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ネコクインテット「The Cat」毎週ショートショートnote

「来たよ、メンバー募集の応募者」
俺は売れないオルガン奏者、バンドをいくつも渡り歩いたが自分のジャズをいつも探してた。
そんなある日にマネージャーが連れてきたの5匹の猫、全部黒猫。一部白い足や白い耳のある奴はいるが。

「冗談だろ」

「若いの、それは俺達の音を聞いてから言えにゃ」
ネコトークで変換した声が言った。
「あんたはジャズが人間のものだと思ってるようにゃが、俺達は路地裏の片隅で生きてきたんだ。裕福に3度飯を食いながらのお前とは違うにゃ」

けっ、ならなんかやってみろ

猫たちは尻尾でカウントを取る
俺は耳と目を疑った
ドラム猫は尻尾と猫パンチでリズムを、もう一匹がバスドラとハイハットのペダルを踏む。
ベースは4本の脚で押さえ尻尾で弦をはじく。
ピアノは肉球を軽快にかつ慎重にタップを踏むように鍵盤上で踊る。
最後の一匹は3オクターブ以上の鳴きでメロディを泣く。

マジ震えた。

俺はオルガンを鍵盤猫に譲ってギターに

そしてこの名盤が生まれた。

完 410文字

ザ・キャットThe Cat~ジミー・スミス JIMMY SMITH



たらはかにさんの毎週ショートショートの企画今週のお題
「ネコクインテット」
音楽は得意分野であるので音楽絡みはとりあえず1作先行発表しました。
ジミー・スミスはジャズオルガンの第一人者。中でもこのTheCatは大ヒットしました。多分耳にしたことある方は多いと思います。私の年代以降はちょっと厳しいかもしれません。でもJAZZ好きの方ならだれでも知ってる名盤です。

今週も表2本裏1本は書きたい。







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