きまぐれ日記：人生のログインボーナス

　ゲーム友達と話していて、なるほどなと思った一言。

「ソシャゲのログボみたいに、人生にログインボーナスあればいいのに」

　現在一人暮らしをしている私は、”当たり前”をこなすだけですぐ1日が経っている感覚になります。休学中でもこれですから、復学した後・更に就職した後は更に”デイリーミッション”の全体数も多くなるはず。
旧Twitterのどこかで数年前に見かけた「メインミッション：生きよう」「デイリーミッション：ご飯を食べよう」「緊急ミッション：トイレに行こう」といった感じで日々の生活をゲームのホーム画面風に描いているイラストやら、某玩具メーカーのエイプリルフールネタで「いつから人生ゲームが始まると錯覚していた、あなたのオープンワールド人生ゲームは既に始まっている」といったものやら。考えてみると自分たちの人生は正にオープンワールドゲームのような気がしているのです。時々自分の体が別の何物かによって操作されているような感覚になったり、思考が恰も最初からプログラミングされたセリフを読みこんでいるような感覚になったりすることがあるのですが、これはプレイヤーに操作されるキャラクター目線の感覚なのかななどと考えを巡らせています。

”当たり前の””普通の”生活を送る上で不可欠なことは、睡眠・食事・仕事だけでなく掃除や洗濯、時に買い出しまで細かいけれど大事な作業だらけ。実家暮らしの時にはさも当然かのように両親が請け負ってくれたものですが、一人暮らしになると時間の自由と引き換えに”自分で自分を育成するゲーム”の操作権限及び責任を与えられることになります。失敗すれば死に繋がりかねない、残機１の育成＆アクションゲームです。生命維持・人間としての尊厳を保つ最低限の生活をするだけでも雑務含めざっと10以上のデイリーミッションをこなさなければならず、加えてそれぞれのミッションで常に安定したリザルトを残さなければならない。仕事でミスばかりしてしまうと信用ゲージが下がり最悪の場合「解雇」とかのバッドイベントが発生しかねないし、仕事や勉強に追われて食事管理を怠れば健康状態のパラメーターが悪化し全体のコンディションに悪影響が出る。加えて24時間以内の期限付きミッションが唐突に追加されたり、学校では一定スコア以上取らないと先に進めないミッションも出現したりする。人生とは他のエンタメコンテンツに匹敵するような、繊細で難しいゲームなのだと私は思います。

　更に自分のことだけでなく、他人の仕事や感情に気を配り適切な言葉を選ばなければならない。デイリーミッションだけでなく”自己研鑽”というサブミッションも自ら課すことが求められる。過去の背景によってはハンディキャップやデバフも追加され、難易度がどんどん上がってしまう。
そんな人生というハードモードなゲームの世界で生きるプレイキャラクターの皆さん、今日もお疲れ様です。

ソシャゲにログインすると毎日アイテムが貰えるように、
「今日1日を生きる」
そのことに対して目に見える形で「ログインボーナス」を与えよう。
趣味を5分するでもいいし、コンビニスイーツを買って帰るでもいい。休日1日漫画を読んでだらだらするでも、思う存分寝るでもいい。金と時間の無駄だ、生産性がないとか多方面から文句を言われそうだけど、それが所謂人それぞれの「ストレス解消」であり、日々数多くのミッションをこなす苦労と努力に見合う報酬として受け取るに値すると私は思います。
結局長い目で見れば、「無理なく楽しく今日1日を生きること」が積み重なって「幸せな人生を送ること」に繋がるから。