保護猫の男爵の頭にできた腫瘍のこと

ラブコで一番元気な猫、と言っていいかもしれない。

それが男爵。だんちゃんと呼んでいます。
昨年の10月に海老名市の135頭（正確には144頭）多頭飼育崩壊の現場からレスキューされた子で、伯爵という猫と一緒にやってきました（その時の記事はこちら）。

ラブコにやってきたばかりの頃は、人に慣れていないのはもちろんですが、首根っこのところに噛まれた後もあり、体はガリガリ。そして不安からか昼夜問わず鳴きまくっていました。

最近ではすっかりラブコの環境にも慣れ、当初は一緒にやってきた伯爵のことが嫌いで一緒の部屋でフリーにできない状態だったのに、今ではすっかり仲良しとなり、他の猫たちとも仲良くなりご機嫌です。
ダンちゃんはとにかくおもちゃが大好きで、おもちゃをふると走ってやってきてすごいジャンプを見せてくれたり、誰も相手にしてくれない時も男爵と伯爵だけはかまってくれています。

そんなダンちゃんの頭にコブのようなものができているのを最近になって発見。最初は静電気で毛が逆立っているのかと思いきや、触ってみたら固いし結構大きい。やってきた時はこんなのなかったのに。

ちょうど他の猫で通院の予定があったので、ダンちゃんもついでに連れて行って診てもらうことに。いつも激しく遊んでるからどこかに頭ぶつけちゃったかな、なんて軽い気持ちでいたのですが、診察してもらうと先生がコブ、っていうレベルじゃないので細胞を採ってみましょう、ということになりました。注射器で試みるも、硬くて組織が全然採れず。。コブじゃないなら考えたくないけど腫瘍？でも良性かもしれないし、と思いながらとりあえず次の週に腫瘍の専門の先生が来る日があるというので予約を入れました。

細胞を採取して病理に出すことになっていたのですが、注射器では無理だったので、ちゃんと麻酔をかけて切開しないといけなくなり、前の日から点滴を流してコンディションを整えて検査することになりました。


それから1週間後、病理の検査結果は「繊維肉腫」というものでした。この腫瘍はたちが悪くて、浸潤性が高く、再発を何度も繰り返しやすいそうで。
オペするにも、マージンを広めに取らないといけないらしいのですが、頭にできていることを考えると取り切るのはほぼ不可能。仮にオペしたとしても、その後放射線治療も必要で、猫だから毎回全身麻酔をかけないといけません。。。そこまでやっても根治は難しいそうで、、、。
もし本当に繊維肉腫であれば、余命は3ヶ月から半年だそうです。

でもダンちゃんは元気も食欲もあって、とても病気のように思えない。できる治療があるとしたら緩和ケアだそうですが、今現在は緩和ケアも何も誰よりも元気なくらいなんですけど、、、って。
ただ、一つ小さな可能性があるとしたら、検査のために一部とっただけなのに、コブがすっごく小さくなったんです。硬かったコブが少し柔らかくなってる。そういったケースは腫瘍の専門医の獣医さんも経験したことがないそうで、もしかしたら病理検査が間違ってるってこともあるんじゃない？と聞いてみると、可能性は高くはないけれど、他の検査機関で再検査してみても良いかもしれないということで、今はその結果を待っている状態です。


ダンちゃんに何がしてあげられるかな。
毎日楽しそうなダンちゃん。

今まで地獄のような場所にいて、やっとこれからという時に悪性腫瘍だなんて。。。
今のところ、症状は全くないし、本当に元気なんです。だから全然実感がわかないけれど、これから少しずつ、弱っていってしまうのかな。。。後からになって「あれは何だったんだろうね」って笑い話になるかもしれない、そうなって欲しい。

病院で先生との相談を終えて帰る途中、色々考えてたら高速の出口を危うくミスりそうになるわ、右折の場所間違えるわ、車庫入れ失敗するわで頭が全然回ってない・・・。いつも車ぶつける時って大体猫になんかあった時。ちゃんとしてるつもりでも動揺してるんだなとなんか変に客観的に自分を分析したりして。。。

まだ病理の再検査が戻ってきてないし、これからのことははっきり決まったわけじゃないけどinstagramのライブでダンちゃんのことを話していたので、心配してくれている方が多いと思い、とりあえず今の状況をご報告させていただきました。

そうそう、できることは多くはないけれど、Dフラクションというサプリメントをあげることにしました。サプリメントだから気休めにしかならないかもしれないけれど、昔、病気の子の免疫をあげるために使っていたのを思い出したのです。30mlで一万円近くするんですが、オペもしてあげられないし、少しでも進行を遅らせられたら良いなと。

あと、ふざけてるって怒られるかもしれないけれど、ダンちゃんのコブが悪さしませんように、という願いをこめて、コブボールなるものを作ることにしました。猫のおもちゃです。蹴飛ばしたり、噛み付いたりして遊べるようなおもちゃ。ダンちゃんの健康祈願。

でもでも、本当に元気だし、まだ希望は捨てていません。希望も捨てていないけど、同時に覚悟もしている、という感じ。ダンちゃんが楽しく幸せでいてくれること。これを一番に考えようと思っています。

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