人工知能はジェスチャーゲームをしない?

納得から確信へ 新たな言語学の誕生 竹内薫
「言語はこうして生まれる」モーテン・H・クリスチャンセン, ニック・チェイター他
雑誌「波」2022年12月号
終章「言語は人類を特異点から救う」では、人工知能がジェスチャーゲームをする能力を持っていないことから、人間との違いが強調される。ちょっと安心しましたよ~。

読書レビューを参考にさせて頂くと、本書で示される言語の起源は
人間どうしの意思疎通の基本は身振りや音声を用いた即興的なジェスチャーゲーム。そのゲームが何度も繰り返されて様式化し(簡素なものへと変化し)、多数の人々の間で共有されれば、それが言語になる。
とのこと。

本屋で立ち読みしたところ、

人工知能がジェスチャーゲームをする能力を持っていない(いまのところは)

という注釈付きなので、いつできるようになってもおかしくはない。
ジェスチャー動画を言葉と対応させたビッグデータで学習させればできそうな気もするが。

そもそもジェスチャーと手話も異なる。

ジェスチャーと手話の違い
ジェスチャーとは身振り手振りを行って言葉以外で相手に情報を伝えたり感情を大きく伝える事で、手話とは耳の聞こえない人と会話する為の伝達手段で、手の形や動きや位置の組み合わせで細かい情報を伝える事が出来るもの。

http://naniga-chigauno.st042.net/z282.html

手話はあくまでも言葉の表現で、そこにジェスチャーで言葉以外の感情が加えられる。

単なるジェスチャーではなく、ジェスチャーゲーム(お題を出してそれをジェスチャーで表現して回答してもらう)となると、お題の表現の仕方は人(ロボット)それぞれで千差万別なので、その動作から類推して回答するのは確かに難しいかもしれない。

ドラマ「silent」を見ていたら(最終回のみ)、手話の方が感情が伝わりやすいのかとも思ったが、手話アンドロイドの動画を見ていても今一つ感情に訴えかけてくるわけではなく、夏帆さんの演技(手話+ジェスチャー)の表情とリズム感、その情熱が共感を誘うのでしょう。

テレビのニュースで政治家が話をしている時に、横で手話をしている人を見ていてもあまり感情が伝わってこないのは、棒読みで話をしている人自身に感情がこもっていないことを正確に表現しているせいだろうか。一度夏帆さんに手話をやってほしいところ。

最後に一つジェスチャーゲームのお題を考えた。
「小泉進次郎さんの隣で、ついついパラパラを踊り出してしまう手話通訳者」

特に意味はありません。

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