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茶道具百話 木目

茶友を訪ねました。
この家には、母屋の中に「二畳向切」の茶室が在ります。

そこの炉縁が杉で、面白い物でした。柾目と板目を組み合わせて、作られています。
(わ~洒落ているね!)ほめたら「母が実家の山の木で、作ったと聞いている)との、答えでした。

木地の炉縁はいくつも見て来ましたが、大概は有名寺社の古材。
こういう品は、初見です。

(そうそう母上は、スゴイ茶人だったものね!)付け加えました。
「大川さんのスゴイは、素直に聞けない。体型性格どちらを、スゴイと…」やられました。

(貴女皆さんから、母上に似ていると言われるでしょ)反撃しました。
スゴイ人でなければ、大きな家の中に小さい茶室は作りません。

「木目が賑やかだから、釜は無紋にしたの」点前中の彼女が、言いました。