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採用広報も結局は「基本が大事」って話

こんにちは。2020年にライフスタイルの変化を機に、某IT企業の採用マーケターからフリーランス人事に転身したおらぶです。

採用マーケティング・採用広報・ダイレクトリクルーティングなどの採用周りのご支援を中心に、常時7社ほどのご支援をしています。2021年もジェットコースターのような1年でした。

この記事は「採用広報 Advent Calendar 2021」5日目の記事です。お仲間に入れてもらえて感無量です……!@Tetsuya Ito さんお誘いありがとう💕

今回は1年のフリーランス活動を通じて「やっぱり大事!」と感じた採用広報の基本をまとめたいと思います。

<こんな人に読んでもらえたら嬉しい>
・急に採用広報を担当することになった方
・採用広報の壁にぶつかっている方
・採用広報に興味がある方

お付き合いいただけると嬉しいです 🌸🌸

そもそも採用広報とは?

採用広報とは「自社が求めている人材を採用するために行う広報活動」をいいます。

採用広報と一口にいっても手法はさまざまです。近年、多くの企業が取り組むようになっている「Wantedly」や「note」での企業ブログの投稿。動画コンテンツやSNSの配信に力を入れている企業もあります。

求人原稿を魅力的に仕上げたり、採用イベントを実施するのも採用広報の一環といえるでしょう。

よく見かける図式ですが、採用広報の手法は以下の4つに大別されます。

パーソルP&T

手間ひまやコスト感もそれぞれ。自社が採用広報で狙いたい効果の優先順位を見極め、戦略を練る必要があります。

<採用広報で狙いたい効果例>
・業務内容だけでなく、理念や社風など自社の姿を正しく理解してもらう
・理解によるミスマッチの回避(入社後の活躍・定着を促す)
・データ蓄積、分析による採用活動精度の向上
⇒採用の効率化につながる

この1年多くの悩める採用担当者さんとお話をしてきましたが、みなさん優先順位や自社の魅力づけには頭を抱えていました。悩ましいですよね。

そんなお悩みの参考に3つのポイントを考えてみましょう。

基本① ペルソナは「超理想」を追求する

採用広報の依頼を受けた際に「とにかく多くの人に自社を知ってほしい!」「まずは知名度を上げたい」とご相談を受けることも多いです。

ペルソナの設定がマーケティング上、有益であることは理解しているけど「母集団形成」というワードに引っ張られて、実際にペルソナ設定に抵抗を感じる採用担当者さんが多いなと感じています。

そうですよね。わかります。

でも安心してください。ペルソナの設定によって市場を狭めてしまうということはありません。

逆にペルソナを設定せず「素直な人」「地頭がいい人」のように、誰にでも当てはまるようで当てはまらない曖昧なメッセージを求人原稿や採用サイトで発信し続けても、それは誰にも響かないメッセージ。結果として、誰にも振り向いてもらえなくなってしまいます。

ペルソナのある・なしで広がる可能性や戦略には雲泥の差が……!

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ペルソナを設定するとよいことづくし!というのを実感するためにも、ぜひ自社が求めるペルソナ像を作ってみてください。

以下はhiramekiさんのペルソナ記事を参考に採用向けに少しいじってみました。ぜひ参考にしてください。

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▲ペルソナは「こんな人いないよ」くらい理想を追求してOK

基本② 自社の強みを信じて、弱みは隠さない

採用がスムーズに進まないと「うちの会社の強みって何だっけ?」「至らない部分は伝えないほうがいいかな?」と自信がなくなってきてしまうものです。

内定辞退が続いたり、スカウト返信率が悪かったり、採用担当者を悩ませる要素はとても多いですよね。

大丈夫です!魅力のまったくない会社なんて存在しません。採用担当者が「うちの会社に来てほしい」と思えるのだから十分魅力があるはず。

ただその魅力になれているので、パッと思いつかないだけなのです。採用チームで「自社の魅力を見つける」ワークショップを開きましょう。

用意するのは、ペンと付箋だけ。些細なことでも思いつくだけ書いていきます。人と意見が被ってもOK。被れば被るほど「自社の強み」として大きいといえます。

<強みとして考えるポイント>
・自分が入社したきっかけ
・入社後の良い意味でのギャップ
・事業優位性
・会社の雰囲気、社員の特徴 など

おそらくどの会社でも20〜30の強みが出てくるはず。あまり多くてもメッセージとしてぼやけてしまうので、カテゴリ別に分けて、強みを3〜5つまで絞りましょう。

この「強み」を出すワークの際に、一緒にやっておきたいのが「弱み」の抽出。「弱みは隠しておきたい……」と思う気持ちもありますが、このSNS時代隠してもすぐにバレる、というのも事実です。

下手に隠すよりも自社の弱みにも向き合って「候補者にどう伝えるか」を考えるほうが、長く働いてもらうという点からも大切です。

とくにスタートアップのベンチャー企業であれば「残業が多い」はあるある。それをどう伝えるかで候補者の印象は変わります。

なぜ残業が多いのか→仕事が好きな人が多い、事業が急成長フェーズ
この課題をどうするつもりか→残業を減らすためにどんな対策をしているか

「口でいうほど簡単じゃない……」という気持ちもわかりますが、先述したペルソナに当てはめて「この人には、こんな伝え方をすれば大丈夫」という切り口で伝え方を考えてみてください。

基本③ 採用活動に一貫性を持たせる

“基本① ペルソナ設定"“基本② 自社の強みや弱み"をきちんと整理できれば、自社の採用コンセプトをバッチリ決められます。

採用コンセプトは「自社の採用活動の根幹」ともいえるもの。

採用に関わるメンバーがこの共通認識を持つことで、候補者に伝えたいメッセージはぐんと強くなります。

「ペルソナにとって大事なこと」と「自社の強み(他社との違い)」が高い部分を見つけ出し、どんなメッセージをどのように届けるのが自社の勝ちパターンになるか考えましょう。

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▲ペルソナと自社の強みから自社の勝てるゾーンを探す(絵が雑)

採用コンセプトというと洗練されたメッセージを思い浮かべますが、そんな必要はありません。あくまでも全員が共通認識を持てる「わかりやすい言葉」であることが大切です。

採用コンセプトが固まっていない企業さんにありがちなのが、求人広告や採用サイト、採用ピッチ資料のテイストが揃っていなかったり、メッセージがバラバラだったり。

これだと候補者が企業の情報収集をしてくれても「この会社は何がいいたいんだろう?」と疑問をもたれてしまいます。

候補者が自社を選ぶ材料を増やすためにも、採用コンセプトを明確にして、各種採用ツールはコンセプトに沿ってしっかりテイストを揃えましょう。

ちなみにペルソナやインサイト、自社の強みなどの基本的な考え方はアクセンチュアさんの「CRMー顧客はそこにいる」がとてもわかりやすく、私にとってのバイブルです。ご興味があればぜひ^^

採用広報の成功は「入社のその先」

採用活動は「入社」がゴールではありません。採用広報で「いつ・誰に・どんな」ことを伝えるかが候補者の入社後の活躍に大きな影響を与えます。

入社してくれたメンバーが長く活躍してくれて、はじめて採用広報が成功したといえるのです。

今回紹介した3つのポイントは「基本のき」ですが、意外とできていない企業さんも多いのではないでしょうか?騙されたと思って、まずは基本に立ち返るきっかけになっていたらとても嬉しいです。

偉そうなことを書きましたが、私も企業さんの課題に合わせて毎日「うんうん」唸る日々です(笑)

今回お伝えできたことがすべてではありませんので、同じ悩み抱えているよ!という方とこの思いを分かち合いたいです。気が向いたらぜひDMください🌸🌸

次回の採用広報Advent Calendarは、ゆっけさんの登場です。お楽しみに!

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