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儲かりまっか?

3月3日に、「清水いはらマルシェ」を開催する。以降は原則、第1日曜日に開く予定でいる。

2023年初夏、「清水いはら道の駅プロジェクト」が立ち上がり、そこの事務局長を担うことになった。
それまで、どちらかといえば「道の駅」誘致のための色合いが濃かった集団から脱皮し、自立性ある組織を目指す。
かみに箱モノを作ってもらえばそれで終わりじゃなく、プロジェクト自らが稼げる仕組みを作っていきたい。「清水いはらマルシェ」は、その第一歩になる。

道の駅とは、市町村もしくはそれに代わる公的な団体が設置する施設だ。道路を利用する人が気軽に立ち寄れ、快適で安全な道路交通を提供することや地域の活性化を目的としている。
国土交通省では「道の駅」設置を推奨すいしょうしているが、設備には以下の条件が必要になる。
・24時間利用できる駐車場とトイレ
・地域振興施設
・情報提供施設

「道の駅」は令和6年2月16日現在、全国で1,213駅が登録されている。
ドライバーに休息を提供し、地元のグルメを味わい、特産品などショッピングが楽しめる。
生産者の顔が見えて、安心で安価な野菜・果物が手に入る。
都会の喧騒から少し離れた場所に点在しているため、ドライブの途中くつろげる。
そういった、オアシス的施設という印象を持たれるのではないか。

一方で、「道の駅」が抱える問題は少なくない。
まず、制度が始まって30年近くが経過し、初期に建てられたものは施設の老朽化が問題になっている。そのための修繕や、機能拡張に向けた設備投資に、多額の費用が要求されるのだ。

単独型(市町村がすべてを整備する)「道の駅」は、市町村の財政状況の影響を受けやすく、複数設置している地域ほど膨大なコストがかかるため、費用の捻出が難しくなる。

(道路管理者または市町村長が整備する)一体型の場合は、市町村の財政状況に加え、国との調整が必要になる。
国の支援に依存した維持管理や整備が続くと、持続的な運営が困難になってしまう。
一方の地方自治体も、一部例外を除き、財政難の状態が続く。
現役世代の減少から、今後はさらなる悪化が見込まれそうだ。

交通量の減少、近隣の直売所との競合による売り上げの減少も、課題となっている。
平成29年には北海道「道の駅」運営会社であるナチュラルフロンティアが、多額の負債を抱えて自己破産した。
人口の減少によって利用者が減っていくなか少しでも売り上げを増やそうと、イベントの開催やPR活動の強化、オリジナル商品の開発など、さまざまな工夫が行なわれている。
しかし、抜本的な解決には繋がっているところは少ない。

「道の駅」では、農林水産物が販売されている。ここでは、出荷者の高齢化が課題だ。
少子高齢化によって農家や漁師の平均年齢が上がり、農林水産物の出荷量もその分減っている。

(出荷者の高齢化に伴う)出荷量の減少だけではなく、冬になると極端に野菜の量が少なくなる点についても、対策が必要となる。
季節によって商品が減少すると販売店としての魅力が下がってしまうので、オリジナル商品を作ったり、他に代わる商品を仕入れたりといった、工夫が要求されるわけだ。

地元住民は基本的に、“あれもやりたい、これもやりたい”と希望が広がる傾向にある。
結局、すべて聞き入れやろうとすれば、何もモノにならない。
“あれもこれも”ではなく、“あれかこれか”を決めて、パワーを投下すべきでなのだ。
その“あれ”や“これ”やと出会い、あるいは選別する場として、「清水いはらマルシェ」が有効に機能していければいい。

当初こちらの計画だと、食と手作りアクセサリーの出店しゅってんくらいだった。それが初回からバランスボール教室が参加したり、金運占いのブースを希望される人も出てきたりしている。
小さな小さなビジネスだけど、まずは金儲けしようじゃないか。
広がれば「道の駅」という箱にこだわらず、地域振興は生まれてくるはずだぞ。

イラスト hanami🛸|ω・)و


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