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娘が裏方になる日

まさかそんな日がくるとはね。
珍しくお笑い見に行きたいって言うから、主催ライブに連れて行った。娘的には、まさか母が主催するライブだとは思わなかっただろうね。肝心なことは何にも言わなかったから。
一緒に行って、開場時間まで座って読書でもさせておくつもりだったんだけど、なんかめっちゃ手伝う気マンマンの娘。
サンパチマイクやら、音響、照明に興味津々。そりゃ普通の中学生は初めて見る光景だからね。

私は昔からかなり我が強い。悩まない、迷わない、ポジティブ。これは子どもを産んで母になっても変わらず。高校生になるまではスマホを持たせない、小学生の間は塾に通わせない、手持ち無沙汰になってもスマホで暇つぶしさせない。
スマホはわかると思うけど、塾に通わせないって一体どう言うこと?と思ったそこのあなた。
別に何の科学的な根拠はないんだけど、小学生の間は自分の興味の赴くままに好きなことをやってもらいたくて。まだ自我が固まり切ってないうちに、自分がどんなやつなのか知って欲しくて。勉強、勉強になってしまうと、大事なことを見落としてしまう気がするのよね。
それが良かったのか悪かったのか、娘はめちゃくちゃ読書をする。国語嫌いなのに、本ばかり読んでる。娘の求めに応じて本を買い与えていたら、破産するってぐらい本を読む。なので最近は図書館に行かせることにしている。
ディズニーの乗り物を待ってる間も本を読んでいる。私は鬼なので、テーマパークにゲーム機を持って行くことを禁止している。行列のすぐ近くに、スマホやらSwitchやらに興じている同世代がいるのに、一心不乱に本を読んでいる娘。なんかガリ勉みたい…。

ライブのときも客席に座ってライブを見るのは嫌だと言い出した。手伝いたいんだと。
ちゃっかり台本持って、注意事項メモしていた。
「お母さん、明転ってなに?」
「暗転は?板付は?」
娘にお笑いの用語教える日がくるとは。教えたことをしっかりメモしている。
途中からなぜか私に敬語で、
「りかてぃんガフさんのイスはどれ使ったらいいですか?」
とか言い出した。お母さんがそんな偉そうに見えたのか?にしても出演者をさん付けして偉い。しっかりしてるなぁ。親の教育が行き届いてる。

帰ってきて
「また手伝いしたい?」
って聞いたら無言で頷いた。
スタッフの確保は大事だからね。1人でも多く確保するにこしたことはない。
あとは学校以外にも色んな世界があるってことを実感してくれたらいいかな。万が一学校で何かあっても、生き方なんてたくさんあるんだ、ということを学んでもらいたいなぁ。
そのうち
「お母さんの企画面白くないんだけど。」
とか言われてしまうかもしれないけどね。

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