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ヨーロッパ放浪記04

スマホのない25年ほど前、4か月かけてヨーロッパを一人旅で放浪しました。これはその時の記録。


the fourth day グラスゴー
朝はちゃんと目が覚める。旅に出て一週間弱、今のところ目覚まし時計のお世話にはなっていない。
朝食後、昨晩一緒に飲んだドイツ人の女の子に別れを告げる。たった一日だったけど、こちらに来て初めてのお友達だったのでちょっとさみしい。彼女はこれから一人で登山、コンパス片手にかっこよかった。私も日本に帰ったらコンパス、買おうと思う。
これからはイギリスを北上し、スカイ島へ向かう。そのスカイ島であるお宅を訪ね、約束のお手紙を渡すことになっている。自宅近所にイギリスより留学にきている学生さんが住んでおり、その親御さんへ挨拶に行く約束をしていた。本日は途中にあるグラスゴーまで移動する。
とりあえず、ユースのシャトルバスで最寄りの駅まで行く。途中同じく日本人の女性一人旅に会う。彼女は私がこれから目指すグラスゴーからの帰り、と言っていたので色々と情報をもらった。デザインの勉強をしているのでマッキントッシュデザインギャラリーは必見と言う。時間があったら行こうと思った。
駅についたが、次の列車まで時間がある。なんとなく暇を持て余し、ベンチに腰掛け人間ウォッチング。すると同じく時間をつぶしている様子の韓国人カップルがいらっしゃったので声をかけてみた。結婚前に二人でのんびりイギリスを旅しているらしい。彼女が東京外大を出ているので日本語が上手でコミュニケーションが楽でした。彼らの目指すところはエジンバラ。私はグラスゴー。方向が一緒なので途中まで一緒にすごした。
目的の列車に無事乗車し、グラスゴーまでは2時間ほど。途中で韓国人カップルは下車し、一人になる。そして、ただただ車窓を眺める。イギリスは駅の区間がとっても長く、うとうとしながらぼーっと過ごす。すると車窓がだんだんと街の雰囲気になってくる。湖水地方いう田舎街でのんびり過ごしていたので都会の風景が刺激的。田舎もよいけど都会も楽しそうでわくわくしてくる。
グラスゴーの駅に到着後、今日のお宿について考える。もちろん予約はしていない。とりあえず近くのユースホステルへ電話をしてみると案の定満員。相部屋もいいけど、ゆっくり一人で部屋を独占したいな、と思う。手っ取り早く案内所でホテルを紹介してもらうことにしました。案内所は駅から歩いて5分ほどのところにあり、人影まばらだったせいか随分と親切に対応してもらいました。20~40£という私のリクエストにあうホテルを紹介して予約してくれた。
案内所のお兄さん曰く、ここから歩いていけるというので、タクシー代をケチり、重い荷物をもって歩く。ずっとドミトリーだったのと始まったばかりの旅の疲れを考えて、今日は奮発してホテルに宿泊だ。のんびりするぞ、と言い聞かせながら頑張って歩きにくい石畳の道を歩く。
ついたホテルで、久しぶりにシャワーじゃなくバスタブにつかってのんびりくつろぐ。休憩したところで街を散策し、買い出しに近くのスーパーへ立ち寄る。スーパーは食品の種類が豊富で見てるだけで楽しい。ご飯ものが食べたくなったのでSUSHIを購入。
ここグラスゴーはイギリス第二の都市という。それなりに都会だけど、そんなに人通りがあるわけではない。日本は人口が密集しているものだと感じました。イギリスの方が日本に来ると、どこも人であふれかえってるのでびっくりするんだろうな、と勝手に想像する。ホテルに戻り、改めてじっくりと部屋からの眺めを楽しむ。10階にある部屋の窓からはグラスゴーの町がみわたせ、彼方には町が終わり緑が広がっている、そんな風景がきれい。

デジカメがなかった当時、旅の記録はフィルムカメラ。フィルム代をけちり、一日10枚しか写真は撮らない、と決めていたので食事の写真なんて滅多にとることはなかったんだけど。「SUSHI」が衝撃的で思わず撮影した食べ物の写真。
街のかなたに広がっている緑が美しい。
町中にある建物も目新しく映り思わずパシャリ。人なのかサルなのか判別不明な装飾になぜか見惚れる。

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