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災害時の需要と供給

これまでの記事は、すべて医療者の立場で注意すべきことを書いた
昨年は、災害関連死予防のために持病を持っている人、
在宅ケアを受けている人、そしてそのご家族対象に記事を書いた
しかし、今年元日に能登半島地震があり、急遽、避難所や施設での対策について書いた
被災地は、まだまだ復興には時間がかかると思う
私たちはこの経験を決して無駄にすることなく、30年以内に70%の確率で起こるといわれている南海トラフや首都直下型地震が起きた場合を想定した準備を進めていかねばいけない

災害ごとに発足された医療チーム

災害時医療支援チームの歴史は以下のような順で発足してきた
①明治に端を発する日本赤十字社
②1995年阪神・淡路大震災の教訓から厚生労働省により日本DMAT(Disater Medical Assistance Team)災害派遣医療チームが2005年発足
③2011年東日本大震災では心的外傷後ストレス(PTSD)発症が多く厚労省によりDPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team)災害派遣精神医療チームが2013年発足
④2010年日本医師会員からなるJMAT(Japan Medical Assistance Team)災害時の組織的、継続的医療チーム結成

国も災害の教訓を生かしながら、ブラッシュアップしている

災害関連死

災害関連死とは災害による負傷の悪化または避難生活などにおける
身体的負担による疾病による死亡(内閣府防災情報より)

2016年熊本地震では災害関連死が直接震災で亡くなられる方の4倍
そして今回能登の地震でも災害関連死が増え始めている

「自助」「共助」「公助」

災害時には「自助」「共助」「公助」といわれているのをご存じだろうか
「自助」は自分や家族でできること
「共助」は周囲の人と助け合うこと
「公助」は国や自治体の支援だ
まずは、自分でできることを今回の地震を教訓に見直してほしい
災害時にはいつも想定外のことが起こり得る
だからこそ、災害関連死を減らす第一歩は日頃の備えからである
私も今回のことを機にもう一度見直すつもりだ

医療の需要と供給

平常時は医療の需要と供給のバランスがとれていても
災害時は圧倒的に需要が増え供給が追い付かない
それでも全力で対応する


引き続き持病を持っている方や、在宅ケアを受けている方、そのご家族向けに災害関連死を少しでも予防できるようを書いていくので読んでいただけると嬉しい







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