第39期ゆかなか名人戦5番勝負②、対自称銀冠党総裁さん

自分が先手、戦型は中飛車左玉対向かい飛車。
こちらが中飛車から左玉に構えたのを見て、後手もこちらの玉頭から動きを見せ、かなりの力戦形の将棋に。そして迎えた図①の局面。

図①、42手目△22飛

本譜は▲37金と2筋の歩交換を防いだが、ここは強気に▲54歩とする手があった。
以下、△同銀▲45銀△同歩▲54飛△53歩▲33角成△同桂▲34飛△32歩▲82角、が一例で先手微有利。

図②、56手目△64銀

図②の局面は、直感的には▲同角から▲53歩成とかで寄せるべき、と思ったのだが飛車なった後△52金左とされた時の攻めが見えず、本譜は▲88角と自重してしまった。
しかし、ここはやはり▲64同角とすべきで、以下△同歩▲73歩△62玉▲53銀△73玉▲42銀成△同金▲31飛、が一例で先手有利。

図③、72手目△73同玉

本譜は▲74歩△82玉▲88銀△98馬▲66歩、と進んだが、この辺りの手順、今見ると意味の分からない手が多い…。特に▲88銀、貴重な銀を手放してまで何を守りたかったのだろうか…?
ここは▲54龍とすべきで、以下△43銀と銀を逃げれば▲74銀が好手で先手良しなので、△72玉とするが、▲74銀△62金▲34龍△76歩▲85桂△44馬▲同龍△同飛▲35角、が一例で先手有利。

図④、100手目△66歩

不利な局面が続いていたが、飛車と龍のロケットを作る勝負手が功を奏し、互角の局面に戻った図④。
本譜は▲同龍上としたが、せっかくのいい勝負を台無しにする悪手だった。
ここは▲77龍とすべきで、以下△57歩▲75龍△44玉▲57銀△36歩▲47金△38角▲48金打△29角成▲56歩、が一例で難しい勝負だった。

実戦はその後、広い後手玉を寄せることができず、こちらの玉は3枚の大駒によって確実に寄せられてしまい負け。

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