社会人やりながら美大生をやる苦悩(その3)/思考の持続

お世話になります。東方です。

前回に引き続き、今回も社会人やってる美大生の苦悩を晒していきます。
今回は「思考の持続」です。

一日の数時間しか美術史の勉強に割ける時間はありません。
しかも細切れの時間を合わせての数時間です。
例えば文献を読んでいても、自分の中で「ノッてきたな」というタイミングで電車を降りる時間であったり就寝する時間になり、泣く泣く中断せざるをえなくなります。
すると、せっかく脳内で整理されてきた情報が整理されきらずにフワフワしたまま脳内を漂い、勉強を再開する頃には散り散りになっています。
なので勉強を再開しても復習から始めることとなります。貴重な勉強時間がいくらか浪費され、せっかく固まりかけたアイデアを再度手繰り寄せることに脳みそを使うことになります。
社会人が細切れの時間を使って勉強する際にはこうしたロスが発生してしまうのです。

こうした事態を避けることは正直不可能ですが、ロスを小さくする工夫はあると思います。それは「平日に文献は読み終わり、まとまった時間がとれる土日をなるべく思考する時間として使う」というものです。
当然といえば当然ですね。ではここで頭を使うべきは平日の文献を読む時間をいかに多くとるか、ということです。

自分が普段行っているのが、文章に線を引くことです。
「なんだそんなことか」と思われるかもしれませんが、これが案外侮れないのです。
まず線を引く箇所ですが、「なんとなく課題レポートの作成に使えそうだぞ」という謂わば材料になりそうな箇所に引いていきます(つまり読む前に課題の内容を頭に入れておく必要があります)。
そういう目標を定めて文章を読むと漫然と読むことがなくなります。なんせ材料集めのために読んでいるわけですからね。常に線を引ける箇所を探して/狙って能動的に読解を進めていくことになります。
こうしてところどころ(場合によればページの半分くらい)黒線を引かれた箇所は、時間を置いて読み返す際必ず目印になります(いわば枝折り)。その箇所を繋げて読みかえすだけで、課題のために必要な内容は薄っすら復習できます。私はこの程度の復習で全然OKだと思います。
というのも、文献をひとしきり読んで実際に課題に対する自身の考えをまとめる段階で、線を引いた箇所とその周辺は再度読み直すからです。
こうして復習をする時間をなるべく短くすることで読む時間を増やし、土日の思考する時間を圧迫しないよう工夫しています。

より理想を言えば、線を引くだけでなく、文献の余白に読み進めた箇所までの要約などが書けるとなお良いと考えています。
これができると読み進めた箇所までの点検になり、且つ読み返すさいも黒線を辿るより早く濃い復習ができます。

以上「思考の持続」に関する駄文でございました。
最後までお読みいただきありがとうございます。




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