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【マンガ業界Newsまとめ】LINEマンガで分業制WEBTOON STUDIO始動・IMART2023アーカイブ公開開始 など|12/10-131

マンガ業界ニュースの週1まとめです。
マンガ業界向けイベントIMARTを運営する筆者が、動きの早いマンガ業界・Webtoon界隈のニュースを出来る限り一か所に集め、マンガ業界の方が短時間で1週間分の情報をチェックできることを目指しています。

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「LINEマンガ」にて、分業制によるWEBTOON制作を行う「LINE MANGA WEBTOON STUDIO」が始動。クリエイター募集開始!

国内大手電子コミック配信プラットフォームの一角「LINEマンガ」ですが、今回はWEBTOON STUDIOを始動ということで、6職種のクリエイター募集を発表しています。

LINEマンガは2013年の創業早々に「LINEマンガ編集部」を立ち上げ、LINEマンガインディーズという取組の中で、横漫画・Webtoon両面で作家を募り、作品も多数つくってきました。

ここに来て、明確にSTUDIOと区分けして、自社のインディーズとは別の枠組みでクリエイターを募集する点はこれまでと少し違う趣ですね。

現在、国産WebtoonSTUDIOの作品が着実に数も結果も出してきているところですが、とはいえ国内の横漫画の制作本数にはまだ遠く及びません。本丸とも言うべきLINEマンガも、作品制作に参入することにより、Webtoonの流通本数も上がっていきそうです。

「高い山には広い麓が必要」ということで、安定的に作品を作っていく形作りといったところでしょうか。

ちなみに、WEBTOONという全部大文字の表記は、NAVERのサービス名であり、同社が商標を持ってる表現でもあり、書き分けています。


第4回 国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima ( IMART 2023)全プログラム アーカイブ視聴チケット販売開始!

+; 筆者が運営に関わるイベントの内容です。

基調講演に鳥嶋和彦氏、ほかマンガ・アニメ業界からビジネス、研究、働き方、などなど22セッション様々なセッションが行われたIMART2023が、アーカイブチケットを販売開始しました。

4年前、第1回のIMARTで一番最初のセッションとなったのが、集英社の海賊版対策&海外展開第1弾「ジャンプの世界戦略:MangaPlus海外配信の狙い」というセッションだったのですが、今回はそこから4年を経て、
デジタル起点のコミック海外展開」ということで、その取り組みの現在地を、改めて聞かせていただきました。

他にも、企画を手伝ったり司会をしたりしたものの中でおすすめは、、、

漫画賞について掘り下げようと現場の当事者を集めたら、漫画大賞発起人のニッポン放送吉田尚記アナが司会を引き受けてくれることになった
マンガ賞の今」は、これまで漫画賞について客観的に語られてこなかったことが現場目線で沢山話され、とても貴重な内容になっています。編集者さん、漫画家さんにこそ聞いて欲しい!

学習漫画史上過去最大部数1400万部を達成した、朝日新聞出版「サバイバルシリーズ」の謎に迫るセッション「エンタメ化が進む学習まんがの今」これは、ともかくこれまでのマンガ業界の中でも誰も語ってこなかった話です。学習漫画に限らず、創作以外でマンガを作られる多くの方に有意義だと思います。

本note読者に多いWebtoon界隈の方々には、2022年のWebtoonSTUDIO設立ブームから、実際に作品が出始め、ヒットも出始めた2023年の概況を見聞きできるセッションとして、以下2つが大変内容も充実しています。
・「webtoon制作の最前線から見えてきた戦略・問題点・海外との違いと未来の話
・「Webtoonの販売戦略~見えてきた成功の形

「えー、もうそんな売上なのー」とか「国産Webtoon、そんなすごいことになってるの!?」みたいなお話を話していただきました。Webtoon関係者必見です。

業界の大重鎮、株式会社コントラ代表取締役片岡義朗さんから、2.5次元舞台の起源から現在、未来まで短時間で濃密に語っていただいた 「2.5次元舞台のこれから」←ほんとすごいです。保存版みたいなセッション。

と、これでも一部なんですが、どれも大変に面白いです。

これらのアーカイブ配信は、チケット購入済み、又はIMART公式サイトフッターに名前のあるご協賛企業・団体の方は無料で視聴可能です。
チケットをお持ちでない方は、アーカイブチケット販売サイトからどうぞ。


国内News

ファンギルトは、ボーンデジタル作品の制作実績が厚い、編プロというよりはむしろ版元に近い企業です。そこが、出版社に対して紙単行本発刊を連携することは珍しくないですが、このケースでは在庫を持たないPODで、紙本の取次機能を得るように読み取れます。

インプレスとともにPUBFUNを設立しているメディアドゥは、電子書籍取次ですが、近年、NFT事業などを通じて紙取次大手、トーハンとも連携しています。ボンデジ出版の新しい形になるかというところですね。


まんがタウン休刊は既報ですが、移籍先などが今回明示されていますね。
もともと、漫画アクションで始まった「クレしん」ですが、今回を機に、Webマンガサイトまんがクレヨンしんちゃん.comに移籍。他作品はwebアクションなどネットに場を移すようです。


「月刊ブシロード」休刊ですね。一部作品は、コミックブシロードWEBのほうに移籍とのこと。


ちょうど手元に「このマン」の今年の本が来たのですが、小学館漫画賞はやっぱりちょっと違う感じですね。新しい良い作品を選ぶ賞が多い中で、このノミネートを見ると、作品に脂がのってきたところで選ぶ感じでしょうか。


この取組、これから国内インバウンドなどで良いか、海外輸出が良いのか、何が良いかまだ見えないですが、ちょっと面白いですよね。


12/8~10に幕張メッセで開催された東京コミコンのレポートまとめです。

やはり日本のコミコンは、日本作品が混ざる海外コミコンと違い、純粋にDCマーベル作品のイベントになりつつ、国内企業もグッズ化などで出展する形なのですね。コスもちょっとスタイリッシュですね。


DCのアメコミ邦訳電子版を小プロが販売開始とのこと。今までどうだったのかと軽く調べると、アメコミの電子版で日本語化されてるものはかなり少なかったようですね。なるほど。


ma2『私たちが恋する理由』が、フィール・ヤング(祥伝社)からLINEマンガへ連載移籍。珍しい形ですね。


老舗ebjらしい良い特集ですね。


少し前から始まっていた、東京新聞のコミケ特集連載記事ですが、まとまったページになったようです。


資産を形成した漫画家さんのお金の使い方というか、作品への再投資という意味では、とても良い取組ですね。こういったものが広がると良いかなと思いました。


『「アニメファン」はもういない』という一節があるのですが、専門家の柿崎さんの言葉は明確ですね。


調査の結果「漫画オタク」で約674万人でトップ。次点が「アニメオタク」(約657万人)、続いて「アイドルオタク」(約429万人)、とありまして、この数字の並びが独特だなというのと、これはその「オタク」をどう定義したのか、まずはそこから知りたいなと。


エンタメ企業が上場していると苦しいところですね。


今週のWebtoon新規参入・新たな動き

韓国Webtoon研修プログラム、好評につき第2弾だそうです。私も行ってみたいんですよね。


めっちゃ良い感じですね。Webtoon用カラーアセット。珈琲飲みたくなりますw


サムネイル写真のインパクトが強いなと思いつつ、LINEマンガ森常務、ロケットスタッフ高社長の2人が、抑えどころをしっかり話していて、良いWebtoonのサマリー記事でした。
この高さんの会社が↑のアセットも作っています。


海外News

世界最大級のアニメ・マンガコミュニティのMyAnimeListですが、海外マーケティングを得意とするエージェンシーのサーティースリー社と提携し、アニメ・マンガ業界専門の海外マーケティングトータル支援サービス「MAL33」を提供開始とのこと。これは期待できそうですね。


Tapasは北米圏のKakaoの筆頭サービスです。セルシス社は既にNAVERとの提携などを確固たるものとしており、取組の実績もありますが、両雄となるKakaoとも連携ということになりますね。手堅い一手です。


*:外国語記事も紹介します。自動翻訳などご利用ください。

タイトル訳:韓国のウェブトゥーンはまだ世界的な旅の始まりにある、タパスのチャーリー・パークは言う:「条件はすべて整っている」

タパスのCEO チャーリー パーク氏が、シンガポール開催のアジア テレビ フォーラムで、上記のようなことを述べたとのこと。Webtoonが海外配信動画の原作になって久しいのも事実ですし、こうしたプレゼンは上手いですよね。こういう話を日本企業も海外で沢山出来ると良いのですが。


タイトル訳:カカオエンターテインメント、マンガとウェブトゥーンの海賊版サイトと戦う準備を整える

韓国もゴリゴリ海賊版対策やってます。ただ、韓国の場合はNAVER、カカオがそれぞれやってるみたいで、こういう時はKOCCAは出てこないのですね。日本の場合は、全出版社相乗りのABJがいますが。

なんなら、海賊版対策は日韓一緒に出来たら良いですね。そういイベントやってみようかなぁ。


タイトル訳:NAVERウェブトゥーン、アマチュアクリエイターへの収益プログラムを拡大

NAVERの新人育成プログラムに「広告収入プログラムを拡大」や「読者が個人クリエイターを直接支援できるシステムを構築」とのこと。投げ銭は、漫画系だと割と難しいと日韓で言われてるようにも思いますが、新たにしていくのですね。


ともに、Webtoonの紙コミック化の記事です。一つ目の記事は、韓国Webtoonの米国における紙コミック化で、2つ目は『ロア・オリンポス』など、米国産の紙コミック化のお話で、ともに規模が拡大しているとのこと。

Webtoonの紙コミック化、期待されてますね。


1冊6万$で売れたアメコミのお話です。
だいたい1000万円ですね。マジかー。


タイトル訳:「Business Proposal」HK バージョンが Viu Philippines で入手可能

邦名『社内お見合い』という韓国Webtoon原作作品の映像化の「香港バージョン」が、フィリピンで配信開始というニュースですね。文脈が複雑ですね。香港版であることになにか意味があるのかどうか。放送コードとかでしょうか。英語で見れるということか?


タイトル訳:多くの韓国ドラマがウェブトゥーンから原作化される5つの理由

こちらは、インドネシアでの韓国Webtoon原作の話題です。


タイトル訳:コミコン沖縄 2023: ブライアント ファミリー

2月に沖縄で開催されたコミコンの記事ですが、キャンプフォスターという米軍基地内で行われたようです。コミコンはなんでもありですね。


タイトル訳:ゴジラ、マリオ、そして日本の世界的ヒット作の次なる波

ゴツいテーマ建ての記事なんですが、ゴジラ、マリオ、その前にポケモン、攻殻機動隊あたりがある中で、次が何かというのは、明言まではいきませんでした。米国人の見方としては『ONE PIECE』の評価も高く、やはりそうした方向から生まれてくるんでしょうね。


AI・画像生成関連

この動画はちょっと凄いですね。

そのGoogleのAIへの全振りぶりの記事。まだ内容難しいですけども、彼らが本気なのは感じるのと、これが映像見たいなコンテンツに降りてくるのも早そうです。


facebook、インスタのMetaもぐりぐり進んでます。この画像の上下を勝手に想像する仕組み、使い方が本当に色々ありそうです。


記事中の、フェンシングしてる2人の絵の描き方も凄いですね。触ってなくても凄さがわかります。まだちょっと慣れがいりそうですが。


マンガ業界の現場に近いところだと、こういうWeb広告まわりの動きも興味深いですね。

作品にあるコマを読み込ませて、広告を作ったり、なんなら広告用のマンガのシーンを合成したり創作して作ってみたりとか。作家さんによって好き嫌いが出そうですが。


三菱電機×AI×マンガ@銀座ということで、変わった取組ですね。


こうした掘り下げは、止まらないですね。


これ、面白いですよね。つい見ちゃいます。AI時代のクリエイティブとは?ですね。それにしても、この担当者頑張ってますし、大金星ですよねw


これ、多分そうなんですよね。車がどんなに高性能になっても、でもずっと運転手は足りないみたいな。


良い文章なんです。AI過渡期の今だから、、みたいな気もします。
そして、課金しないと途中で止まるんですが、そもそもこの文章そのものが??みたいな気にもなりますw


今週のセール・キャンペーン・新人賞、取組等

紙の買い取りランキング。なかなか興味深い人気傾向でした。なるほどと。

こちらは、ランキング予想がプレゼントになってますね。


記事のみ紹介


告知関連

12/27 19時~ hon.jp企画です。
前からやろうやろうと話してた、まとめ人の年末まとめ配信です。

・出版業界ニュースまとめの古幡さん
・電子書籍ニュースまとめの鷹野さん
・メディアニュースまとめの大西さん
・マンガ業界Newsまとめの菊池

と、まとめ人4人を、西田御大がまるっとまとめるという年末総まとめです。だいぶ今年がまとまるんじゃないかなと思います。
皆さんも、まとまりに来てくださいませ。


こちらは2日後、12/29の21時半~で、こちらはまつもとあつしさんとやります。割とじっくり話せるかなと思います。


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主に週末に週1更新ペースで書いています。たまに別途特集を書きます。マガジンTwitterのフォロー、よろしくお願いします!

今年2023年11月24日~26日に、第4回IMARTというマンガ・アニメの国際カンファレンスを開催しました。

基調講演に鳥嶋和彦さんを迎え、マンガ・アニメの現場から22のセッションやピッチが行われました。

アーカイブ配信のチケット購入がこちらになります。


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インプレス社が『電子書籍ビジネス調査報告書2023』のWebtoonパートの執筆を担当させていただきました。

筆者個人へのお問い合わせなど、以下まで。


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