喪失と悲しみの中でも
[使徒の働き 16:9,10]
その夜、パウロは幻を見た。一人のマケドニア人が立って、「マケドニアに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。パウロがこの幻を見たとき、私たちはただちにマケドニアに渡ることにした。彼らに福音を宣べ伝えるために、神が私たちを召しておられるのだと確信したからである。
今日の聖書箇所
使徒16:1〜10
今日も使徒の働きから恵みをいただいていきましょう。
パウロにとってもバルナバという存在はとても大きなものだったと思います。最も信頼できる存在であり、霊的な父親のような存在であったかも知れません。そのバルナバという同労者を失ったことでパウロも深い喪失感や悲しみ、虚しさを感じたのではないかと思います。
しかしそのような中でも聖霊は絶えることなくパウロを導き続けました。パウロはリステラでテモテと出会うのです。そのテモテは後にパウロの最も信頼できる弟子となりパウロを支える存在となります。パウロがバルナバとの訣別を乗り越えて宣教の使命に進んだ時に、聖霊はテモテという最愛の弟子をパウロに与えてくれたのです。
またパウロは以前、宣教して教会を開拓した町々を回ってそれらの教会を力付けたいと思っていたのでしょうが、不思議なことに聖霊はそれを許されなかったのです。
[使徒の働き 16:6,7]
それから彼らは、アジアでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フリュギア・ガラテヤの地方を通って行った。こうしてミシアの近くまで来たとき、ビティニアに進もうとしたが、イエスの御霊がそれを許されなかった。
パウロにとってもそれは全く理解不能だったと思います。なぜ伝道することが聖霊によって禁じられるのでしょうか?全ての町で、全ての人の伝道すべきではないでしょうか?
しかしパウロはその御霊の導きに従うのです。するとある晩、パウロは夢を見るのです。それはマケドニア人が出てきて、マケドニアに渡ってきて自分たちを助けてくれと頼むという夢でした。
パウロはそれによって主の御心を確信し、マケドニアで宣教することにします。それによりヨーロッパに福音が伝えられることになり、その後、福音はヨーロッパからアメリカに、そしてアメリカからアジアへと伝えられることになるのです。
パウロの時代にはそんな全世界に対する神のご計画があるなどとは全く知るよしもなかったのですが、パウロを導かれた聖霊は人知をはるかに超えたご計画の中でパウロを導かれたのです。
バルナバとの訣別、アジアでの宣教の禁止、それらはパウロにとっても理解できない出来事だったことでしょう。特にバルナバとの訣別は深い痛みと悲しみを与えたのではないかと思います。
しかし聖霊の導きはそれらの出来事の中でもとどまることなくパウロに与えられ続けていきました。パウロがそれに従うことを通してパウロの計画をはるかに超えた神のご計画が実現していったのです。
私たちの人生にも時に深い痛みや悲しみ、喪失が許されます。また神の御心が全く理解できない時も通ります。そんな時、私たちは本当に神様はいるのか?神様がいるならなぜ、どうして?という試みを受けます。
しかしそのような時にも聖霊は私たちから離れてしまったのではないのです。その時も私たちと共にいて私たちを導き続けてくださっているのです。私たちに必要なのはその聖霊の内住と導きを信頼し続けることです。悪魔はそのような時に信仰を捨てさせようと揺さぶりをかけてくるのですが、祈ってそれに打ち勝たなければなりません。
私たちが主に信頼して聖霊の導きに従うなら、聖霊が新しい扉を開いてくださるのです。
今日の祈り
主よ、あなたを理解しようとするのではなくあなたを信頼することを学ばせてください。聖霊が今日も私を導いてくださっていることを悟らせてください。
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