第50期ゆかなか順位戦A級 対牛島カヲルさん

自分が先手、戦型は相中飛車。

図①、40手目△74歩まで

序盤はこちらが中飛車から向かい飛車に振り直して飛車先の歩交換を狙ったのに対して相手が矢倉で対抗してきた展開。
7筋から仕掛けて迎えた図①の局面。
本譜は▲76飛としたが、浮き飛車だと何かと狙われやすい場所であることと、この局面でわりと有力な角である▲98角のラインを消す位置のためあまり良くなかった。
ここは割り打ちが気になるが▲78飛とした方が良かった。
以下、△42金▲98角△33桂▲55歩△25桂▲54歩△24歩▲88飛△79角▲86飛△35角成▲77桂△64歩▲46銀、が一例で難解な形勢。

図②、46手目△75銀まで

本譜は▲96飛としたが、飛車を助けるために少し無理をした感じがありあまり良くなかったかもしれない。
ここは▲75同飛とすべきで、以下△同歩▲43角△42金▲34角成△31飛▲43銀△79飛▲44馬△43金▲同馬△69角▲48金寄、が一例で先手微有利。
駒損の攻めなので少しやりにくい感じもするが、玉形の差があることと、▲65桂でいつでも攻め駒を増やせるのが大きいようだ。

図③、54手目△32金まで

本譜は▲73歩としたが、桂交換後に歩切れ解消のための▲54歩に対して△55角成と馬を作る手が手厚く、攻めの継続が難しくなってしまった。
ただ、それでも▲66歩として何もしなければ▲65桂の筋で、△同銀とすれば▲98角~▲65桂の筋での攻めを狙えばまだ難しい勝負だった。

図③の局面は▲76歩とするのも有力で、以下△86銀▲84歩△99角成(△84同歩は▲66角)▲83歩成△同玉▲66歩△97銀成▲54歩、が一例で難解な形勢。

実戦はその後、何とか馬に働きかけようと駒を投資したが、その駒の働きが弱く、形勢を損ねてしまった。
最後は少し粘れた気がしてたが、形勢以前に持ち時間がなくて負け。

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