新古今和歌集 自訳

「いさり火の昔の光ほの見えて
あしやの里に飛ぶほたるかな」
摂政太政大臣

お馴染み、敬愛する方の歌です。
素晴らしい距離感!
遠くには、海に浮かぶ漁火。
目の前には、蛍が飛んでいます。

漁火は波に揺れ、蛍火は乱舞と
言う様な動きです。どちらも作者の心を、写していました。

漁火が昔の恋、蛍がいまの思い人。と解釈しては、深読みが
過ぎるでしょうか?