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釣鐘まんじゅう

私は、北海道出身です。
何を今さらな話ですね。

実は、父は北海道に生まれた人ではなく、大阪の人でした。
コテコテ、とまでは言いませんが、家での父の発言は、ほぼほぼ大阪弁でした。

「そんなん言うたらあかんで」
とかよく言われたなぁ。
「ワシのこと、ナメたらあかん。天王寺の虎と呼ばれた男やで」
とか、ウソか本当かわからないようなことをよく言ってた(笑) 今思えば、冗談でも我が子に言うべきではない気がする(笑)

その名の通り、父は、天王寺の駅前商店街に実家がありました。札幌から遠かったので、子どもの頃も数年に1回ぐらいしかおじいちゃんおばあちゃんに会えませんでしたが、とにかく、街のど真ん中。札幌しか知らない私にとっては、大阪は大都会でした。

その数えるほどの大阪旅行の時に、父は行きつけのお店にあちこち連れて行ってくれました。餃子の美味しい店や、子どもの頃から行っていた銭湯。キャラの濃い大阪のおっちゃんおばちゃんに、強制的に放りこまれる感じでしたが、まぁ、子どもなりにドキドキしながらも、楽しんでいました。

その行きつけのうちの一つ。
四天王寺の目の前にある、釣鐘屋。

釣鐘の形をしたカステラ生地の中に、あんこが詰まっている『釣鐘まんじゅう』が有名なお店。

子どもの頃、あんこが苦手だった私は、釣鐘カステラを自分のお土産に買ってもらうのが楽しみでした。他に、お煎餅もあったと思います。

店先で、作っている様子をガラス越しに見られるのも楽しくて、行くのが楽しみでした。

あの頃は、あべのハルカスなんてものはなかったので、今度大阪に行く機会ができたら、釣鐘屋とあべのハルカス、セットで行こうと思っています。

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