今が人生で一番若い時

よくそういう言葉を目にする。
私は長らく妄想により、いつか今の暮らしから変化する時が来ることを信じていた。
それが妄想であると気づき、今の暮らしを変えるには私自身が動かなければいけないのだと悟った。
外圧によりガラッと変わってほしいという他力本願はやめて今私は自身でできることはないかとこのところ考えている。

わたしの中のもう一人の私が

あと五年待って

と囁く。
あと五年したら母も施設かあの世だろう。90過ぎならば、母の貯金と年金で最期まで乗り切れるだろう。
長女はその頃には落ち着いているだろうし、孫も小学生だ。
次女は結婚したとしても、今の勤務形態では出産は無理だからおそらく子供は持たないだろう。
三女は結婚しそうだし、出産もするかもしれないけど、五年あれば大切な産褥期は手伝えるだろう。

私は我が家のハブとしての役割を担っているから、それぞれが巣立つまで見守ることにしている。

そうなるとあと五年はわたしの巣立ちの準備期間としておいていい。
その時に私は65歳。まだまだ大丈夫。
その時まで少しでも貯えて足腰の運動をして生活力を衰えさせないようにしよう。

先が見えてくると見通しもきく。

私自身の老後は考えない。

娘が三人いれば、誰か骨くらい拾ってくれるだろう。