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はじめてのジョジョ その①

みおうときいろでジョジョ6部ストーンオーシャンを見ているのでせっかくだから感想を書いていくぞ!

ジョジョ自体は昨年の…秋ごろ?から見始めたのですが、まずどうして見ようかと思ったのかというと二次創作がきっかけでした。
それはそれはかっこいい承太郎さんを見て、気になってアマプラで付けてみた…という流れ。ちょうどその時期無料で見れる期間だったラッキーもあって、一気見した。

もともとは姉がジョジョ好きだったこともある。
はるか昔、たしか私がまだ大学生だった頃、深夜に出張先の姉から電話がかかってきた。
「眠れないからちょっとジョジョの話をさせてほしい。君は聞いているだけでいい。もし興味を持つような事があれば話を止めてくれて構わないのでどこで興味を持ったか言ってくれれば詳しく話そう。大丈夫。今からでも遅くないからこっちへ来い…お願いビジネスホテルで1人で眠れなくて隣の部屋のもにょもにょという話声がちょっと怖くてあとさっきどうしても気になって枕元の絵の裏見たらなんか貼ってあってこれお札?違うよねお願い切らないでこのままで(一息)」
とってもかわいそうなのでそのまま5時間ほど話を聞いていた…という可愛い思い出。
この5時間のジョジョトークの中で、眠気に襲われながらも記憶に深く残ったワードがある。それが
「全て無かったことになる」「初めに戻る」
である。
どういうこと…?ここまで熱く語り、時には挿絵まで描いて臨場感を持って聞かせておいて、「はじめに戻る」だと…
荒木先生はどうして自分が書いてきた物語を無かったことにしたの…?気になる。
とりあえずインターネットで検索。そして、
「絵柄が好みじゃない」というだけの理由で見る事を諦め、十数年が経ったのである。

承太郎さんが出てくるのは3部というのも知っているけど、
何かを始める時は必ず最初から
というルールを己に課した人生を送っているため、承太郎さんが見たいなら1部から見る必要があったのです。。

さぁ大人気漫画ジョジョの世界に、ついに私も飛び込むのだ…
多少絵が好みではないことなんてもういいではないか。
慣れるさ。人は慣れて生きていくものだ。


そう。慣れる。私は昔から酷い低血圧で、朝起きる時は死ぬときだ…くらいの覚悟で毎朝目を覚ましていた。めまいもあったため、下手をすると起きたらそのまま倒れるなんてこともあった。当時飲食店の調理担当として働いていたため、早朝仕込みに出勤せねばならず、そう。私は予定の2時間前には目を覚ましていなくてはとても仕事なんて出来ないので朝は3時に起きていた。え?調理の人からしたら普通?そうかい…私たちはこうして、見えない努力のおかげで美味しいご飯を食べられているんだよね。本当にいつもありがとうございます。
話を戻そう。
働き始めてすぐはこんな毎日死にそうになるなら向いてないんじゃとか、はやく歳を取って隠居生活したいとか思ったけど、3カ月くらいすれば慣れた。3時に起きるのが普通になったし、イベントの時期はいっそ寝ないという生活もちょっと楽しかった。
学生時代からは考えられない。人は慣れる生き物なのだ。


5年後、私は田舎にいた。
これまでの人生、どちらかというと田舎からは縁遠い生活を送っていたため、「田舎」と想像して浮かぶ光景は毎年お墓参りに行く田舎。ドラマで出てくる田舎よりもうちょっと緑とか多いなくらいのもの。

ここは…ジブリ?トトロとか出てくる?
ううんあそこはもっと家とかあったし、子どももいたよね。
ここは…人はどこ?あっ見て見てあっちの方に建物があるよ!人がいるかな?
いない…
というレベルの田舎にいた。地方活性化のため、田舎にちょっとした娯楽施設とか作ろうやという地元の方たちの活動で、山の中に4店舗くらい入るプレハブの施設がつくられたのだ。私はそこにいた。
コンビニとかスーパーとか本屋さんとかあと服ってどこで買うの?わぁ、初めて見る生き物!え?あぁこれがムカデか。なになに熱湯をかけて退治したら地元の人が酒を作ってくれるとな…ふむふむそれって美味しいんですか?あっあと虫がめちゃくちゃいるんですがあとこの建物後ろの山の傾斜がすごくてこれ山崩れとか起きませんよね?あ、おきない?ありがとうございます安心ですぅ。
3日で慣れた。地元の人に結婚相手を見繕ってくれと叫びまわるまでになった。
田舎ののんびりした時間の流れとか、空が広いのとか素敵だよね。虫は大抵アルコールスプレーで倒せるし、ムカデは熱湯で倒せるし、服は車で2時間走ったところの商業施設で買えるじゃん。

今の自分からは考えられない。人は慣れる生き物なのだ。

3年後、私はとある会社に就職した。
これまで会社というところで働いた経験が無く、20代後半にして新卒以下の人間が入社してきたこともあり、優しい先輩方も苦笑している状態であった。
ちなみに会社に入ったが勤務場所は店舗である。
店舗であってもやはり会社。手続きやら会議だなんだと初めてのことだらけでてんやわんやし、え、エクセルなんか使えないよ~!!ワードは文字打つことしかできないよ~!!あっ、ブラインドタッチは出来ますよ!
ぱわぽ…?あ、パワーポイントですか?聞いたことあります!高校の授業で触って以来だなぁあはは。えっ、企画書?なにそれどうやって作るんですか。
毎日泣いた。もうなんか…向いてないとしか思えなかった。
1年経ってようやく慣れた。出来る事は以前よりは増えたし、みんなが何言ってるかなんとなく分かるようになった。しかしそれと使えるようになる、というのは別物なのだ!!

さてここまで読んでくださったあなた。私は何が言いたいのかと言うと、「人は慣れる」という事だ。
どんな状況においてもいつしか人はその状況に慣れる。人間が生きていくために身に着けた本能。それは「忘れる」「慣れる」だ。
そうしないと人は弱い生き物なので、生きていることに耐えられなくなってしまう。

あなたのそばに忘れっぽい人がいても、その人を責めてはいけない。
あなたのそばに、この間までぶちぶち文句を言っていた人が「いや~もう慣れたわ!笑」と腹立つ笑顔で自分より先に進んでいく人がいても、なじってはいけない。
大切な事や忘れたくないことほど、覚えてい続ける事はつらいことなのだ。

私にとって「絵柄」というのは漫画やアニメを見るうえでとても大切な選択肢の一つである。
かつて5時間にも及ぶ姉の話を聞き、興味を持った私が「絵柄」を理由に読まなかったジョジョ。
その時の気持ちと、今の気持ちは違うだろう。
あの時は「楽しめない」と思った。今は「楽しめるかもしれない」。
可能性が少しでもあるなら、試しに見てみても良い…そう思う。
よし!見るぞ!と気合を入れて再生ボタンを押し、私はジョジョを見始めたのであった…

その②に続くッ!


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