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"推し"が緊張する時

noteを書くようになって、みなさんから「QUEEN推し」という言葉をかけていただくようになり、なんだかこそばゆい気持ちになっています。

「推し」とか「推し活」なんていう、キラキラした言葉を使ってよいのだろうか?と。

推し(おし)とは、主にアイドルや俳優について用いられる日本語の俗語であり、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている人物のことをいう。

Wikipediaより


QUEEN=アイドル。
ま、いっか。笑



ところで、突然ですが、みなさんは緊張される方でしょうか。初めての場面、大舞台、初対面の人と話す時、多かれ少なかれ緊張しますよね。

では、ビッグスターは緊張するのでしょうか?フレディ・マーキュリーは?ミック・ジャガーは?

今回は私の"推し"が緊張した場面について、ご紹介しますね。


◼️フレディ・マーキュリー編

フレディが最も緊張した場面として挙げられているのが、スペインのオペラ歌手、モンセラート・カバリエに初めて会った日のことです。

フレディはジミー・ヘンドリックスオタクであったことは有名ですが、晩年に近づく頃にはオペラを鑑賞したことをきっかけに、スペインのオペラ歌手、モンセラート・カバリエの大ファンになりました。

フレディがカバリエの大ファンであるという情報を聞きつけたカバリエサイドが、なんとフレディに対面のオファーを提示してきたんですよね。

フレディは憧れの人と会えるわけです。

この日、カバリエとフレディはホテルの一室で昼食を取る約束をしていました。

しかし、フレディは極度の恥ずかしがり屋でした。緊張のあまり待つことに耐えられなくなり、「もう、持たない!家に帰ろう!」なんて言い出してしまい、アシスタントはあたふたしそうです。

長年フレディに寄り添ってきたアシスタントは、あんなフレディを見たことがないと語っていました。

落ち着くためにタバコをプカプカふかし、カバリエが来るまで、アシスタントに2分置きに廊下に確認に行かせ、そわそわしながら待っていたそうです。

多くの大物アーティストに会ってきた怖いものなしのフレディが、ここまで緊張するなんて。思わぬ腰抜けぶりに笑みが溢れてきます。

…ああ、憧れの人を前にすると、フレディも子供のようになるんだな…、と。

二人はすぐに意気投合し、アルバムを制作することになるのですが、フレディはカバリエとの共演をそれはそれは喜び、誇らしそうに語っていました。


…と、ここで。フレディが知ったらショッキングなお話ですが。

フレディ存命の頃には、カバリエは「QUEENのフレディ・マーキュリーが自分をリスペクトしてくれているなんて信じられなかったわ!」と語っていましたが、フレディ亡き後に出されたインタビューでは、「実はフレディ・マーキュリーなんて知らなかったの。フフフ」と高らかに笑っているカバリエの姿が…。


フレディ、ガーン…。


◼️ミック・ジャガー編

さて、ミック・ジャガーはどうなのでしょうか?

ストーンズの原点が、マディ・ウォーターズであることは有名ですよね。幼馴染のミックとキースがたまたま会った時に、ミックがマディ・ウォーターズのレコードを持っていたことがきっかけでバンドを組む話になったんですよね。

"ザ・ローリング・ストーンズ"というバンド名はマディ・ウォーターズの曲名から取ったという説もありますし、ストーンズのアルバムにはマディ・ウォーターズのカバーもあります。

というわけで、ミックにとって、マディ・ウォーターズは憧れの人。

そんな憧れの人と夢の共演を果たしたシーンがあるんですよね。

ストーンズが、マディ・ウォーターズのライブに飛び入り参加した時の映像です。

キースは緊張して、着て行く服に悩んだと語っていました。結局シャツにベストという綺麗めの格好で参加。

ミックはというと…、真っ赤なジャージ(?)の上下!

「オレ様、気負ってないぜ!」とラフに見せたかったのかしら、なんて(笑)なんだかミックらしい。

マディ・ウォーターズのセッションに合わせるミックは余裕すら感じて、さすがミック・ジャガーだな、と感心させられましたが。

そんな余裕綽々のミックでも、チラ、チラとマディ・ウォーターズを見る目線が眩しそうなんですよね。そしてやはり嬉しそうなのです。マディ・ウォーターズの邪魔にならないようにとさりげなく歌うミックの気遣いが感じられます。

この映像でも、ああ、あのミック・ジャガーでも憧れの人を目の前にするとソワソワするのかしら、と勝手に想像して微笑ましくなってしまったのでした。

果たして緊張していたのかどうかはこの映像からはわからないのですが。でもさすがのミックでも緊張しただろう?と思うのですが。

ミックマニアの方ならこの姿を見て、ミックの感情を読み取れるのかな。


という、"推し"が緊張する場面についてでした。


◆「Muddy Waters & The Rolling Stones - Hoochie Coochie Man 」- Live At Checkerboard Lounge