面白さのバランスを調節する

今遊んでいるゲームについて考えたことをまとめてみたのですが、もう少しだけ、その世迷い言を掘り下げてみようと思います。


今遊んでいるゲームの、ユーザーフレンドリーが30年前のままだと思った、という話です。

自分の見方ですが、ユーザーフレンドリーというのは、遊びやすさを補助する、ストレスを出来るだけ軽減させる仕様などだと考えています。
そして、このユーザーフレンドリーという部分は、ゲームの面白さを左右する、重要なポイントの1つだとも考えます。
何を重視するのかは人それぞれでしょうから、結局は個人の趣味嗜好という話ですけれども。


普通に遊んでいても、遊びやすさの工夫やストレス軽減の仕様など、なかなか気がつきにくいです。不満を感じない状況に対して、どうして不満が起きないのだろうかなどと、わざわざ考える人はいないでしょう。
問題がないことを疑問視するなんて、暇人ですね。

遊びやすさ、ストレスの軽減と言っても、何の事やらなのです。
具体的に考えてみます。

例えば、DQ1では会話時にわざわざ方角を指定する必要がありました。TRPGを意識していたと考えれば理解できますが、しかし面倒です。以降のシリーズでは、次第に会話が簡単にできるように変化していきました。
遊びやすさの1つだと思います。

昔のアクションゲームでは、ポイントに近づくと勝手にイベントが始まって、二度と戻れない、取れないアイテムもありました。自分は正解ルートを引いてしまい、ほぼ未探索のまま次に進んだこともあります。
実際にその対策かは不明ですが、イベント開始確認もあったりします。
これはストレス軽減の1つだと思います。

序盤の宝箱を取ってしまうと、最強の武器が手に入らないというパターンもあり、この場合はストレスよりも理不尽が勝っています。

他にも、会話ログを遡れる仕様だったり、目的地が示されたり、アイテムが自動整理できるようになりました。些細な部分ではありますが、しかし、これらが無くなると、かなり遊びにくくなります。
会話ヒントが確認できず、久しぶりに起動したら目的を忘れ、煩雑なアイテムから探しものを行う羽目になります。


制作者が目指した楽しさとは、全く関係のないところでストレスが積もってしまうと、肝心の楽しさもくすんでしまいます。
逆の見方をすれば、不満が合っても面白いゲームというのは、それだけのポテンシャルがあるのでしょう。

ユーザーフレンドリーというのは、ゲームの歴史だとも思います。
ファミコンでは容量問題もあり、難しい部分もあったでしょう。たとえ理不尽だったとしても、遊んでいた自分たちも、そういうものだと受け止めていた気がします。
自分の感覚では、PS以降、2000年前後くらいから本格的にスタートしたような気がします。


様々なジャンルのゲームがあります。
厄介なのは、ジャンル別どころか、個々のゲーム毎にユーザーフレンドリーが変化してしまうことだと思います。
大まかな部分ではジャンル共通の仕様があるのでしょうが、やはり個々の作品で面白さの重心が違いますから、どこを遊びやすくするのかは、ゲームごとに変わってくるのではないでしょうか。

目指している、本質的な面白さをより際立たせるために、周りのノイズを掃除している、という感じです。


そんなユーザーフレンドリーですが、別にゲーマーにだけ必要な代物ではありません。
カスタマーフレンドリーなり、フレンドリーフレンドリーなり、どこの他人にも使えそうな考え方だなぁと思った次第です。
まぁ、実際にできるかどうかは別の話ですが。

子どもの頃、無限にゲームが出来た体力が羨ましい与太話でした。
お時間をいただき、ありがとうございました。

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