーがかなり少ないという点だ。(例年どうなのかは把握してないが)
今年で言うとTyler, The Creator, Lana Del Rey, Fred Again…, Dua Lipaくらい。
この4組は日本でもこれまで来日公演が長い間待たれており、サマソニ及びフジロックでのヘッドライナー有力候補かもしれない。

主催者側の構想

サマソニの主催者であるCreativemanの社員、特に清水代表と直接面識があるわけではもちろんないので、インタビュー等で発信された内容から推し量る他ない。
去年行われたインタビューとして、以下が音源として残っていたためこちらを確認したい。

・2022年のサマソニから新たなサマソニ像が見え、ラインナップのバランスを掴んだ
・旬なポップ、ヒップホップアーティスト+ロックバンドに加え、日本やK-POP、アジア圏のアーティストをメインステージで出していく
・韓国のアーティストが今後ヘッドライナーを務めるのも自然な流れ
・サマソニで呼べないアーティスト層は別のフェスなどで呼んでいくというアプローチが今後有効

・アーティストを今後日本に呼べるかどうか検討するにあたり、フェスのラインナップは一つの実験環境でもある
・ラインナップのバランス感覚が近いのはPrimavera Sound
・Tame Impalaやboygeniusは呼ぶとすれば軸となるアーティスト

大手レーベルの兆候

海外アーティストの作品等を扱うレーベルは、もちろん多くのアーティストの日本での人気や知名度をあげるべく日々努力されており、おそらく各フェスとも連携しているのではないか。(例えばフェス出演や来日公演が予定されているのであれば、それに先駆けて宣伝やイベントを増やすなど)
そこで各大手レーベルのInstagramアカウントにおける、直近半年の投稿で複数回登場したアーティストをいくつかピックアップしてみる。

ワーナーミュージック・ジャパン洋楽(@warnermusicjp_intl)
Ed Sheeran, Bruno Mars, Knox, Griff, Charlie Puth, Kenya Grace, Dua Lipa, JINI, 
Omar Apollo, Sia, Maisie Peters, Royal Blood, Leigh-Anne, Anne-Marie等

ソニーミュージック洋楽(@sonymusic_jp)
Doja Cat, Maneskin, Miley Syrus, Travis Scott, Rosalia等

Universal Music Japan 洋楽(@universal_international)
Ariana Grande, Billie Eilish, Olivia Rodrigo, Mina Okabe, Taylor Swift,
Conan Gray, The 1975, Sam Smith等

ネット上の風説

サマソニで2019年に初めて国内アーティストとしてB'zがヘッドライナーを務めて以降、ファンの間では国内アーティストによるヘッドライナーの予想も度々見かける。
私自身が長く期待しているアーティストとしては宇多田ヒカル。
ちょうど先日6年ぶりの国内ツアーを発表したが、その日程はちょうど今年のサマソニがおこなわれる8/17,18を間に空けて、8/3,4(東京)→8/27,28(大阪)というスケジュールが組まれており、東京大阪で開催されるサマソニとスケジュール面ではうまく組み合っているようにも思われる。

またこれまでライブは行われていないものの日本との縁が深まっているアーティストとしてRosaliaが挙げられる。
何度か日本に来ているだけでなく、MV撮影までおこなったり、Rolling Stone Japanのバックカバーを飾るなどしており、かなり日本でのライブ実現が待ち望まれているのではないか。


結び:私のサマソニ2024ヘッドライナー予想

ここまでの分析等を踏まえ、以下が私の全力のヘッドライナー予想である。

Day 1 Doja Cat(準トリ:Rosalia) 
Day 2 Billie Eilish (準トリ:宇多田ヒカル)

①ロックバンドがヘッドライナーを務めない
今年の各海外フェスの動向をみると、ビッグなロックバンドの姿がかなり少ないように思われる。
一方で去年の日本での来日公演やフェスを見ると、Arctic Monkeys, Red Hot Chili Peppers, The 1975, Bring Me The Horizon, Coldplayといった錚々たるバンドが単独公演をおこない、フェスでもblur, The Strokesといったこれまで長く待たれていたようなバンドが遂にヘッドを飾った。
その他でぱっと思い浮かんだヘッドライナー級のバンドとしてはTame Impala, The Killers, Muse, Pearl Jam等だったが、あるとすればどちらかというとフジロックな気がするので候補から除く。
Green Day, Metallicaはどうか?と思ったものの、こちらはいずれも既に北米ツアーの日程と被っているため同じく候補からは外れる。

そうすると、これまでの傾向では必ず一組はロックアクトがヘッドライナーを務めていたが、(呼べる候補が少ないことに加え)去年の一連の来日公演やサマソニでのThe 1975, blurの盛り上がりを経て次なる段階を見据え、今年は2015年のサマソニのように新たなチャレンジをするのではないか。

②女性アーティストが両日ヘッドライナーを務める
私はアーティストの性別を理由にして音楽を聴くわけではないが、それでもやはり2023年は多くの女性アーティストが活躍した1年だったと個人的に感じている。
Coachellaでヘッドライナーを務めたBlackpinkや同じく印象的なアクトだったRosaliaだったり、あるいはグラミー賞ノミネートまで登り詰めたboygeniusや、アルバムが世界中で称賛されたMitski, Caroline Polachek等々。
もちろん大規模な世界ツアーを現在進行形で成功させているBeyonceやTaylor Swiftは言うまでもない。

サマソニはそういった世界の第一線で今まさに活躍するアーティストをいかに日本の音楽ファンとつなげていくか、という点にかなり意識をもっているフェスであり、活躍するアーティストへ積極的にブッキングを行った結果、多くの女性アーティストが活躍するここ数年(2023年を含める)を反映したラインナップとして、女性アーティストが両日ともヘッドを務めるのではないか。

③ヒップホップアーティストがヘッドライナーを務める
今更アーティストや音楽をジャンルで区切ることはナンセンスなようにも思われるが、これまで日本ではなかなかヒップホップのアーティストへの人気が高まっていなかったなか、ここ2年でPost Malone, Kendrick Lamarとヒップホップを代表するようなビッグアーティストがヘッドライナーを務めている。
次の5年、10年にこの熱気を繋ぐべく、今年もヒップホップのアーティストがヘッドライナーを務めてくれるのではないだろうか。

上記の理由より、
ヒップホップジャンルを代表して第一線で活躍するDoja Cat
サマソニ2018年から6年越しでヘッドを務めるBillie Eilish

そして準トリとして
日本への繋がりや愛情をずっと伝えてくれていたRosalia
長年フェスへの出演が待ち望まれた宇多田ヒカル

という、実現したらこれまでにない新たなサマソニの景色が見えるような
夢のヘッドライナーを予想し、これを結びとしたい。

何はともあれラインナップ発表、そして8月が待ち遠しすぎる!!


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