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トロッコ問題を迫られる【相棒22 #2 無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃】

「多くの国民の安全を守るため、少人数の人の命が失われても仕方がないと思っているのか」

見終わった後に口から出てきた感想です。
「手段を選ばない」と感じました。

※以下、ネタバレがあります。


・トロッコ問題を思い浮かべた

端的に言えば、「5人の命」と「1人の命」どちらを助ける選択をするかと迫られる問いです。

それを「多くの日本国民」と「少人数の人」に置き換えると爆発事件に繋がります。

公安の職員だった鶴見征一は
「最低限の被害は仕方がない」と「少人数の人」を犠牲にしました。

爆発事件を別の人に起こさせて、
罪のない人を犠牲にしました。

しかし、その少人数の人の中に
自分の大切な人が入っていたら?
復讐したくなっても仕方がないでしょう。

「婚約者を探している」と依頼した阿佐子は、
理不尽に爆発事件で殺された人の婚約者でした。
探しているのは、復讐相手…想定外でした。

それにしても、
栗山千明さんの狂気じみた演技がすごかったです。

・宗教団体はおとり?

宗教団体が今回の事件の首謀者かと思いきや、
公安に罠を仕掛けられる形になりました。

爆発事件を鶴見を慕っていた信者を唆して起こさせたり、拳銃が置かれたり。

公安が宗教団体を解散させようと
大きな事件を起こさせて、
「危険な団体だ」と世間に印象付けようとしました。

逮捕したり、解散させたりする口実として
罠を仕掛けられることがあるのかと驚きました。

・まどろっこしい連絡手段

メールやSNSなど主要な連絡手段では、
簡単に足がつきます。

どう連絡を取り合ったのかと調べたら、
なんと本のやり取りです。
オプションでメッセージカードを付けられます。

気づくきっかけになったのは、偽名で住んでいた鶴見の部屋から大量の段ボールと本が出てきたことです。
「ジャンルがバラバラ」と気づきます。

「本棚を見れば人がわかるというけど、わからない」と右京に言わせるくらいです。
薫が「美和子宛に献本が届く」という一言で何かピンときたようでした。

それにしても、メッセージのやり取りとしては
随分お金のかかる方法と感じました。

・感想

写真をAIで探してる復讐相手の顔に加工したというエピソードから「こんなことが簡単にできるのか」と実感しました。
仕上がりが自然だったため、
種明かしされるまでわかりませんでした。

事件の真相ですが、爆発事件の犯人は自殺、
探るために入信した犯人の兄は殺される、
逮捕された鶴見は獄中自殺…。
鶴見とつながっていた公安部長も罷免されたので
トカゲのしっぽ切りになりました。
真相が闇の中です。

最後の栗山千明さんの登場の仕方から、
また別の回で出てくる予感がしました。
相棒19の初回に出てきた朱音静みたいです。

社美彌子と衣笠副総監と一悶着ありそうと感じました。
今回のシーズンで決着がつくのか気になります。

以上、ちえでした。
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