きーちゃん、ご立腹。 の翌朝のこと
↑前回のつづき
翌朝。私は起きて真っ先に、きーちゃんおはよう、と挨拶したけど、きーちゃんは無視。ごはんの催促もしないし、私がごはんの合図をしても完全に無視だった。
えー、きーちゃーん、どうしちゃったのー、どこか具合悪いのー、仲なおりしようよー、お願い、ごはん食べてよー。
私は飼育水でふやかした粒を水槽に沈め、ややしばらくそのままにしておいた。きーちゃんがいつまで経っても食べないので、そろそろ引き上げるか…とあきらめかけた時、きーちゃんが、ようやく、ごはんを食べた。
きーちゃんは動きが重くて、しぶしぶ、仕方ないなぁ、という感じだったけれど、とりあえず食べてくれてよかった。私は安心して、体じゅうの力が抜けた。
出かける用事があったので、午前中外に出た。すごくいい天気。目に入る日差しが強い。3日ぶりの外出だったからなのか、きーちゃんがごはんを食べてくれたからなのか、なんだか目が痛くて涙が出た。
お昼前に帰宅すると、いつもの、元気なきーちゃんがいた。ねーもっとごはんー、とねだるきーちゃんがいた。はいはい、いまいまー、と声をかけてごはんをあげたら、きーちゃんは私の指に吸いついてきた。
きーちゃん!
きーちゃんがほんとうに怒っていたかどうかなんて、私にはわからない。具合が悪かったのかもしれないし、虫のいどころが悪かったのかもしれない。でも、今は、いつもどおりの元気なきーちゃんがいる。
嬉しくて、嬉しくて、きーちゃんにたくさんごはんをあげた。
私はそのまま長いことごはんを食べるきーちゃんを見ていた。ごはんを食べ終わったきーちゃんは、うぜーって顔して、寝た。
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