見出し画像

ロジャー・テイラーは影の立役者


この記事は6月9日、ロックの日に書くつもりでしたが間に合いませんでした。去年のnoteではロックの日にちなんでブライアン・メイの記事を書いたので、今年はロジャー・テイラーにしようと思っていましたが。


さて、1979年6月22日は、QUEEN初のライブアルバムが発売された日です。

みなさんは好きなアーティストはスタジオ音源かライブ音源、どちらが好きですか?

どちらにもそれぞれの良さがありますよね。

QUEENに限って言うと、個人的にはスタジオ音源が好きです。ただし、曲によってはライブの方が好きな曲もあります。

例えば「we are the champion(ウィー・アー・ザ・チャンピオン)」はライブの方が聴きごたえありますし、「39'」はスタジオ音源のブライアン・メイよりもライブでのフレディ・マーキュリーの方が好きです。
好みの問題ですけどね。

QUEEN初のライブ・アルバム

このライブアルバムを発表する頃には、QUEENは既にアルバムを7枚リリースしていました。ところがライブアルバムは未発表だったんですよね。というのも、バンドはスタジオ音源とライブ音源は別物だと考えていたので、ライブ音源の発売には関心がなかったのです。

しかしライブ音源を求めて海賊盤が横行し始めたため、危機感を募らせた経営側がライブ盤のリリースを提案し、メンバーも渋々承諾したのです。

◆ライヴ・キラーズ(QUEEN)

このライブアルバムはヨーロッパツアーの音源が使われています。ヨーロッパツアーの各国のベストテイクを集めて作られたアルバムなのです。

ライブアルバムの良い点は、なんと言ってもボーカルの息遣いや演奏の生々しさが感じられるところですよね。拍手や歓声で会場の雰囲気が伝わってきますし、MCや観客との掛け合いなども聴きどころですよね。


しかしライブなので、フレディの声のコンディションが良い日もあれば悪い日もあります。ベストテイクを集める、って実は大変な作業だったんじゃないかなと思います。


フレディは日本のライブではコンディションが悪かった


QUEENのツアーでは、日本がラストになることが多く、日本のライブはフレディの声があまり良くないんですよね。何ヶ月にも渡ってフレディが1人で歌っているわけなので、当然喉の調子もどんどん悪くなり。

特にフレディはステージで張り切りすぎるので、すぐに喉がやられてしまうらしいのです。またシンガーの天敵、喉のポリープにも悩まされていたんですよね。

初期の日本のツアーでは、一日二公演行われていた時期もあったりして。とんでもないハードスケジュールですよね。


頼もしいロジャー・テイラー

フレディの声が出なくて中止になったライブもありましたが、フレディの高音が出なくても何とかライブを続けられたのは、他でもないロジャー・テイラーのお陰だったと言えると思います。

今日はロジャーについて書こうと思っていたのに、こんなに前置きが長くなってしまいました。

QUEENのドラマー、ロジャー・テイラーは幼い頃に聖歌隊に所属していたこともあり、美しい高音ボイスの持ち主なんですよね。

ボヘミアン・ラプソディのオペラ部分の「ガリレオ〜」の高音はロジャーのパートですし、ライブでもロジャーは大活躍しているのです。

フレディが声を枯らして出せない高音をロジャーがカバーしていたんですよね。それもロジャーだとわからないさりげなさで。

声の調子が悪い時の「don't stop me now(ドント・ストップ・ミー・ナウ)」のサビはロジャーが歌っていますし、アンコールの定番、「we are the champion(ウィー・アー・ザ・チャンピオン)」の高音もロジャーが歌っています。

フレディはその時はポーズを取って歌っているフリをしています。笑
まさにロジャー・テイラーは影の立役者だったのですよね。

フレディはロジャーが後ろにいてどれだけ心強かったことか。

日本で撮影されたジャケット


そんなQUEEN初のライブアルバムのこのジャケット写真は、日本で撮影されたものなのです。

ライブ終了時に4人がステージにそろってポーズを取る姿を撮影すべく待機していたカメラマンでしたが、打ち合わせの内容をメンバー達はすっかり忘れて引き上げてしまい、3日目にようやく撮れたのがこの写真なのでした。

音源はなくとも写真は日本で撮られているのがファンには嬉しいアルバムです。



スタジオ音源とは違って荒々しいフレディのボーカルが魅力的なこのアルバム。是非聴いてみてくださいね。

QUEEN展にてパシャリ。
この写真の前でポーズを取っている
ファンもいらっしゃいました。
(私は1人で行ったので取れず)