見出し画像

バルコニーガーデニングⅤ:バーティカルロックガーデンpart.2

バルコニーガーデニングⅠ~Ⅳまでで、どういう形でバルコニーガーデニングを実現しようとしているのか?

そのために実施した空間整備、大まかな概要やコストを示すことができたと思います。

今後は、新たに取り入れた植物(種や苗)の育成状況と、面積が狭く、プランターを置く(植物を植える)スペースが増やせない中で、いかに豊かさを追及したか?を中心に据えて、それらが伝わるよう記事を書けたらなと思います。

バーティカル(カラフル)ロックガーデン・シェードガーデン

Ⅲ.バーティカルロックガーデンの記事中で、壁掛け式のプランター(不織布ポケット)での空間整備は書きました。

その中で、植物を植えてはいないものの、土を入れた部分(将来は種や苗を植える予定)には、さらに化粧としてカラーストーンを敷き、とりあえずの観賞の対象としています。

もしくは、空のポケットそのまま、道具などを入れるスペースとしてもしばらくは使っていきます(ダミーシステム)。※ここはⅢ.でほぼ同じことを書きました。

日あたりを確保できる最上段は夏に育成(成長)がピークの植物を植えておきたかったため、既に使用中。

カラーストーンは、径がおよそ9mm、15mm、30mm程度のものがあり、形は丸みのあるもの、やや尖ったもの、色は赤・ピンク系、グレー・黒系、オレンジ・黄色系のものがあるので、これらが6段のポケットで高さ方向に並ぶと、なかなかの見ばえです。

この段階では、植物はまだ少なく、カラーストーンで化粧したポケットの方が多い不織布ポケットですが、将来は植物を増やし、それらで視覚的にはある程度覆われて、その隙間からこれらの石が見えたり、植物のシルエットが重なったり、葉や花の色との対比が出てくると、よりカラフルなロックガーデンとなるのではとイメージ(期待)しています

「どんな植物を植えるのか?」という視点とは別に、石の色や大きさ、形の違いで変化を生み出し、見た目にも面白さを積層させたいと思っての試み。

ところで、不織布ポケットは下段の位置であるほど、また北側に向かうほど日陰の時間が長く、少なくとも全ポケットのうち2/3は「日陰」とみなして植える植物を選ぶべきと考えています。

今のところ、最下段は苔(日陰でも成長するイメージ)を植えればいけるのではないか?と考えていますが、とりあえず土の上にガラスやタイル、松ぼっくりなど散らせて化粧しています。

この段階では、ガラスやタイル、松ぼっくりを散らせて、見た目で遊んでいる最下段ポケット。いずれは苔を植えようという考えです。

そして、下から2段目のポケットの列も同様に、ほとんどすべてのポケットで日照が得られません(太陽光が直接当たらない)。

これらの場所では、日陰でも育つタマリュウならいけるのではと考えて1ポケットに1株ずつ植えています。(今のところの結果は写真のとおり。)

写真左側が南側で、右側が北側に位置している不織布ポケットの最下段。タマリュウの枯れ方から、太陽光有る/無しの影響は明らか。狭いバルコニーの中でも環境の違いがある(作ることもできる)ので、このへんも考えながら植物のレイアウトを行っていきたい。

日照不足は多くの植物にとって不利な環境でしょうが、一方で「シェードガーデン」という概念もあるし、それはそれでバルコニーガーデニングならではのやり方ができそうです。

全24ポケットに対して、得られる日照の具合をパラメーターの一つとし、植物のレイアウトをデザインするというのは、見た目や運用の面白さにも繋がっていくと想定しています。

バルコニー立上り(手摺)天端へのプランター+エンドウネット設置

Ⅲ.では、話題から外していましたが、Ⅳ.植物ラインナップと購入品で実施済みとしてコストに計上していた部分です。

バルコニー立上り(手摺)天端にプランターと、さらにアサガオや枝豆といった蔓の伸びる植物のためのエンドウネットとを設置しています。

画像1
手摺天端には、既製品の受け金物を使ってプランターを固定しています。
画像3
西洋アサガオの苗を植えて間もない頃。狭いバルコニーですが、物干し竿から「吊るす(ハンギング)」、手摺に不織布ポケットを「壁掛け」する、手摺天端にプランターとエンドウネットを設置(固定)する、という大きく3種類の方法(空間の使い方/見せ方)で、変化が楽しめるよう工夫しています。
西洋アサガオと枝豆が蔦が這うことを想定して設置した「エンドウネット」。外からの見た目は今のところイマイチですが、蔦が伸び、花が咲いて印象が変わることに期待です。
「エンドウネット」の横方向の支柱ロープについて、片方は日除けシェードに結び、もう片方は100均で購入した「突っ張り棒」に結んでいます。突っ張り棒自体は、住戸間にある隔板を固定するための金物に固定。ディテールとして切り張り・ツギハギ感/ごちゃごちゃ感もありますが、とりま手軽で安いと思う手段で運用してます。

この手摺天端のプランターは、(忘れていなければ)ほぼ毎日定点で写真を撮っていて、種が発芽してくる様子や、蔓の伸び具合、開花の有無をおよそ時系列に確認できるようにしています。(写真3枚は、7月の様子を10日間隔で並べた記録。)

7月9日:西洋アサガオ(スノーフレーク)の蔓が成長中。4株の中でひとつは成長が早い。足元ではサルビア(ボン・ファイア)が発芽して顔を出している。
7月19日:西洋アサガオはエンドウネットの高さを越えてさらに伸びている。枝豆(ビアフレンド)が発芽して、西洋アサガオを追う形で蔓を伸ばしはじめた。
7月28日:西洋アサガオが3つ開花、枝豆の蔓はゆっくりと伸びてきており、サルビアも10~15cm程度の高さに。

こちらの場所では最も日当たりが確保でき、植物が高さ方向に成長するものを選んでいます。不織布ポケットやハンギングの場所と比べて、植物の成長(変化)が最も大きいです。

ハンギング支点の拡張

Ⅲ.で書いたように、物干し竿ライン×2本分でハンギングのための空間はかなり確保できており、プランターや受け皿にカラーストーンを加えることで、ロックガーデンの要素も取り入れられています。

まず最初のステップとしてはこれで満足ですが、それでも、今後プランター(植物)の大きさや高さ、位置の自由度をさらに追及し、より面白く配置するためにはどういう方法があり得るか・・・?を考えました。

これはハンギング(でプランターを吊っている場所)では、ある程度日照を確保することができるからです。

狭いバルコニーの中で、日照と通風が得られる場所の確保は常に課題であり、かつ、ハンギング向きの植物には、高さよりも平面的にある程度広がり、プランターからはみ出して、茎が垂れるものもあります。

したがって、ハンギングロープの高さを調整することに加えて、物干し竿のラインの方向とは違う方向にも支点を設けられれば、より立体的なレイアウトができ、ガーデニングに有効なスペースを多く確保できるようになります。

物干し竿ライン×2と交わるラインを作ったり、物干し竿ライン×2に加えてさらにラインを増やす方法を検討しました。

(ただし、物干し竿の受け金物の位置は固定されていますし、物干し竿の耐過重は考慮しなくてはなりません。)

そうなると、物干し竿をさらに増やすというやり方は可能性としてありますが、面白いとも、効果的とも思えない・・・。(し、それをやってしまうと、一人暮らしで長物の物干し竿を3本も所有することになり、将来の撤去や引越しの機会には、運搬なり処分なりで苦労しそう。)

そんなことを考えている中で、ホームセンターで長さ800mm越えの結束バンドを見つけたので、これを使うこととしました。

800mmは長い。お化け結束バンド。

これならば、既にある物干し竿×2本のラインに対して、垂直な方向にハンギング支点を設けることができ、手軽に、ある程度任意の位置に、支点を広げられます

シンプルな方法であり、「なんだそんなことか」という感じでもありますが、コストパフォーマンスや実効力のある手段だと思っています。

設置したところの見た目が良くない部分もありますが、普段、気になる位置ではありません(視界に入らない)。

バーティカルロックガーデンpart.2

通常のロックガーデンであれば、存在感のある形や大きさの石を目立つところに配置したり、カラーストーンで色彩感の変化をつけたり、タイルや大理石を加工したもので花壇や路をつくる等、といった方法が考えられます。

しかし、筆者がやっているバルコニーガーデニングはそれらを大きなスケールで実施することが難しい、狭い場所で実施しています。

そして筆者がやっているバーディカルロックガーデンの特徴は、本質的には小さなスケールです。例えば、ハンギングで直接的に(大きな/変わった形の/色が目立つ)石そのものを吊り下げるのもひとつの手ではありますが、自分なりに面白いのではという工夫を(実験/挑戦)してみました。

地層の瓶詰(カラーサンプル)のハンギング

カラーストーンのサンプルと、100均のガラス瓶を使って、地層の瓶詰めのようなものを作ってみました。

100均で買ったガラス瓶に色の種類が違う石を層状に詰めていきました。標本や土質柱状図、ボーリング試料のようなイメージで、地層を瓶にパッケージします。
画像2
色の種類と径をラベルに表記し、地層を空中に吊るすためのハンギングロープは自作です。(なのでやや歪…)

これら地層の瓶詰(カラーサンプル)を支点の自由度を広げたハンギングゾーンに吊るします。

800mmの結束バンドで拡張したハンギング支点を利用。
地層の瓶詰がハンギングされた光景。異様でもありますが、独特で面白いバーティカルロックガーデンにできていると思っています。

自分のための備品のハンギング

当初は室外機カバーの上に置いていた灰皿をもハンギングしました。写真手前に写っている折り畳み椅子に腰かけた時、手がより灰皿にアプローチしやすい高さを狙ってハンギング。

もちろん植物の育成とは関係なく、ガーデニングの一部として捉えるか微妙な点ではありますが、当初から、自分にとってリビング+αの空間として整備していくという目的も思い出しつつ、過ごしやすい環境にしていきます。

写真手前の下側に写っている椅子に腰かけると、ジョウロが置いてある室外機カバーの上よりも、ハンギングした高さに灰皿がある方が使いやすい。

灰皿のさらに下には、蚊取り線香ホルダーを吊っています。こちらも煙は低いところから高いところへ昇るので(けど鳥籠デザインを使いたかったから床に置きたくない)、バルコニー床面(ウッドパネル&砂利敷き)には接地しない、けど床上からわずかの、低い高さに吊っています。

写真は蚊取り線香を実際に置いた状態で、ホルダーのハンギング高さを検討していた時のもの。高い位置に吊ってしまうと煙が空間的に広がりにくいことと、鳥籠のデザインにもマッチさせるために、床置きせず低いハンギング位置に決めました。

広げずに積層させるバーティカルロックガーデンの全体像

Ⅲ.で書いた状態からさらに踏み込んでpart.2の段階へ入ったバーティカルロックガーデン。

やっていることも、植物やプランター、小物や道具類といったモノも増えていますが、もともとあったバルコニーの奥行き(通路幅)はほとんど狭くなっていません。

これは植物やモノを平面的に広げずに、高さ方向に積層させることで実現しており、空間計画からガーデニングしていくやり方は、この狭いバルコニーではある程度成功しているように思います。

そして、空間のイメージが先行しているとは言っても、基本的に植物の種や苗は好みで選んでいます。(※ただし、育ててみたいと思った植物を買う時に、日照が必要か日陰でも育つのか?乾燥と湿気どちらに強いか?高さや広がりはどの程度か?など、その植物の基本的な知識は商品タグなり、その場でスマホからネットで調べるなり必ずしています。)

ガーデニング初心者で、植物の知識ゼロといっても過言でない状態から、こういった形まで進められた現時点から振り返ると、当初になかなか良い計画(構想、アイデア、思い付き)ができていたと言えるのではないでしょうか…?

全体象としても、賑やかさ、面白さ、ユニークさ、見ばえの良さ(もちろん、そう思うかは人にもよりますが。)もありつつ、ある程度整理された、計画的な空間にも見えるはずです。

足元から頭上まで、豊かさを高さ方向に積層させて楽しんでいきます。
バルコニーの有効な奥行き(通路幅)は、ガーデニング整備開始前から、ほとんど狭くなっていません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?