工藤公康講演会 in 久留米シティプラザ
「工藤監督、久留米に来るってよ」
フリーペーパーか忘れたけど、
夫から知らされました。
こんな機会は滅多にないので
行くことにしました。
時々試合を見に球場に行きます。
遠目から見かけたぐらいです。
春のキャンプでも
なかなか遭遇することがありませんでした。
前の座席に座りましたが、
背はそこまで高くないものの、
60才前の男性とは思えないくらい
がっしりした体型でした。
ただ立ってるだけで貫禄があります。
・監督時代のチーム運営
「相手に求める前に自分が変わる」
講演中、この言葉が終始滲み出てました。
相手に「変われ」「従え」というのは簡単。
しかし、自分は変わらないのに
言ったところで相手は言うことを聞きません。
2015年から2021年までの7年間
ホークスの監督を勤めてきた工藤公康氏。
2015年はその前の年まで監督をしてた
秋山幸二氏の遺産で優勝したとのことです。
次の年の2016年は慢心していたから、
12ゲーム差もあったのに
逆転されてしまったと反省してました。
それからはやり方を大幅に変えたとのことです。
選手、コーチ、トレーナー、GMなど…部門を越えて様々な立場の人とのコミュニケーションに腐心してた様子。
コーチも人によって言うことが変わると
選手は戸惑います。
それは良くないから、誰に聞いても
同じ答えが返ってくるように
仕組みを作ったそうです。
選手たちに気持ちよくプレーしてもらうために
とても気を使っていたんだなぁと感心しました。
・主催者を意識
今回は筑後中小企業経営者協会が主催。
協会会員企業の関係者の方もいましたが、
私のような一般人も参加できました。
経営者を意識していたのか、
社員や従業員のマネージメントに
役立ちそうな内容が多かったです。
子育て中の私にも、役立てそうな気がしました。
時々具体例を挙げるために
選手の実名が出てくる時もありました。
会場は「おぉ」と食いついてきます。
・2、3軍監督、コーチの意外なイメージ
一般的なイメージだと
1軍のコーチをしてた人が
2軍、3軍コーチになると聞くと、
降格をイメージしがちです。
しかし、実際は優秀だから
2、3軍に行くことになるそうてす。
次世代の選手を育てる役割を与えられます。
1軍の選手は、手取り足取り教えなくても
それなりにできますが、
2、3軍の選手はそういうわけには行きません。
工藤公康氏の前の監督である秋山幸二氏は、
1軍の監督になる前に、2軍監督をしてました。
この頃、2軍で関わってた選手が活躍。
強いチームであり続けるためには、
次世代の選手を育てる必要があると感じました。
・野球選手も学び続けないといけない。
監督就任当初、
筑波大学の修士課程の論文を書いていたそうです。
球団の協力も得て卒業できたと聞き、驚きました。
今年から博士課程で勉強しているそうです。
研究テーマは「子どもの傷害防止について」
いずれかスポーツをやってる子どもたちに
なんかしらの形で関わってほしいと思いました。
今後の野球選手は、
野球だけやってればいいってわけではないんだなと感じました。
強くなるためには、トレーニング法も栄養面も
自分で学ばないといけません。
引退後に、コーチや監督をやるにしても
マネージメント法を学ばないといけないし、
解説をするにしても、
語彙力をつけるなど文章の勉強も必要です。
40過ぎまで第一線で活躍してきた工藤公康氏でも
ここまで貪欲に学んでいるのを見ると、
「自分もまだまだ学ばないと」と感じました。
・気になった質疑応答
最後に質疑応答がありましたが、
希望者があまりにも多く、
時間の都合上、3人だけでした。
特に印象に残った質疑応答があります。
息子さんが小さい頃から空手をしてきたという
母親からの質問。息子は成人済み。
当時、その方の息子さんは
練習を死ぬ気でしてきたとのことでした。
まさに根性、努力、忍耐の世界。
今の子どもはそういうことをしないから、
忍耐力が身につかなそうとのことでした。
それについての見解を聞かれてました。
工藤公康氏の回答は
「そのやり方で、みんながみんなうまくいくわけではない」と一言。
うまくいかなくて挫折していた人間の方が圧倒的に多いと指摘。
更に、今の子が弱いとも限らないと言ってました。
自分の時代は選択肢がなかったから
耐えただけとのことでした。
この回答に
「冷静に物事を見れる人なんだなぁ」と感心。
・感想
テレビのインタビューや試合の解説とも違い、
リラックスして話してる印象。
質疑応答も1人1人丁寧にしてました。
「もっと質疑応答の時間増やせばよかったかな?」と言ってたくらいです。
来てた人は、男女年齢問わず様々。
協会関係者よりも、ホークスファンの人の方が多いのではないかと思ったくらいです。
夫は仕事だったため、1人で行きました。
講演内容を話してる時、
「いいなぁ、行きたかった」と終始言ってました。
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