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シャ子ちゃん捕獲MISSION

1/26(木)、この日に備えて私は幾度もイメトレを重ねていました。
そう、今日は麗しのシャ子ちゃんが預かり先のスタッフ山下邸へ移動する日。
シャ子ちゃんを捕まえてキャリーバッグに入ってもらわなければならない日です。

保護猫修行中の私は、ラブコさんのサポートを受けながら 猫の保護から譲渡に関する様々なことを経験させていただいています。
その中でも、通院時や里親さん宅へのお届け等で必ずすることになる猫たちの捕獲。
人馴れした子であれば全く大した問題ではありませんが、そうではない猫となると全く別の作業と化すため準備と気合いが必要になります。

そして今回は若くて元気でまだ結構な人間嫌いなシャ子ちゃんがお相手。
いつもはあくまで代表のサポートという立場で捕まえ方を見ながら勉強したり、試みるも上手くいかずに結局やってもらうことが多かったので、今回は私主体で捕獲を頑張るという任務に大緊張をしていたのでした。
とはいえ、不慣れな私を気遣った代表が途中段階までは一緒にやってくれるとのことで、朝の業務など諸々を終わらせた後に二人で捕獲に望む予定でした。

……が、この時は引っ越し準備の真っ只中。
気付くと代表は引っ越しに関する確認事項でバタバタしており、私の脳内ではなんとなく一抹の不安が。
予感していた、言われませんようにと願っていた言葉は容赦なくやって来ました笑

代表「ゆいちゃん、一人で出来るよね!」
私「え!!!途中までやってくれるのは……」

代表がゆっくり首を振りながら「やらない」と言ったのを見て、私は足取り重〜〜〜くシャ子ちゃんのいる部屋に向かったのでした。


人馴れしていない猫を素手で捕まえることは下手したら大怪我の危険があるし、猫もより怖がらせてしまうのでオススメしません。
以前インスタライブでも、いつもシャ子のような子をどのように捕まえているのか?というご質問を頂いたこともあり、私がラブコさんで学んだ今回の捕獲方法をご紹介したいと思います。

必要なもの
・大判タオル2枚
・洗濯ネット
・細長くて頑丈な棒(ラブコでは歯ブラシ棒を使用)
・必要に応じて革手袋など

紹介と言ってもやることは簡単。
猫全体タオルを被せ、タオルごと洗濯ネットに入れてチャックを閉める。
最後に少し開けたチャックからタオルを引き抜き、キャリーに入れて完了!こう書くとこれだけなのですが、この日私がシャ子の身体をやっとの思いで3分の2、ネットに入れるだけで40分ほどかかってしまいました(泣)

部屋にフリーの状態だと逃げるのを追いかけることがまず大変になってしまうので、シャ子には予めケージに入ってもらっていました。
まずはタオルで覆うところからですが、既にシャ子ちゃんはこの状態。

懐かしきポーズ


素手でタオルをかけようとすると容赦なく鋭いパンチが飛んで来ますので、ここで細長い棒の登場です。ある程度距離を取りつつ、棒に攻撃の的になってもらい隙を見てタオルを被せます。(余裕が無さすぎて一枚も写真を撮れなかったため、再現画像で失礼します)

ケージにいてもステップの上下に逃げるので、被せるタイミングも難しかった……


基本的にはタオルで頭(顔)を覆って視界を遮断すると大人しく固まってくれる子がほとんどなのですが、シャ子はタオルの中でもモゾモゾ動いてすぐ顔が出てしまいます。
なのでこういう場合は簡単に顔が出ないように、棒を使いながらシャ子ちゃんにタオルを噛ませていきます。細長い棒、大活躍!

頭は特に苦しくない程度にしっかりと包みます


全体をタオルで包み動きが止まったのを確認したら、頭からネットに入れていきます。
猫の興奮状態にもよりますが、今回はネットも棒を使って少しずつ入れていきました。

入れるというより差し込んでいくイメージ
顔が完全に入っていれば、お尻は手で優しく押してあげてOKです

全て入ったら、ネットのチャックを手繰り寄せてまとめます。
なかなか全部身体を入れられない、という時は、チャック部分を手繰り寄せる際にそのままくるんと猫をひっくり返して持ち上げながら入れてしまいます。
少しだけ豪快技ですが、猫にとっては痛いとかはなくハンモックのような感じかな?と思います。

隙間からうっかり出ないように、閉めるまでは緊張!


そしてチャックを少しだけ開けて、タオルだけを引っ張り出します。
ネットのみの状態で頭が出ていると逃げようと暴れてしまう子もいるので、タオルを引っ張り出しつつもう一枚のタオルをネットの上から被せてあげると良いです。
流石のシャ子ちゃんも、ネット+タオルで包むと怒りつつも爪切りまでさせてくれました。(爪切りは2人がかりで行いました)

視界を隠しつつタオルを引き抜きます

移動が必要な場合はタオルを被せたままキャリーまで抱えて行き、頭から入ってもらいます。
頭が入ると大体は自分から中に入ってい来ますが、固まっている場合は少しお尻を押して促してあげるとすんなりいくと思います。

しっかり扉を閉めて、完了です!

代役お疲れ様でした


初め革手袋を装備していましたが、いかんせん頑丈なため手の感覚が分かりづらく、私は怪我覚悟で途中から外してしまいました。


長くなってしまいましたが、ラブコではこのようにして捕獲を行なっています。

最後は手こずる私を見かねた代表の一押しで、無事にシャ子ちゃんをキャリーに移動させることが出来ました。
この時の安堵と達成感は今後の自分の大きな糧になる気がします。
あんなに小さいシャ子ちゃん相手に大袈裟だなあと自分でも思うのですが、猫も捕まえられるのは怖いし命懸け。本気で向かってくる姿はやっぱり怖いです!!
ですが、ヒーヒー言いながらシャ子と対峙している内に一番怖いのはシャ子なんだということがひしひしと伝わってきて……人間がこんなに怖がっている場合ではない、と強く思ったことが自分で印象的でした。
これ以上長くシャ子を怖がらせてはいけない!と途中からは無言&職人ばりの真剣な顔で頑張りましたが、時間がかかりすぎてしまったことに反省。
シャ子ちゃん、人間が未熟でごめんよ。

今回学んだ一番大切なことは、猫と接する時に怖がらないこと!!猫にも感情が伝わるとはよく言いますが、それを心から実感しました。(シャ子ちゃん、怖がる私を完全にナメきっていた)
ビビりな私にはそれが一番難しいのですが、保護猫修行はまだまだこれからということで、今後も頑張りたいと思います!

大変に長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!!

捕獲についてはご紹介した方法の限りではもちろん無いのだと思いますが、何か少しでも参考になれば幸いです。

スタッフ ゆい





よろしければラブコCATSにギャラをお支払いいただけると、猫たちが喜びます!