中核市ってなんですか??
『中核市』というワードが所沢市長選挙で飛び交っている。
ちょっと調べてみようと思います。
概要
政令指定都市が処理することができる事務のうち、都道府県がその区域にわたり
一体的に処理することが中核市が処理することに比して効率的な事務を除き、
中核市に対して移譲するものである。
要件
人口20万以上
手続
政令で指定
総務大臣は、中核市の指定に係る政令の立案をしようとするときは、市からの申し出に基づき、これを行う。
ただし、市は、あらかじめ、市の議会の議決を経て、都道府県の同意(都道府県の議会の議決)を得なければならない。
保健衛生に関する事務
保健所の設置
飲食店営業等の許可
温泉の利用許可
旅館業・公衆浴場の経営許可
福祉に関する事務
保育所の設置の認可、監督
養護老人ホームの設置の認可、監督
介護サービス事業者の指定
身体障害者手帳の交付
教育に関する事務
県費負担教職員の研修
環境に関する事務
一般廃棄物処理施設、
産業廃棄物処理施設の設置の許可ばい煙発生施設の設置の届出の受理
まちづくりに関する事務
屋外広告物の条例による設置制限
サービス付き高齢者向け住宅事業の登録
政令指定都市まで行かないが、
国や県が行う行政の1部が市の権限で出来るようになる。
メリット ・ デメリット
中核都市のメリットはなんだろう??
よく言われているところで下記の5つが言われている。
【1】 きめ細やかな市民サービスの提供
【2】 行政サービスの効率化
【3】 地域の特性を生かしたまちづくりの推進
【4】 都市の活性化
【5】 総合的な行政運営能力の向上
中核都市デメリットはなんだろう??
【1】 専門家などの確保と育成、および人件費、
【2】 条例、規則のなどの整備 (条例は17本必要)
【3】 付属機関の設置、
【4】 保健所の維持管理
【5】 児童相談所の設置の検討
中核市になると2000ほどの事業が市に委譲されてきます。
中核市になるには素地をしっかり作り、業務がパンクしないように準備をし
行政サービスの質の低下起こらないようにしなければならない事が大前提。
一見、サービス向上するならいいじゃないか?と思われがちだか
市には限られた予算があるのできちんと準備をした上、かつ人口の増加による税収の見込みがないと中核市になった事で財政が破綻して、行政サービスが受けられなく可能性もある。
具体的に言えば各種手当が打ち切られ、市民個人の支出が増える可能性が大きい
要はしっかり人口と環境を整備に時間がかかり
リソース不足で中核市にしたら赤字になりやすく、
市民に大きく皺寄せが来る。
さらに大きな問題として二重行政問題がある、
別々の機関が同じ業務を行うため、税金の無駄遣いになるだけでなく事故発生時の責任の所在が曖昧になるなどの問題も起きえる。
特に子供にまつわる学校の問題などは、度々ニュースになっている
責任の押し付け合いが起こり易く深刻。
子供に優しい行政から離れていく。
しっかり県と連携取れていれば無理に中核市にする必要はないとも言える。
現在の所沢では国、県、市とのバランスが良い状態と言える。所沢駅周辺開発、サクラタウン、角川誘致、交差点の大幅リニューアルなどは、まさにその象徴ともいえる。
今、中核市を目指したら各候補者が言っている給食無償化や子ども医療費無料などの実現は無理だろう。
インフラにお金が回らない可能性も高い。
無理矢理に中核市を目指せば借金が膨らみ市民に皺寄せがくる。
中核市を目指すのであれば、きちんとした筋道を通り、年月をかけた成長戦略を市議会と共に市民や行政業務に負担させないで目指す道を提示してもらいたい。
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