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【マンガ業界Newsまとめ】 世界初・NFTデジタル特典出版開始! など|9/23-019

マンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。堅い内容だからか反応がなかなかいただけなくて、SNSシェアや感想いただけると、とても嬉しいです!

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直接マンガのニュースではないですが「雑誌・書籍」の活性化施策としてのNFTということでご紹介です。電子書籍取次シェアNo1のメディアドゥ社と、紙の書籍取次第2位のトーハンによる取組で、扶桑社のSPAなどに「デジタル特典」として、主にアイドルなどのデジタル画像をNFT化し所有できる。というものです。

その点についての説明は以下のようにされています。

ユーザーが「NFTデジタル特典」を入手するには、出版物に添付されたカード上の16桁のギフトコードを自身のデバイスで読み込みます。これによりNFTが直接Webサイト上で発行され、自身が保有していることが証明可能なデジタルコンテンツを取得できます。

今回のケースでは、雑誌におけるグラビア的位置づけの画像をNFT化して、雑誌購入者が所有できるということですので、例えば青年漫画誌におけるグラビア部分や、マンガ誌掲載作品の特典画像、デジタルグッズ(NFTは物理的なアイテムにも適用できるとされています)などにおいて、この応用形は展開可能ということになるかと思います。

ひとまず試行というところかとは思いますが、今後これがどういった動きに繋がっていくかは注目して良いと思います。


ちょうどNFTの記事があったところで、NFTについてマンガを対象として説明記事です。端的に言うと「何かを所有しているということをデジタル的に証明できる」ことがNFTであり、画像などのデータそのものはコピー出来てしまうし、その著作権が丸々譲渡されるものでもない。という点が判りにくいところではあります。

将来が期待されるメタバース、現時点でイメージできる具体的なかたちとしてはVR空間や、攻殻機動隊で言う電脳空間など、周辺の状況を人物の認識とともにデジタル的に把握できるような状況となれば、いずれ価値が出てくるように考え、楽しみに待っていればよいというところでしょうか。

ここでは、既報の集英社による施策の他に、漫画家の東村アキコさん、たまきちひろさんなどが個人で作品をNFT化されているようです。


古巣のお話ですが、トキワ荘プロジェクトを運営するNEWVERYが京都にてマンガとアニメの同時制作をするようです。

地域を軸とした作品作りとして、マンガ部分をNEWVERYが、アニメ部分を宇田英男さん擁するノーヴォが担当するとんこと。原作が「わかさ生活」のものなんですね。どんな話なのかなぁ。楽しみです。


先日、小学館の作品での海外市場向けのライセンス契約を締結したLINK-U社が、今度は新潮社と同様の契約を結んだようです。

一言でいうと、アプリベンダーのビジネス領域の多様化が進み、出版各社もそれにこたえてる状況ですね。


WEBTOON大手のピッコマ、LINEマンガの両社が提供する『六本木クラス(邦名)』や『女神降臨』などの作品を、東所沢にあるKADOKAWA本社である、ところざわサクラタウンにて企画展示したファンイベントということのようです。

KADOKAWAとしても、WEBTOONについては先日積極的な展開を発表しましたが、これどちらかというと、キュレーターもいるサクラタウンとして、韓国マンガを展示するというもののようですね。

まだサクラタウンに訪れたことが無い方には、ちょうど良いきっかけのイベントかと思います。


Pixiv社によるマンガの自動着色技術の記事です。記事によると、全ての着色作業をAI化するというよりは、その工程の50%ほどをAIに任せ、作業時間を短縮するという狙いのようです。

最近は、翻訳、着色、縦カラー化など、制作工程におけるシステム化、マネジメント化が多く発表され、本マガジンでも多数紹介してまいりました。この仕組みというかニュースの面白いところは、AI化による自動着色は作業的には50%まで、つまり途中までしかやらないけど、その後を自分でやって作業を軽減してください。と、言い切っているところでしょうか。

実際、着色関係の仕事をしている業者さんでも、こうした半自動工程→手動仕上げをしている事例は既に存在しています。一般向けにそうしたツールが出ることは、それはそれでインパクトがあるのではないでしょうか。

内外にこうした取り組みが増えれば、WEBTOON対応や既存作品の輸出などにも貢献していけると考えられます。


非常に面白い記事でした。BL情報サイトちるちるは、中国BL事情など、こうしたビジネス的側面に寄った記事も多く寄稿されており、大変参考になります。

この記事では、端的に言うとちるちるユーザーはBLをどのサイトで読みますか?ということですね。その一位が「コミックシーモア」2位が「honto」ということのようです。

もともと女性ユーザーが多いと言われてるシーモアが、電子書籍市場全体のシェア1位であろうと目されるamazoのKindleより、BLジャンルにおいては利用者が多いということが数字で表れています。


マンガではなくVtuberの話題ですが、表現規制関連でも珍しい動きなので取り上げました。詳細は記事をと思いますが、珍しいのは動画やキャラに意見書で抗議したのも地方議員連、その抗議に対して抗議しているのも大田区議の荻野氏を中心とした議員連というところかと思います。

こうした動きは、相手の瑕疵を指摘しあう泥仕合になりがちなのですが、テーマそのものが重要な内容だと思いますので、しっかりした議論が行われれば良いなと考えました。

個人の感想としては、最初の警察へ意義を訴える際の内容が論理性に欠ける内容で、考え無しだなぁという風には思いました。もめごとの始まりは大抵、低い解像度で物事を捉え、事態を甘く見ているところから始まるものだと思います。

なお、抗議に対する公開質問状は以下の通りです。


ニュースと申しますか、ほぼ告知なのですが、9/26にNPO法人HON.jpにより電子マンガと海賊版の配信セッションがあります。配信後はアーカイブもされます。

まつもとあつしさんは、電子書籍の有力白書のひとつ『デジタルコンテンツ白書2021』のマンガパートを担当されています。そのあたりから、市況の状況などのお話が聞けるのではないかと考えております。おすすめです。

情報提供もしているので、なんなら途中で私も参加するかもしれません(笑

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