見出し画像

そんなこと言わないで。

放課後。

「通級っていらないよね」
と、通級の子がいる担任に言われた。
運動会の作文が書けなかったらから、通級の時間にかかせてほしいと、
その先生にお願いされて、リクエスト通り、作文指導をしました。
それなのに。
かる~い一言にとても驚いた。
イヤイヤ…ちょっと待って。
あなたも子どもも困っているから、通級があるのでは?
と思う言葉をぐっと飲みこむ。
言えない自分が情けない。

もう一人の先生。
ひらがなもおぼつかないのに、漢字ドリルを山ほど通級に持ち込んだことについて、
平仮名の習得が目的なのに、ただわからない漢字だけを書いている時間になっているから、量を減らすか、違うプリント(実物を見せる)にしてほしいと伝えた。
「え、薄く書いたあいうえおをなぞらせればいいじゃないですか。支援学級を担任していたときは、それで書けるようになりましたけど」
って。
過去はうまくいったかもしれないけど、違うよ~と思う。
書くことが嫌いになる子を作るおそれもあるし、そんなトレーニングは楽しい?

まだまだだなぁと思う。
通級の子どもたちが楽しく学び、力をつけて、そうではないことをわかってもらうしかないのだけれど。
だけどさ、だけどよ…。悲しい。
1年後は、そんなことを言わせないぞって心に決めた。

今日の来室した5年生の子。
漢字が苦手。
担任の先生は、先生の前で指で書いて書けたら、ドリルに〇をしてくれるんだって。
「今日は3つ覚える」
と目標を立て、どうやって覚えるかを考えた。
彼は、漢字を分解して覚えるのがいいそうです。
通級では、形から覚えるプリント、似た漢字を並べて提示する教材も作ったけど、今、教室で学んでいる漢字をどう覚えるかを通級で練習することはとても大事だと気づいた。
さかのぼって学ぶことも大事だけど、今の学びをどう支えるかも同じくらい大事だと教えてもらった。

帰りにシマエナガのシールを見つけた。
シマエナガが大好きで、休み時間ごとに会いに来るあの子。
教室の漢字を彼なりの方略で覚えらたら、はってあげよう。

通級って、こんなに豊かで楽しいのにな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?