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いつかの日記

 大学の講義が1限目からであった。気怠い体に鞭を打ち、なんとか大学へ行く。朝から今日は雲一つ無い晴天であった。他の人であれば、秋晴れ程気持ちのいいものは無い、と言うかもしれない。しかし私は秋晴れが大嫌いだ。金塊を真似て石に金箔を貼ったとしても、それが金塊にはなることが出来ないように、秋晴れというのは、真夏の物真似をしているにすぎないと考えているからである。

 普段であれば、今日は3限まで講義を受けた後、帰ることができる。しかしながら、今日は午後6時から所用があった為、大学に残らなければならなかった。非常に憂鬱であった。大学近くに友人が住んでいたので、時間潰しに他の友人とゲームをしに行った。

 ゲームはスイカゲームをやった。私は初めて遊んだのであるが、他はもう何回か、経験していたようである。最初は私1人でやっていると、横からアドバイスが飛んでくる。自分はほぼそれに任せることにした。簡単に説明すると、ぷよぷよやテトリスに似たゲームで、(同じ種類の果物を繋ぐと一周り大きな果物になることができ、その最終産物がスイカである)どれだけ多くの果物を繋げて、大きくしスコアを競う物である。友人と協力しながらやるのが楽しく、最終産物であるスイカが出来た時は嬉しかった。

 午後6時からの所用は難無く終わった。帰りの途中までは、その所用で同じであった学科の後輩と帰った。最近の講義や実習で何をやったか、最近は実習課題が大変であった等を話したかと思う。彼と別れてから、乗り継ぎの電車を一人で待っていると後ろから話しかけられた。

 話しかけてきたのは私と同じ学科の人であった。その人とは大学に入ってから初めて一緒に帰った。お互い、選択科目やサークル活動等が違うためそれまで一緒に帰ったことが無かったのである。話した事はたわいないことで忘れてしまった。

それではまた会える日まで、さようなら。

文責:にんじんしりしり

 

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