神様と小鉄の内緒の話

お狐様

いつものように神様の側で寝ていると
「お~~い」  「お~~い」声が聞こえてきた。
声は稲荷神社の方からだ。
あっ!この神社には稲荷神社もあるんだよ。
「おいらを呼んだ?」
右のお狐様「実は、・・・・・がしたいんだが」
左のお狐様「・・・・・をどうしたらいいか」
「うん、わかった頼んでみるよ」
お狐様の足元のお金を持って、チャリリン・チャリーン
ガラン、ガラン ペコリ、ペコリ
「神様お狐様のお願い叶えて下さい」
ガラン、ガラン、がらん。
 
その晩、うどん屋で不思議な事が起こった。
「きつねうどんを4っお願いします」
親子は話をするわけでもなく、ただ美味しそうにうどんを食べていた。
「ごちそうさまでした」
そして、紙を4枚テーブルの上に置くと
「あの~お金は神社に取りに来てください」そう言って
ペコリとおじぎをして出ていった。
「えっ!待って」「お~~い」
慌ててテーブルの紙をつかみ外に出た主人が見たのは
優しく降り注ぐ月あかりに照らされた4匹の狐の姿があった。
手に持った紙を見ると稲荷神社のお札が4枚
「あっ、あのお狐様たちか‼」

「お父ちゃん、きつねうどんおいしかったね」
「そうだのう」
「お母ちゃん、今度はおいなりさんがたべてみたいな」
「そうだわね」
そんな話し声が遠くから聞こえていた。

次の日、お札を持って神社に来た主人。
昨夜の出来事を宮司さんに話して聞かせた。
とても、驚いていたが二人とも笑いが止まらなかった。

チャリーン  チャリリーン
ガラン、ガララン
ペコリ  ペコリ
「またの、おこしを」と小さい声で主人がつぶやいた。
 
その日は稲荷神社においなりさんが置いてあった。
(夜にはなくなっていたよ)笑

「子供にきつねうどんを食べさせたいんだ」と右のお狐様
「でも、お金をどうしたものか?」と左のお狐様

「その願いが叶って良かったね。おいらもおいなりさんが食べられた。」
あれ?あれ?側に誰かいたような気がしたけど?
神様?????

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