2023年1月

ちょっと久しぶり?
そうでもないか。

新年明けた。30代になった。いえーい。
お先真っ暗だぜ!
低賃金すぎて鬱々としながらどうにかこうにか働いている。
源泉徴収票を見ながら、あ〜……実家暮らしじゃないと生きていけないな……と改めて思った。
30にもなって……本当に情けない話である。

歯の矯正は、ようやく少しマウスピース生活に慣れてきたところ。
仕事辞めてえなあとひとり呟きながら、ああ でも矯正が終わるまでは辞めるわけにいかないなあと思い直す日々。

年末の話をしたい。
長らく連絡を取っていなかった中学時代の同級生と連絡を取る機会があった。
その同級生は黒髪だが、ちょっときゃりーぱみゅぱみゅさんに似ているので以下きゃりーちゃんと呼ぶ。

きゃりーちゃんと近況報告をしていた際、「あたしの旦那の友達にさ、すごく優しい独身の子がいるよ。うちらより4つくらい年上……34かな?会ってみる?」という話になり、あれよあれよという間に食事会の予定が組まれた。

(ここからは、書きながら我ながら最低だな……と思うような表現が頻発する。だからお前は彼氏いない歴=年齢なんだよwと笑って欲しい)

食事会の日。
きゃりーちゃんと1人の男性が来た。
えっっっ!うそやだ超イケメンじゃない!??
内心めちゃくちゃ盛り上がる私。
でもよく見たらその男性は指輪をしている。
あっ……きゃりーちゃんの旦那さんか。
挨拶をしつつ早くもちょっとテンションが下がる。
きゃりーちゃんの旦那さんの友人はその後すぐにやって来た。
4人でお店へ。

きゃりーちゃんの旦那さんは俳優の瀬戸康史さんに似ていたので以下瀬戸さんとする。
瀬戸さんのご友人は俳優で言うと綾野剛さんに似ていたので以下綾野さんと呼ぶ。

4人での謎会が始まった時、瀬戸さんと綾野さんの顔を交互に見ながら「以前もこんなことがあったな……」と思った。
あれは5年以上前、私がまだギリギリ20代前半だった頃。
友人♀が職場の人を紹介すると言って食事会の場を設けてくれた。
紹介予定の方は、緊張するから友人を連れていくと言って4人での食事会となった。
その時も、紹介された相手の方よりもご友人の男性の方が好みで、食事会のあいだ中私はずっとボーッとしていた。

同じことが今起きている。
いかんいかん、集中しろ!!
相手は既婚者。OK。大丈夫大丈夫。よし。
……必死に気持ちを切り替えようとするものの、視線はどうしても瀬戸さんの方へいってしまう。

そう、私は昔から、目が大きくて童顔な男性が好みなのだ。
綾野さんのようにキリッとした狐目の男性を好きな女性もきっと多いのだろうと思うが……。

瀬戸さんは物静かだが、綾野さんは物凄くよく喋る人だった。
綾野さん、ずーっと食べ物の話をしていた。
食に興味がない私はただただ圧倒されていた。
ああ……すごいなぁ、"陽キャ"って感じだ。
綾野さん似で、これだけ喋れて。
なぜ今彼女がいないのか不思議なくらいだった。
その直後、テンションが上がりすぎたらしい綾野さんは食べ物を食べながら💩の話を始めた。
彼がお手洗に席を立った後、きゃりーちゃんと瀬戸さんに「ごめんね!あいつあんなんで!」「初対面の人いるから下ネタ控えろって言ったのに……後で叱っとくから!」と必死に謝られたのでウケた。
彼は多分いつもあんな感じなんだろうな……。
私は典型的な『下ネタNG(特に食事の場では)』という人間なので、これがマッチングアプリでの出会いであれば即ブロ対象であった。

食事の後、きゃりーちゃん夫妻は買い物のため2人で出かけるということだったので綾野さんと駐車場まで歩いた。
綾野さんはとにかくよく喋った。本当に。
まったく会話がないのもつらいが、私はこういう「喋ってないと死ぬのか?タイプ」の人に対しても正直かなり苦手意識があるので、ただにこやかに話を聞くのが精一杯だった。
よく喋る人の会話は止まらない。
30分ほど話を聞いていたところ、連絡先を聞かれて交換した。
次は2人でご飯行きましょ!との誘いを断りきれず承諾した(アプリ経由で出会った訳では無いので身元もハッキリしているし、そもそも断るほど悪い人ではない、と思ったのも事実だ)。

そこでようやく「じゃあまたね!」と解放してくれた。
去り際、綾野さんが両手を突き上げてガッツポーズを決めているのを見た。
えぇ……。
彼の行動すべてが高校時代にずっと恐れていた陽キャのソレで、私はそのテンションについていけない。
多分ああいうの、私のような恋愛下手陰キャではなくまともな女性だったら「キャッ 次のデート取りつけただけであんなに喜んでくれてる…♡」と喜ぶところだったんだろうな……と帰りの車の中で思った。

その後、綾野さんは毎日のように連絡をくれる。
ただ、LINEのテンションもめちゃくちゃ高い。
本当にもうじきアラフォーにさしかかる年齢の男性か!?と思うくらい元気だ。
短文でテンポが良い。良すぎるのだ。
私のほうが歳下なのに、おばちゃんだめだわもうついていけないわ……という気持ちになってしまう。

綾野さんのLINEはいつも唐突で短文だ。
「今ひま!?」
「ケイティさん☺️」
↑こういう言葉だけが来て、用件が無い。
だから仕事中などは返す気になれず自宅に帰ってから返信をすると、「仕事中に聞きたいことがあって……💦」という返信が来たりする(更に聞いてみてようやく、その『聞きたかったこと』の内容が分かる)。
その時に返信が無いと困るような緊急なら用件を……用件を入れろ!
いや未読スルーする私が悪いんだけど、私はそもそも中身の無いLINEが苦手なのだ。
どんな短文にもポンポンと返せず考え込んでしまうから、職場で勤務中に延々とスマホをいじる人間になりかねない。
だから緊急性のなさそうなLINEやTwitterのリプライなどは気づいていても昼休みや終業後に返すのだけれど……。

そんなこんなで、ここのところいつも少し疲れている。
綾野さんの言動はかなり自由で、それは中学生でも知ってる一般常識では……?と思うようなことを堂々と間違えて発言し、やんわり指摘すると「今初めて知った〜!」と大笑いしているような事が多々ある。
悪い人ではないし、友人も多そうな人だとは思うが……うーん。
私は自分自身がしっかりしていないので、知識のあるしっかりした人に魅力を感じる(かと言って、頭が良すぎたら良すぎたで馬鹿な私とは偏差値が違いすぎて相手にストレスを与えそうなので避けてしまう)。
彼には正直、そういった……インテリ的な魅力は無いな、と薄ら気づき始めてしまっている。
自分よりも歳上の"若い感性"を可愛がれる母性のようなものが芽生えるかなあと期待しているのだけれど、今の所その気配はなく、変換ミスだらけの短文LINEを苦笑いで眺めている。
そのうちこれが「なんで歳上のくせにそんなことも知らないんだよ……」という苛立ちに変わりそうで……というか既に何度かそう思ってしまったこともあって……とても怖い。

時々、きゃりーちゃんと瀬戸さんが穏やかに会話をしていた場面を思い出して眠れなくなることがある。
天真爛漫なきゃりーちゃんと、穏やか知性的な瀬戸さん。
ああ、お似合いのご夫婦だった。
羨ましいなあ。

このもやもやした感情をどこかに書き捨てたかった。
生理前はダメだな……とても小さいことでイライラしてしまう。
また綾野さんから何か来ているけど、今日は早く寝ようと思う。

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