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【マンガ業界Newsまとめ】2023年に「世界が注目した日本人100」に諫山創、高橋陽一、尾田栄一郎 など|1/14-136

マンガ業界ニュースの週1まとめです。マンガ・アニメ業界向けイベントIMART(https://imart.tokyo/) を運営する筆者が、動きの早いマンガ業界・Webtoon界隈のニュースを出来る限り一か所に集め、マンガ業界の方が短時間で1週間分の情報をチェックできることを目指しています。

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『進撃の巨人』の原作者・諫山創は「アニメ界に忘れがたい足跡を残した」

先週のまとめで、森田崇さん&井上雄彦さんと2名が選出されたことをお伝えした、クーリエジャポンの2023年に「世界が注目した日本人100」ですが、新たに、『進撃の巨人』諫山創、『キャプテン翼』高橋陽一さん、『ワンピース』尾田栄一郎さんらも名を連ねました。

これで日本の漫画家からは5人が選出されたことになります。
先日、連載終了を宣言して話題になった『キャプテン翼』ですが、サウジアラビアなど中東ではアラビア語で『キャプテン・マジッド』と呼ばれ、アラブ人の日本観調査で、回答者の75%にもっとも好きなアニメとして挙げられたとのこと。


国内News

スクエニのマンガUP!内で、マンガアプリでダイレクトにアニメ配信をする施策です。アプリで漫画を読むようにアニメを見れちゃう動きでした。おお!って思いました。


通販事業、fantiaが好調なとらのあなですが、市川にあった物流センターを千葉県八千代市の、とらのあな新物流センター「プロロジスパーク八千代1」に移転したことが記事が出ています。

市川時代は複数階層で処理していたロジを、ワンフロアで運用可能なスペースを確保し、かつ、自動倉庫や最新のピッキング機器により、様々な効率化をおこなったとのこと。

昨年発表された売上が330億円とありますが、過去発表していた割合だとそのうち200億円近くが通販事業かとおよそ推測され、それだけの流通規模をさばく規模感を、新物流センターは持っているようです。


PixivがGLOBAL COMIC AWARDSを開始。
大手・新興出版・WebtoonSTUDIOなどと連携し、「世界のマンガ家の卵を、日本の大手マンガ出版社がバックアップ。」とうたっています。大きな座組で、広い範囲をターゲットとしていますね。


国内動画配信で、amazon、NetFlixに続く第3位に位置し、国内配信プラットフォーム1位の座にある U-NEXTの記事です。2023年で3位に躍り出たようですね。

U-NEXTはマンガにも進出しており、国内勢として動画配信と漫画の両方を抑える最大勢力として成長していく可能性が高そうです。


今年3月のAnimeJapanは過去最大規模とのこと。パブリックデイは東京ビッグサイトで3/23-24、ビジネスデイは、3/25-26で東京ドームシティで実施とのこと。


日本総研が、国内アニメ産業の現状をレポートして話題になりました。
「わが国のアニメ産業には、海外市場を活路として付加価値を大幅に増加させうるポテンシャルがある。」としつつ、「若年アニメーターの賃金は他産業よりも大幅に低く、人材の定着が進んでいない。」と指摘しています。


ブックオフは、古本流通の低迷の中、アパレル、トレカなどが前年より大きく業績を伸ばし、そうした成長中の新たなジャンルが全体の4割弱を占める規模感まで成長したとのこと。


今週のWebtoon新規参入・新たな動き

俺レベアニメ化が話題ですが、同じタイミングで「外科医エリーゼ」もアニメ化しています。個人的にWebtoon時代から追っていて、完結作品なので最後まで読みましたが、読みやすくすっきりした良い作品だと思います。ロウティーン以下の層に届くんじゃないかなと。


海外News

*: 外国語の記事も紹介しています。自動翻訳など活用ください。

タイトル訳:AI翻訳、問題はあるけど、読める。との意見。 タイトル訳:意見: 魔法使いの嫁の AI 翻訳は完璧ではありませんが、機能します

『魔法使いの嫁』では、海外配信にMantraのAI翻訳を使用するとして話題になっているようです。現状、問題も指摘されているようですが、「悪くもない」とのこと。色々課題もあると思いますが、ここは本当に頑張ってほしいところですね。


タイトル訳:Netflix エンゲージメントレポートに対するアニメ関係者の見解

NetFlixでアニメ見るユーザーは50%
総視聴時間の3.3%がアニメ
アニメ視聴者の20%が80%分観てるパレートが成立とのこと

昨年のクリエイターたちのストライキなど、様々な理由から、情報公開を開始したNetFlixですが、データ分析が少しずつされ始めていますね。


タイトル訳:Wattpad WEBTOON スタジオとスクリーン クイーンズランド州が開発パートナーシップのために再統合


タイトル訳:スクリーン・クイーンズランドとワットパッド・ウェブトゥーン・スタジオが脚本化イニシアチブのタイトルを発表

Wattpad WEBTOON スタジオは、脚本適応イニシアチブのためにオーストラリアの国営映画局である Screen Queensland と提携とのこと。この取組にあたり、Wattopad上での作品を題材にした、映像化への脚本家チームなど募集とのこと。オーストラリアの公営事業でWebtoonの映像化というところですかね。面白い動きです。


タイトル訳:ソロ レベリングのハンター ランキング システムの説明

タイトル通り、作品解説ですね。アニメでは、いきなりS級ハンターが出るところから倒置して開始しましたね。


韓国では、2023年の『すずめの戸締まり』『THE FIRST SLAM DUNK』『君たちはどう生きるか』など日本アニメ映画が好調で、この基礎は若い世代の支持のようですが、ちょうど2023年は韓国の映画産業がふるわなかったタイミングとも重なったとのこと。なるほど。


今週、まほ嫁と、NetFlixの記事を引用させていただきました。他にも、面白い切り口の記事の紹介がありました。


AI・画像生成関連

AI画像生成のはしり、Midjourneyの最新バージョンですが、このサンプルのクオリティはすごいですね。ボカシがなぜここに入ってるのかわかりませんがw


ワコムの広告に使われた生成AI画像について話題になりました。この記事を見ると、白黒は確たるものは無かったようですね。これは難しいですね。


記事中のPost(ツイート)を見て、これは確かにちょっとなぁと思いました。


現在の生成系AIにまつわる著作権や倫理的問題について、基盤モデルを含むすべての学習をブロックチェーン技術を用いて正当性を担保したオプトインのデータセットのみで行う生成系AIを提供し、コンテンツ・エコシステムのさらなる拡大のため、従来中心だった欧米・アジアに加え、中東・アフリカなども含めたグローバルな展開を目指す「アニメチェーン構想」を発表しました。

記事より

とのこと。アニメ制作現場の人手不足解消に、AIとブロックチェーンをとのことで、目指すところは良いのではと思いました。現場のヒアリングをしたとのことがありまして、実際どんな話を誰から聞いて、どう受け止めたのか知りたいところではありますね。

ひとつ前とふたつ前の記事で問題とされていることについて、こうした取組が効果を発揮すれば、確かに有効だなとは思いました。


AIに難しいのは「暗黙知」であるという記事です。
AIにとっては、プロ棋士を将棋で倒すより、箸で食事をするほうが難しいとのこと。

作品作りで言うと、粗筋とかプロットみたいなのは、意外性のあるものを出せるかもですが、キャラを細かく描いたり、読み手の「好き」のツボをおすとか、もともと痒くないところを痒く感じさせるみたいなところは、確かに難しそうですね。どうにかなっていくものなのか。


今週のセール・キャンペーン・新人賞、取組等

めちゃコミの年間ランキング、ユニークです。年間通しランキングとのことですが、TopはDMM系CLLENN作品で、とにかく上位は女性向け作品という特徴が色濃く出ていますね。


記事のみ紹介


告知関連

IMART2023委員のちゃんめいさんが文化放送でラジオを!


鷹野凌氏:新春講演会「2024年の電子出版はどうなる?」【第10回】

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主に週末に週1更新ペースで書いています。たまに別途特集を書きます。マガジンTwitterのフォロー、よろしくお願いします!

今年2023年11月24日~26日に、第4回IMARTというマンガ・アニメの国際カンファレンスを開催しました。
基調講演に鳥嶋和彦さんを迎え、マンガ・アニメの現場から22のセッションやピッチが行われました。

アーカイブ配信のチケット購入がこちらになります。

インプレス社『電子書籍ビジネス調査報告書2023』のWebtoonパートの執筆を担当させていただきました。

筆者個人へのお問い合わせなど、以下まで。


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