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「本好きの下剋上」レッサーくん同乗者まとめ④

こんにちは!「本好きの下剋上」のレッサーくんに初同乗したキャラクターをを巡るシリーズ、第4回目です。自己満足度120%でお送りします。(オタ活の一環)

あくまで、「本好きの下剋上」好きな、一読者が作中で読み取れる範囲での情報ですので、間違いや勘違いなどはご容赦くださいませ!

この記事では、レッサーくんに関連する物語を振り返りつつ、ネタバレもしつつ、「本好きの下剋上」の良さを語っています。

第1回目、2回目、3回目はこちらの記事です。ご興味あれば、こちらの記事もご一読ください。


本題:同乗者紹介(4部Ⅲ~)

前回の記事では、小説4部Ⅱまでにレッサーくんに初めて乗ったキャラクターまで紹介しました。今回は小説4部Ⅲからスタートです。

◇貴族街のフィリーネ家から神殿へ
事件は魔力圧縮講座の朝に始まりました。フィリーネが体調不良でお休みするという連絡オルドナンツに「わたくしのお金をかえしてください」という物騒なセリフが。。魔力圧縮講座を終えると、フェルディナンドと側近達を伴って、フィリーネ宅へ赴きました。


📝4部Ⅲ P.296 ハルトムート、フィリーネ、コンラート フィリーネ宅から神殿へ


なんやかんやあり、フィリーネは実家と縁を切り、弟のコンラートは孤児院で引き取ることで決着。この時のダームエルはフィリーネにとって白馬の王子様でしたね。フェルディナンドは「これから神殿へ連れて行くつもりか」とぶつくさ言いつつも、不憫な子供を助けることにはちゃんと協力してくれるのです。

わたしはレッサーバスにハルトムートとフィリーネ、コンラートを乗せた。家を出たことに安堵の表情を見せるコンラートと、そんな弟を見て不安そうに表情を曇らせるフィリーネがぎゅっと手を繋いでいる。ハルトムートは大きいサイズのレッサーバスを間近で見ることがなかったせいか、乗り込んだ後、色々と見回している。
「ハルトムート静かに座っていてくださいね。質問は受付ませんよ」
「‥‥‥どなたか移動中に質問をなさったのですか?」

「本好きの下剋上」4部Ⅲより

さぁ、どなたでしょう?レッサーくんに興味津々で質問攻めにしたお方は?

はい。。ユストクスですね。3部のⅢで初搭乗しております。

◇ハルデンツェルへ
エルヴィーラお母様の主導で始まった、ハルデンツェルでの印刷業。ローゼマインがユレーヴェ中のためできなかった契約と金属活字関連だけなので、下町からはベンノ、ダミアン、ザック、ヨハンだけが同行します。その中で初めてはヨハンだけですね。


📝4部Ⅳ P.191 ヨハン ハルデンツェルへ。


「おい、ヨハン。馬車よりずっと乗り心地がいいからさっさと乗れ。邪魔だ」
初めて乗るレッサーバスに怖じ気づいてしまうヨハンをザックがやや乱暴に押し込んで、出発だ。飛び立った時もぎゃーぎゃーとヨハンが騒いでいたが、自分達も通った道だと皆が苦笑気味に眺めているのが、ちょっと面白い。

「本好きの下剋上」4部Ⅳより

◇グレッシェルへ
次に印刷業をはじめるのはグレッシェルです。グーテンベルク総出で向かいます。また大型レッサーバスの登場です。


📝4部Ⅴ P.87 ハイディ、ヨゼフ、インゴ、灰色モブ数名 グレッシェルへ


ベンノ、ルッツ、ダミアン、ザック、ヨハン、ギルも一緒です。そして助手席はアンゲリカ。

「柔らかい!触り心地も良いし、ふわふわしてる!これって一体何の素材でできているんだろうね?」
インゴは不気味な物を見る目でレッサーバスと、はしゃぐハイディを見ていた。

「本好きの下剋上」4部Ⅴより

ハイディとインゴの温度差に笑ってしまいました。セリフだけで、誰がしゃべっているか分かりますね。

◇境界門での星結びの儀式のための移動
境界門で星結びの儀式を執り行うため、ライゼガングの夏の館に宿泊。大所帯での移動でした。


📝4部Ⅴ P.115 フェ様の神官2名と城の料理人4名 境界門へ


今日のレッサーバスは大きめだ。神殿長室の側仕えであるフランとモニカと二コラ、神官長室の側仕えが二人、専属料理人のフーゴと城の料理人が四名。それに加えて、星結びの儀式に必要な神具やお供え物、わたしとフェルディナンドの儀式用の衣装、側仕え達の食料や着替えなど、大量の荷物が載せられている。

「本好きの下剋上」4部Ⅴより

このころにはすっかり大型レッサーバスが定着していますね。

◇あちこちの領地へ
製紙業がどんどん領地内へ浸透していきます。


📝4部Ⅴ P93.夏の間、製紙業を始める土地に灰色神官を送迎。


領地内のあちこちから製紙工房ができたという連絡が入るようになり、イルクナーともオルドナンツで連絡を取って、領地の各地へプランタン商会の者や灰色神官達を送っているうちに、どんどん日が過ぎていく

「本好きの下剋上」4部Ⅴより

◇グレッシェルから神殿へ
収穫祭でグレッシェルを訪れたローゼマインは、印刷業の引継ぎを終えたグーテンベルクたちと共に神殿へ戻ります。合格をもらえなかった鍛冶職人をエーレンフェストで預かることになりました。


📝4部Ⅴ P.208 グレッシェルの鍛冶職人2名


「お疲れ様、ヨハン。さぁ、乗ってちょうだい。エーレンフェストに戻りましょう」
二人の若い鍛冶職人がおっかなびっくりレッサーバスに乗り込むのを、やっとレッサーバスに慣れたヨハンが笑いながら見ている。そんなヨハンをザックが笑う声を背後で聞きながら、わたしはレッサーバスを出発させた。

「本好きの下剋上」4部Ⅴより

グレッシェルでは貴族と平民との垣根を取り払うことが課題となりました。貴族としての矜持が邪魔してなかなか受け入れられなかったブリュンヒルデが、一皮むけたエピソードです。ローゼマインは貴族よりも、商人よりな思考回路の持ち主。だからこそ、これからの印刷業にとって、生粋の貴族であるブリュンヒルデの理解を得られたことは大きいのです!

◇聖典盗難事件
グレッシェルから1年後ですね。お話が大分すすみます。なんと4部の最終巻です。フェルディナンドとのお別れに向けて、イタリアンレストランへ赴き、餞別の贈り物をしあった日に起きた一連の事件。時を止める魔術具に入れられたエグモントをレッサーくんで運びましたが、これはノーカウントで!
ダールドルフの館で犯人自爆後、事件解決を急ぐものの、事を公にできないため、ジルヴェスターが秘密裏に移動する必要がありました。使用人が使う近道と領主しか使えない脱出口の合わせ技で城内の待ち合わせ場所へやって来たジルヴェスターとカルステッド。


📝4部Ⅸ P.166 ジルヴェスター、カルステッド 聖典事件のとき


「さぁ、ローゼマイン。其方の騎獣を出せ。私の騎獣では目立つからな。私とカルステッドは其方の騎獣に乗っていく」
(中略)
「おぉ!」
ジルヴェスターは目を輝かせてあちらこちらを覗き込んでいるが、助手席にユーディットがいるので、これでも領主らしい威厳を忘れないようにかなり控えめにしている。

「本好きの下剋上」4部Ⅸより

ジルヴェスター、お茶目だけどしっかり領主。愛すべきお兄ちゃんです。ワタシはジルヴェスターとフェルディナンドの兄弟愛が本当に好きなので、別離でのやり取りは泣きましたよ。

別離での兄弟の会話

レッサーくん初乗車には関係ありませんが。。重要局面なので語りますね。
境界門でお別れの場面。フェルディナンド視点のエピローグです。ジルヴェスターとの回想のあと、フェルディナンドに語りかけるジルヴェスター。

「ならばエーレンフェストに固執せず、アーレンスバッハにおける自分の幸せを最優先にしてくれ。私が其方に望むのはそれだけだ」
(中略)
「‥‥‥そのお言葉、忘れません、兄上」

「本好きの下剋上」4部Ⅸより

そして、このシーンに呼応する会話が‥‥‥。9巻先にございます。

「エーレンフェストに固執せず、アーレンスバッハにおける自分の幸せを最優先にしろ、と私に望んだのは其方ではないか。私は其方の望み通りに生きることに決めただけだ」
フェルディナンドはしれっとした顔でそう言った後に「兄上」と言ってニッと笑う。

「本好きの下剋上」5部Ⅸより

フェルディナンドが笑った⁉そしてこの後のジルヴェスターの表情と会話も本当に愛が溢れていて、大好きなシーンです。耳の赤いフェルディナンドが爆誕した瞬間でもありました。

「本好きの下剋上」は繰り返し使われる言葉が多くあり、それがどんどん膨らんで最後に大きな意味を持つこともあったりなかったり?するのです。あ、このフレーズ知ってる!ってなって、上がる感じ。そして、最も注目すべき、婚約の魔石に刻まれた言葉は、まさに繰り返し繰り返し、大切な場面で語られる言葉であって、ずどーんっと大きく心を揺さぶられました。そんな言葉の魔法がいっぱいあって、この作品を何度も読み返してしまうのです。

と、またまた熱くなってしまいました。文字数も多くなってきたので、ここらでいったんまとめたいと思います。

ここまでのまとめと感想

4部の最後まで来ました。これまでにレッサー君に同乗した方々をまとめます。ワタシがワタシのために作っている、巻ごとの登場人物の相関図(みたいなもの)をまた登場させますね。

4部Ⅸの登場人物相関図

<相関図の補足>
※名前のない方々(城の料理人とか、神官長の側仕え、灰色神官、鍛冶職人など)は省いています。
※3部にレッサーくんに乗った灰色神官で、ローゼマインの側仕え以外(ノーラやフォルクなど)は省いています。
※ヒルシュール先生以外の貴族院の先生方はこの図には載せていません。(ちなみにヒルシュール先生は4部Ⅸには登場しません)

ローゼマインの側近、神殿の側仕えは、ほぼレッサーくんに乗っています。また、大型レッサーバスで、グーテンベルクをはじめとする、製紙業、印刷業に携わる方々を乗せて領地のあちこちに出向いているので、貴族よりも平民の方がレッサーくん乗車率が高そうです。そもそも騎獣は一人乗りだったはず。身内や婚約者などと相乗りすることはあっても、他人を同乗させること自体が史上初なわけで、ローゼマインが前例なんですよね。


ようやく4部の終わりまできました。今回でこのシリーズを終わりたかったのですが、まだ5部が残ってしまいました。「本好きの下剋上」は本当に面白い作品ではありますが、なんせ長いのです。次こそ最終回になる予定です!

時の女神ドレッファングーアの円滑な糸紡ぎをお祈りしています。
最後までお読みくださり、ありがとう存じます。

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