見出し画像

神様って信じますか?

現代の科学が発達した世の中で、真剣に信じている人は、宗教家でない限りあまりいませんね。

でも、望みをかなえたい時は神頼みをするから、信じているのかいないのか、はっきりしないのが日本人ですね。

私も基本的には非科学的なことは信じませんが、1度だけ神様と言うか、オカルト的な事を信じざるを得ない出来事がありました。

話は10年前にさかのぼります。

私が39歳で今の高知への定期路線便を走りだして3年目のことです。高知支店の仮眠室で寝ていると着信がありました。

『リョウちゃんが死んだよ!』

と母が悲しげな低いトーンで電話をしてきました。

リョウちゃんとは、私が23歳の時にホームセンターで買ったヨークシャーテリアです。

私のnoteのアイコンに使っているのが、そのリョウちゃんです。

名前の由来は、私が坂本竜馬の大ファンなので、雄なら『リョウマ』とつける予定でしたが、雌しか売ってなかったため、竜馬の奥さんの『おりょうさん』からつけた名前です。

以前から犬を欲しがっていたけど、お金がなかったので、あきらめていました。

しかし、リョウちゃんを買った日は、午前中にパチスロで20万のボロ勝ちをしたのです。

当時(25年前)はパチンコ全盛期で、1万円を握りしめて、それだけの元手で5万、10万くらいはよく勝っていました。

今のパチンコは全然勝てないから、かれこれ10年はしていません。

20万勝ったスロットの名前も、その後の出来事を予兆しているかのごとく、
『グレート  ハンター』という機種で、動物の絵柄が並んでいてゾウの絵柄が揃うと大当たりです。

朝の10時の開店から始めて、最初の千円で大当たり。その後は2時間ほど止まることのない大当たりの連続で50連チャン。
1回の大当たりが5千円ほどでしたので、25万円分がわずか2時間で出ました。その後は5万円分を打ちこんだので、3時間で20万勝ちの大勝ちとなりました。

財布の中身が暖かくなると、心までおおらかになり、『何を買って帰ろうか』と思案を巡らせていました。

季節は12月だったので寒かったけど、心はホクホク状態でした。

パチンコ屋から原付バイクで帰る途中に、『そうだ、犬を買おう』と思い立って、ホームセンターに立ち寄りました。

ペットショップがあるコーナーに一目散に小走りで行き、ショーウィンドウを眺めていました。

ダックスフント、マルチーズ、ポメラニアン、チワワ、ヨークシャーテリアと、生まれたばかりの血統書付きの小型犬がズラリと並んでいました。

どの犬も元気よく飛びはねて、おねだりしているかのように、こちらを見つめていました。

ちょうどその頃、アイフルのCMでチワワのくぅ~ちゃんが大人気で、チワワの値段が高騰していました。30万前後していました。あのウルウルとした大きな目を見ていると、愛らしくて癒されますよね。

だから、まずチワワを見ていたら、欲しくなったので買おうと思ったら29万5千円。持ち合わせが足りません。

それで隣のショーケースを見たら生後2週間のリョウちゃんがいたのです。
小さいけど、モフモフの顔がぬいぐるみを思わせました。値段を見ると17万円だったので、即決で購入しました。それと、小型の犬小屋とエサ、散歩用の紐などがしめて3万円。

パチンコで勝った20万円がわずか1時間ほどで、綺麗に無くなりました。

しかし、その後リョウちゃんからもらった16年の幸福感は、値段では換算されませんが、その20万の100倍の価値はあったと思います。

私の実家で飼っていたわけですが、家族も当初は、突然、犬を買ってきたので驚いて、当惑していました。しかし、翌日にはその愛らしさに父も母も妹も可愛がっていました。

リョウちゃん自身も、我が家に慣れて、家族の誰かが帰ってくると、玄関までの廊下を猛ダッシュで出迎えながら、吠えまくった上で嬉ションまでチビっていました。

全身で喜びを表現するその姿は、言葉以上の表現力がありました。

家族の誰かが帰ってこない日は、何故か元気がないのです。家族4人が揃っていないと、何かあったのかなぁとリョウちゃんなりに考えていたのでしょう。

私の実家に時々遊びにくる母方の祖母キクエばあちゃんも、それはリョウちゃんを可愛がっていました。

鶏肉が大好物だったリョウちゃんに、祖母が食べやすいサイズに切って食べさせてあげていました。

動物というのは、本能的にエサを与えてくれる人が、親のような感覚を持つのでしょうね。

祖母や父はよくエサを与えていたから、2人の膝元はよくリョウちゃんの昼寝の場所になっていました。


写真のようにこたつに顔だけ出して寝ている姿は人間そのものです。
おそらく、リョウちゃん自身も、自分が犬という意識はなかったのではないでしょうか。

リョウちゃんも我が家にきて15年経過したあたりから、白内障になってヨボヨボして、体も痩せてきました。

そして、亡くなる一週間前は、今までしたことのない遠吠えをしていたそうです。
犬なりに自分の体の異変に気づき、死期を悟ったのでしょう。

それから、リョウちゃんが死んで3日目に不思議なことが起こったのです。

私はすでに一切のギャンブルはしていませんが、時々宝くじを買います。ジャンボ系は買いませんが、数字選択式の宝くじを月に2回か3回買います。

何故、定期的に買うかは当たった実績があるからです。
とは言っても、5万とか6万程度です。
ほとんどはナンバーズ3、4によるものでした。

しかし、普段めったに買わないロト6を、リョウちゃんが死んで久しぶりに買ったら当たったのです。3等が。

52万円の高額当選でした。

単なる偶然と言われればそれまでですが、私はこう思いました。

リョウちゃんが、

『このお金は私を松永家の一員として飼ってくれたことのお礼です。
隆志には20万も出して買ってくれたことを感謝しています。優しいお父さん、おばあちゃんに巡りあえたのも、隆志のおかげです。
私が生きた16年は、最高に楽しい時間でした。ありがとう😺』

とリョウちゃんが言ったような気がしたのです。

リョウちゃん自体の価格がおよそ20万で、16年分のエサ代や注射代などにかかった総額が30万くらいだったのかなぁと考えました。

律儀にも、リョウちゃんは自分にかかったお金を返金するような形になったのです。

不思議なことは生きていると起こるものです。

みなさんは神様を信じますか?







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?