「ほんに、ええお湯でごさんした。」

給湯器しぼうのため
しばらく銭湯生活を余儀なくされているが、

それはそれで満喫しておるのよ。

仕事終わりの場所次第で
銭湯を決めているの。

昨日は若者の住む街で銭湯探し♨️

商店街から一本入った道にある良さげな銭湯に入ることにしたの。

がーさす！
若者の住む町は
当たり前だが若者が多い。

普段は見ることなどとても出来ねぇ
若い女体をしぬほど見れる場所、

それが銭湯だ。

勿論、若者に混じって

あたしたちのよな中年マダームも、
エエ出汁でそうな婆さんも、

みんな仲良くニュウヨクしてるわ。

しかし、この銭湯は混んでるわね。

さして広くない銭湯なのに
ひしめき合っておるわ。

慣れない銭湯では、
新参者のそれとバレないよに
少し小慣れ感みたいな空気を出して挑むことにしている。

ここのシャワーは備え付け系、
外して自由に身体を流せる訳じゃないのよ。

さあ、どおする？

お股付近を洗うには
シャワーの出口が　ちと遠すぎるわ。

何気なく辺りを見回してカンニング。

ほほう、なるほど！

洗面器にお湯ためて
ピンポインツでぶっかける作戦ね！

オッケー、ラジャー
やってみるわ！　

こりゃあいいわね。

いつもシャワーで乱暴に流しておる部分も
丁寧な所作でもって、そっと洗い流すのよ。

嗚呼、愛おしや　愛おしや
あたしのマﾝ．．．おっとあぶねー

危うく渋谷区倫理委員会議会にかけられるところだったわ。くわばらくわばら。

さあ、湯船に浸かりましょ。

あら、凄いじゃない。　
若者を狙ってか高圧ジョットバスなんてのもあるのね。

あたしも早速試してみるわ。

．．．．．．。

ちょ、ちょと高圧が過ぎやしませんか？

肋骨にヒビが入りそうな勢いよ。

そろそろ、骨から栄養を取られて
骨密度がスッカスカのあたしたち世代は
気をつけねばなりませんわ。

若い女の子たちは銭湯を上手く使っているわね。

銭湯の中にエレクターシェルフが置いてあるのだけど、みんなそこにデッカい水のボトルを持ち込ん置いてるのよ。

湯船に浸かって、水飲んで、また湯船に浸かって、上がってクールダウン、んでまた浸かる...

反復浴して代謝をあげているのね！
やるぅー！

あたしもやるわ、それ！

だけど、さっきから皆んな
やけにあたしを見るわねぇ。

最近は、ブラジリアんワックスもやめちまって
整える程度の下毛髪に黄金に輝く毛が混じって生えているからかしらん？

それとも、鳩が逃げるほどに育った乳輪のせいかしら？

それとも、単純に下っ腹のせいかしら？

．．．まあ、ええわ。

気にしない気にしない。

それでも、ずっと見続けてくる女がいたのよ。

あたしは目を合わせてモッコリ微笑んだわ。

女の子はあたしに云ったわ。
「エロい身体つきですね。」って．．．

あっぱれ！若者よ！
よくぞそこに気がついたわね！

そうよ、そうなのよ！
おばちゃんはエロい身体なのよ！

垂れデカパイでも、巨大なケツでも
鏡餅がついてるよな腹でも

エロい身体にはなれるのよ！

そのあと勝手に話を弾ませ、
押し売りのようにエロい身体の作り方など
レクチャーしてやったわ！

日本全国中年女子の皆様！
そのわがままボディを銭湯で見せつけてやりましょうぞ！

〜万歳　銭湯！

お呼びがかかれば西へ東へ、

銭湯マダーム　今日もゆく！