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世界はここにある

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初めての長編小説に挑戦中です。 週1~2回UPしています。 ある日謎の子供の集団に遭遇した高山英人。そこから彼は世界の裏側を知ることになり、そして自分自身が密接に関わっていること…
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#連載長編小説

世界はここにある①

 仕事の帰りにいつも通り抜ける公園がある。 広めの敷地に大きな桜が数本あり芝や花壇の手入…

世界はここにある㊹  第三部 

「フランツ? フランツ・シュナイター博士が私を呼んでいると?」 「はい、ドクター・タカヤ…

世界はここにある㊺  第三部 

 高山尚人がベラギー王国に保護されてから1年が過ぎようとしていた。彼はナオの行方をフラン…

世界はここにある㊼  第三部 

 1918年から1921年頃、今から100年ほど前に大流行したインフルエンザ、所謂『スペイン風邪』…

世界はここにある㊽  第三部 

 ロセリスト邸の一室でナオはじっと主が来るのを待っていた。 彼が来ればソファには座らず、…

世界はここにある㊾  第三部 

 ポール・ヴュータンはロイ王子のクローン『ヤン』を世間から隔離していた。ヤンは問題なく成…

世界はここにある㊿  第三部 

 ロセリストが手配したプライベートジェットはあと2時間ほどで羽田に着く予定だ。到着は日本時間で夜の10時を回る。彼女に日本での記憶はほとんどない。早くに高山に連れられアメリカに来た。いかにナオの頭脳が常人を超越しているとしても、赤子の時の記憶を鮮明に思い出すほど彼女の頭脳は完成されていない。しかし高山教授の顔や誰だかわからない女性の笑顔はな印象にある。空気の匂い、アメリカとは違う街並みや色彩。それは記憶というよりもデータベースから見た日本の情報に彼女が感覚として結び付けた故郷

世界はここにある51  第三部

 高山はフランツの私邸に車を乗り入れた。ゲートでのチェックはいつもより厳しい感があった。…

世界はここにある52  第三部

  瞼をあけ、僕は明るすぎる照明に目を慣らすのに随分と苦労した。見覚えのある部屋の一室。…

世界はここにある53  第三部

 彼女の強い決意を聞いていた。ただ聞いているだけだった。僕は何をすべきなのか。僕にできる…

世界はここにある54  完結篇(上)

 クリス米大統領の執務机の電話が鳴る。彼女は電話に応答したあと、執務室を出た。補佐官と国…

世界はここにある56  完結篇(下1)

 アラートにより着陸が遅れたものの、サツキと父が乗る機は無事にビジネスジェットの専用ター…

世界はここにある57  最終話

「私にそれ以上近づかないで」  官邸の群衆の先頭に立つナオは彼女を拘束しようとする警察官…