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二郎という悪魔の食べ物

 noteを始めてから陰気な悪口しか書いていないから今日はグルメ回にする。ズバリ!ラーメン二郎についてだ。

 皆さんはラーメン二郎を知っているだろうか?豚の肉とか脂とかニンニクとかキャベツの芯とかよくわからないけど体に悪そうなものを煮込んだスープに太いオーション麺、そして大量の野菜、ニンニク、脂、肉塊を乗せたラーメンである。

 初めて二郎を食べたのは大学進学のために上京した時だ。大学の近くにあったラーメン二郎池袋店に行った。いつも行列のラーメン屋だったので行ってみたいと思っていた。たまたま昼に時間があったので、行ってみることにした。量が多いということは何となく知っていたが、たかがラーメン。食えないことはない。軽い気持ちで入ったのが間違いだった。

 しばらく並んだあとやっと席に着いた。食券を出して待つと店主から「トッピングは?」と聞かれた。二郎独自のルールで「ニンニク入れますか?」「トッピングは?」と聞かれたらニンニク、アブラ、ヤサイ、カラメ(醤油)の中からマシ(多い)マシマシ(もっと多い)などの量を指定してトッピングすることが出来る。例えば野菜がたくさん食べたくてニンニクが多めアブラが普通の量欲しいときは「野菜マシマシ、ニンニクマシ、アブラ」といえばそれに合った量で出てくる。マシマシにすると普通のラーメンの三倍くらいになるので注意が必要だ。

 さて、無知な私は「野菜マシ、ニンニクマシ、アブラマシ」にした。それに別料金で豚マシにもした。出てきたラーメンに私が絶望したのは言うまでもない。エベレストのような野菜のタワーに崖然とした。食べても食べてもヤサイしかない。マシになんかするんじゃなかった。後悔しても時すでにお寿司。やっと麺が見えたと思ったらこの麺がうどんのように固く・太い(下ネタではない)。この麺が厄介でただでさえ量が多いのに腹にたまるのだ。半分も食べないうちに腹がいっぱいになった。もう食えねぇ・・・。食べた二郎が口からこんにちわしそうになった。しかし、二郎ではお残しは厳禁なのだ。マシマシを頼んで残した末に店とトラブルになった事件が後を絶たないらしい。

 しかし、やはり限界だった。(このnoteは毎回限界がきているなぁ)「ごちそうさまでした」といって、半分残ったドンブリをカウンターに上げると店主が片付ける前に逃げるようにして出て行った。アブラギトギトの爆盛りラーメンを吐き出さないように抑えるのが苦しかった。初二郎の感想は「二度と行かない」だった。

 その後、友達に誘われてもう一回行くことになった。二回目は前回の反省を生かして、すべて普通サイズにした(そうはいっても普通のラーメンの二倍はあるが)。何とか完食することが出来た。それ以降何となく「二郎でもいくかぁ…」となり、数回目には「うん、これうまいなぁ」と思うようになっていた。

 ファーストコンタクトは最悪だったのに、気が付くと私は二郎のとりこになっていた。なんだがこの文だけ見ると二郎君に恋したラブコメのヒロインみたいだ。でも、四六時中二郎のことを考える通称「ジロリアン」になっていた。

 本店である三田本店や一番人気のひばりが丘店(二郎は店舗によって味や量が微妙に違う)、その他歌舞伎町店・小滝橋通り店・環七新新代田橋店・目黒店・品川店・亀戸店・川越店色々行ったなぁ。

 とにかく二郎は食えば食うほどドツボにはまる麻薬のような食べものだ。まだ食べたことのない人は勇気を出して二郎というエベレストに登ってほしい。新たな境地に立てるはずだ。あぁ二郎くいてぇ。

 最近言った二郎池袋東口店の写真あげときます(ニンニクマシ、アブラ、別料金のニラキムチ)



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