マッチングアプリのこと その7

その6以降、特に何も進展はない。
進展は無いのに、今は焦りよりも面倒臭いが勝って仕事が手につかない状態に陥っている。

面倒臭い性格の私は、実はメンタル面が非常に脆い。
人と話すことがとても苦手で、特に良く喋る人が男女共に苦手。
誰かと喋ったあと、いつまでも「何であんなこと言ったんだろう」「あの人に言われたアレは、どういう意味だったんだろう」とモヤモヤ考え始めると止まらなくなり、何時間も悩み続けてしまう為極力誰かと会話をしたくないという気持ちが常にある。
そして生理前の1週間ほど〜生理開始から3日ほどの間はその気持ちが更に強くなる。
実は今週はその期間で、早速日曜日〜本日、非常にメンタルの調子を崩している。
先週Wさんから「来週末いつ空いてますか」というLINEが来た瞬間嫌だなと思ったのは、単純に会うのが面倒臭いことにプラスして、自分が一番嫌いになる魔の1週間に当たっているせいもあった。
恐らくWさんと会う予定の土曜日は生理も来ている。
今から「なるべく長時間外にいたくない」と思ってしまっている自分がいる。

前回のお店決めの後、しばらくしてからWさんに「食事の後どこかへ遊びに行けませんか」とLINEで聞かれた。
マッチングアプリで会った人の中でWさんは一番大人しいが、今までの人は飲食店で数時間話した後はいつも解散の流れだったので「なんでそんなにそこの部分だけ積極的なの?指南サイトで何か見たの?」という気持ちになる。
さすがに1度だけ1時間半ほど会っただけの異性相手に「いえその日は生理中だと思うので……」などというわけにもいかず、私が出した結論は……

「お互いそんなに食べたいもの無いですし、じゃあ食事じゃなくて最初からどこかに遊びに行きませんか?どこに行きます?」

という可愛くない一言であった。
お互い車移動だということは前回でわかっている。
行く予定の店の駐車場は当然ながら食事をする人のための駐車場である。そこに片方の車を停めておくわけにはいかない。
ということは食事した後に車2台でまたどこかに行くの?えっ  なにそれめんどくさくない?

承諾してくれたWさんはいくつか候補をあげてくれたが、なにせここはド田舎である。
行ける場所など限られている。
まず「海へ行こう」と言われた。
うーん  外か……体調悪い時に海か……しんどいかも。
天気予報を調べたところ、週末はあまり天候が良くないようだったのでそれを伝えた。
……そして結局、映画を見に行くことになった。

さて、Wさんであるが、良い人である。
私の苦手なオラオラ系でもなく、穏やかで大人しく女性慣れしていない感じが可愛らしい気もする(歳上だが……)。
しかし私はそんな人に対しても「わざわざ休日を費やして2週連続で会うのしんどい……」と思っている。
実はこの30年弱の人生、今まで出会ってきた男性たちについても常に「休日にこの人と会うくらいならゲームしていたいな……」という思いがあった。
こりゃもう本格的にダメだと感じた私は、先週Wさんに会って以降
『マッチングアプリ 会うのがしんどい 対処法』
『彼氏 会う頻度 週一は多い』
『恋人より趣味を優先してしまう』
『恋愛嫌い 直すには』
などのワードでひたすらWeb検索する日々を過ごしている。

その結果、同じような悩みを抱えている人たちは居るのだと知った(どちらかというと男性側がそのタイプで、女性側はそんな彼氏をどうにかしたいと思っているパターンが多いようだったが……)。
「ふざけてますね。そういう人は恋愛には向いてません」
「それは相手の事が本気で好きじゃないからです」
「本当に好きな人と出逢えば変わります」
という至極真っ当な返答の数々を見ながら、いや30歳も間際になってその"本当に好きな人"とやらに1度も出会えてない場合はどうしたらいいん??誰か教えて……と1人で泣いている。
メンタルが落ちているせいで今日は職場のトイレでも不意に涙が溢れて止まらなくなった。
両親が亡くなった後、独りになった私はその後どうなるのだろう。
田舎に生まれておきながら両親に孫の顔を見せられない私には何か価値があるのだろうか。
いつまでも家に居てゲームばかりしていると思っていた娘が、そもそも恋愛が出来ない人間であると知ったら両親はどう思うだろうか、そんな事ばかり考えている。

「親なんてどうでもいい、自分の人生なんだから」と胸を張れる人間であればどれほど良かっただろう。
何もかもを前向きに諦めることが出来れば、どれほど良かっただろう。
そうすれば相手の男性たちにも無駄な時間を過ごさせずに済むのに。

Wさんと会うのは、恐らく次が最後になるのではないかな……と思っている。
先週会ってからLINEの交換はしたものの、そこからの私のメッセージが明らかに雑になったことに、彼は気づいているはずだ。
……だからもう、次は誘われない気がする。
「どうせまた会うんだからその時に話せば良くない?今は体調もメンタルも調子悪いんよ私は……もう放っといて」という気持ちになってしまっている私は、WさんへのLINEを完全なる業務連絡用ツールにしてしまっている。
元々中身のないメッセージの送りあいが苦手なので、友人とのLINEでもいつも日時決めが終わったら「じゃあまた当日にね〜!」で済ませてしまう。
そして同じようにWさんにもそれを送ってしまったのだ。
そう、他愛ない話を続けようとする姿勢を一切見せなかった。
その結果Wさんからもスタンプが返ってきたため、私はそれを当日まで既読スルーする。
……こんなこと婚活市場では一番悪手だとわかっているけれど、今の私はもうこれ以上頑張れそうにない。

自分は恐らくゲーム依存症、に近いんだろうと思う。
平日は帰宅後就寝までの4時間ほど、休日はほぼ丸一日ゲームをしている。
仕事には行っているが、それ以外の時間をほぼゲームに割いているような形だ(今はnoteを書いているので、noteに割いていてゲームをしていないこともある)。

マッチングアプリで知り合った人とメッセージを送り合うこと、休日に出かける用事が入ることを鬱陶しく思うのは、単純にゲームをする時間が減るからなのだろう。
『その人と過ごすことこそが幸せ』だという感覚を私は未だ知らず、どうしても優先順位が趣味のほうに傾く。
こんなことでは結婚、ましてや子育てなんて絶対に出来ないだろうと思うので、なんとかそこを変えてくれる存在が欲しくて婚活に執着しているという本末転倒なところがある。
……でもまぁ……30年弱生きてきて変わらなかったという事は、どう考えても相手が悪い訳ではなく私がやっぱりどこかイかれてるんだろうなと思う。クズである。

Twitter等に居るとわりと休日をゲームに費やしている男女に囲まれているので、「もっと自分に合う人がいるのではないか?主に趣味面で」と、先程マッチングアプリにログインして
・ゲーム好き
・自分の年齢 -1〜+5
で検索したところ、なんと引っかかったのは10件以下で愕然とした。
さすがド田舎である。
しかも全員最終ログインが3ヶ月以上前という地獄であった。

もういっそどこかで頭でも打ってゲーム好きという感情自体を捨てて、誰か別人に人生を任せてしまいたい。
叶わない別の人生を考え始める9月の夜。 

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