一旦、考えてみよう

以前に読んだ本が、改めると色々と考えられることが多かったので、それをまとめてみたいと思います。

まずは件の本についてです。
整体に関する本でしたが、自分は途中から読むのを諦めました。

骨格や背骨などに関する説明や、身体が歪む理由や影響について解説されていたのですが、次第に様々な病気にも効くという話が出始めました。
病気や各種症状について、現代常識とは違う理屈で説明されており、整体によってそれらが改善される解説も、素直には頷きにくい内容でした。

冒頭で、著者独自の観点であると断られているのですが、それを念頭にいれても、まだ納得しがたいと感じました。
念の為、最後まで飛ばし読みしたものの、特に評価は変わらず。
一応ネットで調べてみたら、役に立ったという意見もあれば、トンデモ本だという評価もありました。賛否あると、云えなくもないですね。


このような本ですが、嘘だと切り捨てるのは簡単です。
何が嘘なのか、どうして嘘だと思ったのかなどを、詰めていきたいと思いま
す。


できるだけ、フラットに観察してみます。

整体の本ですから、骨格周りの説明に、各所への関連性が説明されています。
整体に関して、自分は知識がありません。判断できませんから、その真偽や成否に関しては保留となります。

不明に対峙すると、真実なり嘘なりと勝手に決めつけてしまう人もいます。よく分からないことについては『分からない』という評価のまま、保留で問題はありません。決めつけてしまう方が、今後の悪影響が大いに懸念されます。

整体の本なので、8割以上は保留といった具合でしょうか。
当然、この時点で胡散臭さはありません。ただ、自分の知らない知識が紹介されているだけです。


それでは、ある程度判断できそうな、病気などに関してです。
悪い姿勢や各所の痛みなどは、骨格周りの話になるので、前述の部類に入るでしょう。
紹介されていた、アトピーやがんなどについてはどうでしょうか。

悪い体液の滞留でアトピーが発症したり、身体の歪みが特定のがんに関連するらしいです。
現代医学でも未解明な部分は多く、自分も専門的な知識を持っているわけではありません。
ですので、偏に嘘とは言い切れず、判断は保留になると考えます。

現代医学の常識ではないものの、それと効果の有無は別です。
もしかしたら、独自理論とは別の理屈で、実際に効果が認められるの可能性だってあります。

胡散臭いとは思いますが、それを完全に否定しきれるほどの根拠を、自分は持ってはいないのです。
先程の無知ゆえに判断ができない保留とは、少し違ってきます。


また、一番の問題は、独自理論の有効性を示す客観的データが全く提示されていないことだと考えます。
検証やデータが提示されていない以上、現代医療と比較するテーブルに立っていないのです。理論の胡散臭さが目立っていますが、評価は平等に受けるべきで、そこから自分たちは真偽を判断するべきだと思います。

分からないから保留ではなく、無根拠すぎるから保留とも云えます。
そして、無根拠だから嘘だと、断定するのも違うでしょう。


嘘とは、欺く目的があって、初めて嘘が成立すると思います。
誰も欺かない、目的がなかったと云われると、詰めることは不可能でしょう。

そして、この独自理論は嘘ではないのです。
本の冒頭で但し書きされていますが、あくまで著者の私見でしかなく、真偽や効能に関しては検証する必要性はありません。
ただ私見を述べただけで、勝手に信じた読者が高評価をつけているだけです。
胡散臭いですが、検証データなどを出さない限りは、嘘としても成立しないでしょう。


ストレッチに関する本なども幾冊か読んでいますが、それらと比べても胡散臭さは飛び抜けています。
これに関しては、判別が可能です。
他の本は、筋肉を緩めたり関節周りをほぐす、効能だけが記されていますが、件の本は、患者や過去の逸話が満載です。


だらだらと長くなりました。
この与太話もデータのない私見です。
お時間をいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?