深呼吸しよう

舞台の上の人が、いつまでも元気に舞台に立ってくれれば、その先のファンの人、客席まで元気になり、社会は元気になる。
と、エンタメの力を信じて、だからこそ、
【舞台人専門整体師】になろう、と決めた私にとって、宝塚の悲しいニュースは、想像以上のダメージです。多分多くの人にとってそうだけど。

もちろん、芸能人の方の時も、共演者の中に知り合いが複数いましたので、凄く衝撃でしたが、私の色々は【宝塚】を好きになったところから始まっているので、、、こんな距離感の私ですらこうなのだから、生徒さんや生徒さんのご家族、先生方や関係者の方々のことを想うと…本当に苦しくなります。

宝塚ファンは多いですから、みんな同じだと思いますが、コロナで中止も本当に辛かったけど、それ以上の苦しみが伴いますね…。

とにかく、気付いたら深呼吸をしています。
とても大切なこと。

この仕事をしていると、【噂】を信じる事が出来なくなります。宝塚に限らず、どの世界にいる方々も、心の内を話してくださる事の多い職業だからです。

例えば、
ある現場にいたAさんとBさんとの間に、何かトラブルがあったとします。
たまたまAさんからとBさんから、それぞれにその時のお話を聞く事があります。ご本人たちにとっては大きな出来事だからその話題が出るのでしょう。

その時点で、両方から聞く【事実】が全然食い違っている事があります。
それぞれの言い分を聞いていると、
あー、どっちの言い分も、【正しい】な、という気がしてくる。もちろん、私個人の意見として、どちらかの捉え方が、そういう意味じゃなかったのに違うように捉えて傷ついたんだなーって思ったりすることもあるんですが、でもそこで、私が私の意見を言ったりもしないし、ましてや、それを私の判断で【正す】ような事もしません(というか出来ません)

人の話を聞く時に【ジャッジをしない】と決めて聞くようにしています。

そこに、そのAさんとBさんのトラブルをみていた、CさんとDさんからも話を聞く事があるんです。そしたらね、もう、別の物語みたいに違うんですよ。CさんにはCさんの考えや感情、DさんにはDさんの価値観を通して見ていて、更にそこに、自分の感情を乗せて人に伝え、受け取る側もまた、その時、AさんBさん、どちらか寄りで見ていたら、話は違って来ますし、精神状態や、理解能力、想像、など様々なので、もうそれは、絶対に【そのまんま】の話ではないのです。

どれも【事実】
だけど【本当のこと】は、わからない。

同じリンゴをみて、
形を見る人もいれば、色を見る人もいる。
リンゴについて詳しい人は産地や今年の出来具合なんかを考える人もいる。そのリンゴに携わった農家の方へ想いを馳せる人もいる。
味を想像しながら、そのリンゴについて話す人もいる。

みんなそれぞれにとって嘘ではなく、真実をみて、真実を伝えているのです。

だから、もうその場にいなかった人たちの話は、1部分の真実しかみえていないはずなのです。
むしろ、ほぼ見えてないに等しいんじゃないかな、というくらいに思っているといいのかな、と思いながら、毎度、目の前の人の話を、新しい気持ちで聞くようにしています。

人が命を落としてしまった。

それは事実です。
だけど、その本当の理由は、きっとご家族にだってわからないはず。

舞台人専門整体師として、必要なこと。
それは、なるべくニュートラルに。
その時目の前の方の本当に伝えたいことに集中し、それを良い悪いとジャッジをしないで、その方の心身にどう影響しているか?を考えながら、施術を進めること。それはとても大切なことだと思っています。

今から、訪問施術に行って来ます。




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