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飲み会の話(飲まない人目線)

 ここ最近、仕事でもプライベートでも飲み会が続いている。
 自分にとっては、いい飲み会と悪い飲み会があるなぁと思う。やっぱり仲のいいメンバーでやる飲み会がよい。職場以外の人たちとの、できれば好きな音楽をやる仲間との飲み会なんかが一番よい。職場や仕事の愚痴スパイラルにもならないし、好きな音楽の話をしていられる。誰も傷つかない。

 ところで、自分は飲み会という場に参加することに、やや抵抗がある。

 まず、そもそもお酒はほぼ飲めないし、基本飲まない。
 かといって、ソフトドリンクで甘い飲み物を飲み続けるのも体に悪い。結局お茶にすると、そんなに量が飲めなくて1杯2杯で事足りる。
 それよりも米をくれ! こっちはご飯をかっこみたいのだ!
 そうやってハナっから飯モノを注文すると、「もうシメに入るのかよ~」と横槍を入れられることもある。炭水化物は終盤に食べなければいけないって誰が決めたんだ。

 それから、飲まないことの必然的結果として、周りとのテンションの差というのがどうしても生じやすい。
 無論、楽しくて自分もハイなときもあるけど、呑兵衛のノリについていけなくなりがちというか。大概酔っ払いというのは、笑いの沸点が低くなっていて、つまらない話を面白おかしいと思って繰り返し話すものだ。当然、こちらにとってはつまらないが、とりあえず愛想笑いでもしておこう。そんなことを思いつつ、飲んでる奴らの大声のせい等で周囲に迷惑になっていないかを一人で心配したりする。
 
 ところで、飲みの席にタバコはつきものである。これも自分にとっては、大変な災難である。すぐ近くでタバコを吸われようものなら、目鼻喉の粘膜がヒリヒリと痛くなる。なぜゆえ彼の快楽の享受のために我が身の健康を差し出さなければいけないのか。全くもって理不尽この上ない。
 受動喫煙問題が取りざたされる昨今だが、これに関しては今が令和で本当によかったと思う。職場の執務室、さらには新幹線や飛行機でも喫煙が許されていた時代なんぞ、想像するだけで咳き込みそうになる。
 しかし、特に男の多い夜の飲みの席となると、だいたいタバコを吸う奴が何人もいるものだ。全員に対して「お控えください」とは言いにくい。

 それから、騒々しい環境というのがとても苦手である。うるさいとシンプルに疲れる。騒々しいなかで長時間平然といられる人もいるが、どうなっているんだろうか。
 
 このような具合で、タバコの煙が充満した騒々しい大衆酒場なんてものは、基本的には遠慮したい。
 そうやって、飲み会から自然に足が遠のくので、まれに飲み会に参加すると、「○○さん、珍しいですね~」などと言われるのも、無理なきことである。が、「珍しく来てくれた!」と、特別待遇されることもあるので、それは悪くはない。ついでに勘定も特別待遇してもらいたいものである。
 勘定の話をするならば、割り勘となると呑兵衛の飲み代を一部負担する結果になる。いわゆる割り勘負けである。配慮していただけるケースも多くてありがたいが、そうならず、シンプル割り勘のケースも多い。なんで彼の飲み代までこちらが負担せにゃならんのだ。でもそれを主張するのもケチな感じがするし、言いにくい。
 そこで、割り勘負けしないように個人的に飯モノを注文するも、自分の手元に来る前にみんなにシェアされてしまうパターンなどもあり、これは歯がゆい。かといって、「いやそれ俺のだから!」と出しゃばるのもこれまた食い意地が張っているようでみっともない。

 そういうことで、シラフのまま長時間の愚痴や酔っ払いのテンションに付き合い、目を赤くしながらタバコの臭気を耐え忍び、騒々しさによって疲労困憊した上で、なお彼らのアルコール代まで負担しなければならない結果になるとなれば、これはもう忸怩たる思いである。これがいわゆる、自分にとって良くない飲み会の最たる例である。
 共感していただける人はいるだろうか。

 
 さて、一昨日、中高時代の後輩2人と久しぶりに会って、酒の席を共にした。
 同じ部活の後輩なので、思い出話に大いに花を咲かせた。「あの先生ああだったよね」とか「あいつはあんなことしていたな」といった具合で先生や共通の友人の話をし、その度に「ああ、そういえば!」と、脳の片隅に眠っていた在りし日の思い出が鮮明によみがえる。こういう付き合いも時にはよい。
 さて、途中後輩の二人は熱心に腕時計や車の話をしていたのだが、それを聴いていて、世の男というのはどうしてこうも時計やら車が好きなのだろうかとか思ったり。いや、もちろん世の男の全てではないが、そういう奴結構いるよなと。
 自分は、そもそもアクセサリーを身に着けるのがうっとおしいので腕時計もしない。時計は時間がわかればよい、車は安全で快適であればなんでもよいと思っているタチなので、高級腕時計を付けて外車に乗りたい男の気持ちはよくわからん。
 また、1人は時折収入が高いことをさらっと自慢してくるのだが、そんな彼は奥さんがいるのに月にウン十万もキャバクラやら何やらに使っているそうだ。
 中学時代は純粋無垢な少年だった我が愛しき後輩の変貌ぶりに驚かされるわけだが、そういえば自分の職場や同業者のつながりでも、キャバクラとか行きたがる男はわりと多いよなーとか思ったり。
 僕は、キャバクラや風俗にもあまり行きたいとは思わないし、思ったこともない。お金を払ってちやほやされても虚しいわけで。赤の他人といきなり親しくするその距離感もよくわからない。ガールズバーに行く時間があったら、家に帰ってキノコ図鑑でも眺めていたほうが幾分か楽しい(陰キャ)。
 
 と、ここまで考えて、あれ、俺は世の男の習性からだいぶ外れているのでは?と思ったり。
 

 なお幸いにも、後輩たちも喫煙者ではなかったし、お店の雰囲気も落ち着いていたので、今回の飲み会は大変によかった。そして帰りしな、「また日をあけずにやりましょう!」と言われた。
 それは素直に嬉しいし、本当に楽しい飲み会だったのだが、まあそれでも年に1度2度で十分かなと内心では思っている。
 

以上、飲まない人目線の飲み会の話でした。 
あまりまとまりがないですが、今回はこれまで。

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