2023年11月29日(水)GRアワー🌏日本初キャリアコンサルタント上田晶美氏新著「女子が一生食べていける仕事」🌏ゲスト深掘り 104

ゲスト:上田晶美さん、モデレーター:加藤まみさん、サブモデレーター:Yoshie Sakagamiさん、議事録:沼尻淑子 68人

【キャリアコンサルタントになるまでの半生について】
1983年に大学を出た。流通業界のマルイに入社した。女性が活躍しやすい会社で仕事を10年頑張ってやってきた。1992年、32歳で出産。主任だったが妊娠しただけで査定が一番下になった。朝の出社が少し遅くなっただけで扱いが変わった。育児休業を1年取ってから会社に戻ろうと思ったが戻ることにウェルカムな上司ではなかった。宣伝、商品企画など10年頑張ってきたが「戻ってきたら倉庫の仕事だ」と言われた。梯子を外された。戻って働いてもいいことないと思った。人生、仕事をどうしようと思った。ちょうどその頃、バブル崩壊して就職氷河期世代がスタートした時だった。困っている人たちのお手伝いが出来ると思った。キャリアコンサルタントの仕事を企画提供してお仕事がスタートした。
スタートは順調だった。認知されてないので切り拓いていった。ハローワークでは履歴書の書き方を教えていたかもしれないが、就職で書類の書き方を教える人がいるようでいなかった。大学就職部では求人票を貼り出す人はいたぐらいだった。就職の講演会はなかった。面接の指導をする人は誰もいなかった。テレビ就職氷河期のニュースを見てこんなに困っている人が沢山いるというのを見て、友人とお互い赤ちゃんを抱えてのスタート。1997年に山一證券が自主倒産。1990年代は氷河期、転職する人も増えた。転職アドバイス、接遇マナーを始めた。就職、転職に関わる仕事をする人が増えてきた。1996年にキャリアコンサルタントの民間資格になった。資格は、標準化して質が高まってくると国家資格になる。2010年以降に国家資格の流れが出来た。

【キャリアコンサルタントのお仕事について】
大学生の就職からお手伝いを始めた。女子学生のための就職サポート。次第に男女のサポートもスタートして転職のアドバイスにも広がっていった。全領域、全年齢のサポートを担当。今は日本女子大、大妻女子大の講師をしている。授業で「女子というだけで差別されたことがありませんか?」と聞くと女子大生の1割も手を上げない。教育の上では男女平等になってきている。自分が大学の時は就職求人の9割が男子学生の求人だった。しかし、今も就職差別があって男子の方が採用されやすい現状がある。就活を始めると気付く。女子の場合総合職で採用よりも、エリア総合職で採用されて給料は7掛けで転勤出来ない。そのようなことをキャリアデザインの授業で教えている。

【子育て世代の女性の働き方について】
お子さんがいる家庭の場合「子育ての邪魔にならないなら、支障が出ないくらいなら働いてもいいよ」と旦那さんがいう。代々親に刷り込まれているのか、変わらない男性が今も多い。不思議な家族になっている人が多いと感じる。女性はパート、アルバイト、週3日で働いていきましょう、という感じになってきてしまう。どんな働き方もその人の人生、趣向に合ったものがいい。子ども食堂で困窮する女性や一旦正社員を辞めてしまっている人を見る。年間103万の壁以内で働こうと。大変な困窮家庭に陥ってしまう。また、一旦会社を辞めると待遇がだいぶ変わる。立派な国立大学を出ている女性が10年働いて一度キャリアブレイクすると、年収300万円が十分なところになる。娘がIT企業1000人規模の会社に勤めているが、新卒で400万円 、3年目で年収500万以上もらえる。女性は宝の山。子育てを10年したら年収300万円なのか疑問。女性が自立していける世の中に。家庭の中ではDV被害もある。DVにあっていることを訴えられなかったり、自分だけ我慢すればいいと思っている人もいる。収入は大事だなと思っている。3組に1組は離婚している。3人の子育てをした。命を繋ぐために1年は側にいてあげることが必要。子どもほど大事なものはない。女性がワンオペでやっていく社会なのかな?と思う。

【仕事の探し方について】
長続きする一生食べていける仕事は好きな仕事。趣味で食べていけるのは無理なので、1.まず好きなことを考えてみる、2.出来ること、3.社会のニーズも考える。3つの輪、中心になる所が適職。この分野の仕事を探しませんか?と提案する。エージェントは転職させてなんぼの世界なので、まず自分をしっかり持ちましょうねという。思考を明確にしておいて、そこから転職エージェントに相談、いい仕事を探していくという順序。年収100万円、夫の従属物ではない。夫が稼いで妻が家事は昭和スタイル。お互いのパートナーシップをしっかりしていくがいい。夫と妻の違いで発言権が違うのは収入の違いによるのでは?と思う。夫と同級生でずっと割り勘できた。妻に収入があると思い通りの発言が出来る。ずっとそうやってきた。親のような家庭を運営していくものだけど、子育てはお母さんだけがそんなにコミットしていくのおかしい。それでは働けない現状があると思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?