中国駐在員の帰任問題

皆さんこんばんは。

業績不振や優秀な人財の離職により精神的に追い込まれている中国ぼっち赴任のオイラ。今日は駐在員としての悩みごとをシェアしたいと思います。帰任問題です。

駐在期間ってどのくらい?

サラリーマンとして中国に派遣されている以上、いつか必ず日本に帰任する日が来ると思います。周りを観察していると、健康問題や家庭問題で仕事どころではない人は1年。役に立たないと現地上司から判断された人は2年以内。多くの企業では3年〜5年、後任が見つからない人や中国人との結婚など現地人化した人が6年以上といったイメージです。10年とか20年とかの猛者もいますが、多くは人格者です。昔の漫画で言えば男塾の江田島平八。

従業員からしたら目の上のたん瘤

従業員からしたらどうでしょう。3年周期でやってきた日本人が何故か自分の上司になる。偉そうに講釈たれる割には、中国語も話せないし、仕事や取引先も教えなければいけない。こいつらがやってくるせいで自分には昇進の道が見えない…。こんな従業員も多いのではないでしょうか?

コロナとテクノロジーで潮目が変わった

さてこのような日系企業の駐在員ですが、潮目が変わりつつあると思います。原因の一つはコロナです。コロナのせいで、大量の日本人が帰任したと聞きます。私のいる都市でも、かつてはたくさんあった日本料理屋や日式KTVが需要減から淘汰されてめっきり減ったそうです。さらに、テクノロジーの進展で簡単に遠隔地からビデオ会議ができる時代になりました。ですので、帰任者の後任はアサインされず、現地人に会社運営を任せて日本から統治すれば良いんじゃないか。そんな企業が増えていると思います。企業からすれば、本当に優秀でビジネスを大きくできる人財ならいざ知らず、管理のための人財なんて金かかりすぎて置いておきたくないはずです。

多分来年は帰任…。後任もない…。

なぜこんなことを書くのかというと、私も駐在3年目になりまして、来年は高確率で中国にいないからです。出向元の上司は何やりたいか考えておけって言ってるし…。後任も用意してくれない模様。日本よりも裁量が大きく、収入もやりがいもあるポジションなので、もっと長くいたいという気持ちと私のポジションを現地人に譲った方が長い目でみて良い結果をもたらすのではないかという気持ちが揺れ動きます。

本当に日本人がいなくて大丈夫だろうか…。

中国人からすれば、日本人の上司なんていない方が良いと思いますし、現実的には日本人が帰任することで部長職などのポジションが空くのは喜ばしいことだと思います。ですが、日系企業が得意先の大部分を占める我が社で、本当に彼らだけにしてしまって良いのだろうか…。顧客離れが起きないか…。それが私の悩みです。お客様のキーマンが日本人だと、どうしても日本人と会話した方が安心感がありますもんね。今日もそうだったなぁ…。

ここは発想を変えてみる必要がある

待てよ。待てよ。もっと彼らを信じるべきではないだろうか。振り返ってみると、私が赴任してから、部下だけで頑張って開拓してきたお客様やプロジェクトが沢山あるじゃないか!日系企業ですら、日本人が介在しない新規取引も生まれてるじゃないか!ぼっち赴任の私の頑張りには限界がある。彼らだけで会社を運営できるよう、機会を与えて経験させて励ますのが僕の仕事だよなぁ。そうだよなぁ。日系企業の顧客離れが起きたとしても、中華系企業を彼ら自身が開拓できるように仕向けることが僕の仕事。後任来ないし、今から準備しよう。そうしよう。

以上、1年先の憂いに今から備えているオイラでした。色々心配して準備するなんてなんとも日本人らしい。読んでくださった皆様、ありがとうございました。


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