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晩年の楽しみは、慕われる環境『大人のための勉強法 パワーアップ編』著者 和田秀樹


1 本書の問と答、だと私が思うもの

いいわけ

『大人のための勉強編』の続編として書かれたパワーアップ編という内容です。
 内容としては
    知る→できる 
への過程が、中級への道だとしたら
    できる→極める
が上級への道であり、パワーアップ編は上級を目指すための方法について書かれていた気がします。
 しかしなにぶん5年以上も前に読んだ本であり、残っているのは、私が気に入った箇所を記した胡散臭いメモだけなので、もしかすると本の趣旨とは多少異なるかもしれません。
 ですが、この牛読書は過去のメモを反芻することが目的なので、著者様に迷惑にならないよう配慮し、不安ですが過去の自分を信頼する勇気をもって進めていきます。
 メモを見る限り、すでに「できる」ことを、いかにして熟練度をうわ増ししていくか、その方法について書かれていたようです。 

本書の問

 どうすれば上級へパワーアップできるのか?

本書の答

 失敗をサンプルとして、肝となる原因を見抜き、フィードバッグすることで成功のタネとする。

2 方法

 自分だけでなく、他の人の失敗やマイナス要素をよく観察します。
 その失敗をサンプルとして原因を分析していきます。
 ここで重要なのは
      とにかく実行する
ことです。
 人は
      準備がまだできていない
      自信がない
      というか失敗が怖い
と言い訳して、着手を後回しにしていきます。
 私もよく、報告すべきものを後回しにして、そのまま忘れてしまい、気づいたときにはすでに納期が過ぎていて、催促されるなどの経験があります。
 ……すみません。

 では、どうすればいいのかというと
      メタ認知
を利用することで、自分の好きや嫌いといった感情を客観的に認識し、後回しにしたい気持ちを横に置いて、しがらみを捨てて「今」に集中します。
 とにかくまず実践し、失敗する。
 そして
      失敗した要員
      何がわからないか
がわかった状態で、人に話を聞いたり、教科書で確認して、失敗を概念化(言語化)するのです。
 失敗は、糧にできなかったとき、費用という無駄な時間になる。
 ……とのことです。  

3 まとめ

 失敗の捉え方を変えるというのが、本書の主旨だと思います。
 たしかにすでに「できる」ことを磨いていく方法として「改善」という手段を用いるなら、どこに改善の余地があるか、何がマイナス要因なのかを見極める必要があるのかもしれません。

4 私に刺さったフレーズ

 さて、本書の要約的な部分は以上になりますが、私が個人的に一番気になった部分があります。
 それは、精神的に不安定になってしまった患者さんが
      他人に認められること
で症状が回復するという内容でした。
 「ここにいてもいいよ」と受け入れられる安心感や承認欲求など、人間は他者との良い関係性を求める本能が備わっているそうです。

 人生の晩年においては
      家族や後輩から慕われることが大きな意義をもつ
という文面が、一番私に刺さったフレーズでした。

 今、大事にすべきことを私は疎かにしてはいないでしょうか。
 これからの良い関係性を求めるのであるば
       怒りっぽい妻
       言うことを聞かない子供たち
       たとえ優秀でなくても頑張っている部下
との関係性は、とても大事なものなのだと自覚しました。
 ……上司は、まあ、あと10年もすれば大方が定年でいなくなるので、本当に大事にしたいのは、これからもまだ長く付き合う人を優先的に大事にすべきなのかもしれません。

 イヤらしい言い方をすると、慕ってくれる関係性を育てるのも、老後のひとつの財産になるのではないかと考えさせられました。

 もしかすると自分にとって、こうありたいなと憧れる人が付き合いを続けていきたいなと思える人物像なのかもしれません。
 私が尊敬している人の特徴は
       仕事ができる人 
ではなく
       人柄がいい人
です。
 たんに「性格が穏やかな人」というわけではなく
       筋を通すカッコいい人
という共通の特徴がある気がします。
 そういった方の前に立つときは、こちらの気持ちもビシッと引き締まります。 
 ……これは少しハードルが高めですが(汗)
 筋を通してカッコいい人物になれるよう、「できる」ことをもっと磨いていきたいと思います。

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